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(5)10時55分 クマさんと最上さん

 輸送研究室に入ると稲山さんがこの研究室のトップたる教授を紹介した。先生はすぐ研究内容について説明をしてくれた。

大雑把に言えばどれだけ効率的に破損などさせずに少ない容積で多くの商品を効率よく運べるかという事を追求している研究室だった。


「船の設計がというより運用側ですね。コンテナ貨物船やシャーシごと船に積み込むRoRo貨物船などの効率的な配船という大枠の話とその船で一つでも多くの商品を一気に運ぶかという事を研究している。だから段ボールも研究対象になる。稲山くん」


 先生に指名された稲山さんが後を受けて段ボールの箱のコンパクト化について軽く説明をしてくれた。就職先には段ボール製造・物流企業大手に行かれた人もいるらしい。教授と稲山さんが交互に物流とは何かレクチャーしてくれてとっても興味はわいたけど。


 稲山さんが腕時計をチラッと見た。


「10時55分か。じゃあ、輸送研究室パートは終わりっと」


そう稲山さんが宣言したタイミングで廊下には最上さんが研究室のドアを開けて様子を見ていた。彼女が引率していたグループが先に終わったようで交換に来たのだった。


「稲山さん、こちらのグループよろしくお願いします」

「あいよ、引き受けた。じゃ、うちのグループの子、最上ちんよろしくね」

「はーい。じゃ、入れ替わりなのでこちらのグループの人は私に付いてきて」


 私達は最上さんに航行研究室へ案内された。廊下で最上さんが軽く説明をしながら歩いていく。


「輸送研究室がマネジメントに特化した研究だとしたら、航行研究室は航海マネジメントの航海の方の真髄です。クマさんの研究も面白いとは思うけど華はこちらだから」


 稲山さんの事、クマさんって最上さんも思っているんだなと私達はクスッとした。


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