第53話
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文官から直接資金を渡してもらいながら、『スキル・武器商人』の投入口に一枚ずつ入れていた。
しかし、この方法では日が暮れるまで時間がかかってしまうので、どうにかして違う方法を取りたいと思っているのだが、文官は真剣に記録を取っているので、なかなか言い出せずにいた。
しかし、このままでは駄目だと思い司令官達に提案をすることにした。
「司令官殿皆様に提案があるのですが、聞いてもらえないでしょうか。」
「うん?我々3人に提案か?どのような提案なのだ?」
「このまま一枚ずつ投入していては、日が暮れるまでに投入が終わりそうにありません。なので、ある程度の枚数を同時に投入したいのですが、それは可能でしょうか。」
「それを決めるのは文官達の意思しだいだから、我々が決めることは難しい。しかし、ヴァッフェ殿の意見ももっともだ。それについて文官達は何か意見はあるか?」
そうエクセルキトゥスが話すと、文官連中は集まり何かを相談し始めた。
しばらく待っていると、一人の文官が前に出てきた。
「エクセルキトゥス様の意見ももっともだと思いますが、他人が確認することができない『ギフト』となりますので、不正や資金の持ち逃げを阻止するためにも必要な措置だと思っております。しかし、時間がかかりすぎると言う、司令官様や商人殿の意見も理解できます。なので、妥協点として、こちらで枚数を100枚数えますので、それを投入するというのはいかがでしょうか。」
文官からの妥協案が提示された。
文官の意見も理解できるし、妥協点としては時間の短縮が出来るから、賛同できる案なのだが、司令官達が賛同するかどうかは分からないので、どのように返答するか考えていると、ストラトスが手を上げた。
「文官からの意見はよく分かった。そこで、今回は文官の意見を採用して、時間の短縮をすることにしようと思うが、反論があるものはいるか?」
そう言うと、他の文官や司令官からも反論はなかった。
「なら、文官の意見通り進行する。金貨の数を数えるのと受け渡しを文官に任せる。商人殿は受け取った金貨を分かるように投入してもらい記録を取ることにする。これ以降の議論はなしだ。」
そう締めくくると、文官達は急ぎ役割をどのように分担するか協議を始めた。
しばらく待っていると、金貨の数を数える者と羊皮紙を広げて記録を取る準備する者の分担が決まったのか、数人の文官が俺の近くに待機した。
そして、100枚ずつ数えた金貨を小さな袋に詰めると、それを俺の元まで運んできた。
その袋を受け取ると、投入口に袋の口を近づけ中の金貨を流し込んだ。
それをしばらくの間繰り返し続けていると、画面の所持金がすごい速度で増加していく。
そして、すべての金貨を投入し終わる頃には、日が頂点を越していた。
「司令官様、資金の投入はすべて終了しました。」
「ご苦労。それでは、商人殿銃の取り出しを開始してもらってもいいか?」
「分かりました。注文されている数すべてをここに出現させますので、少し離れていてもらっても大丈夫でしょうか?」
そう話すと、エクセルキトゥスをはじめとした文官達も距離をあけた。
そして、入力画面で必要数の確認をして、購入ボタンを押すと、地面に巨大な魔法陣が出現した。
その魔法陣の中心から、あふれ出すように銃が出現し始めた。
見ているこっちからすると不思議な光景だったが、後は待っているだけで銃と銃弾の受け渡しが終わるので、少し安堵しながら、その光景を眺めることにした。