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(14)20時 呉の祖母と妹と

 呉には21時前に帰り着いた。駅前のロータリーで可愛らしい祖母の赤い軽自動車の後席にはミアキが乗っていて手を振っていた。ミフユは助手席のドアを開くと車に乗り込んだ。


「おばあちゃん、ミアキ、ただいま」

「お帰り。学校どうだったかい?」


 祖母のチセは車の運転は人に教えていたほどなので今もとっても上手いし交通法規や手順を破る事はない。ミフユがシートベルトしたのを確認すると右ウィンカーを点滅させて注意深く車を発進させた。


「向こうの地元の子と友達になって一緒に見て回った。やる気が出たよ、おばあちゃん。進学先はもうあそこしか考えてないし」

「ってお姉ちゃん、去年の夏ぐらいには決めてたじゃん」


後席から姉の観察歴9年の妹が余計なことを言ってくるし。


「そりゃあ東京にも航海士目指す人向けの大学はあるからね。でも第一志望はもう神戸総合大学の海事科学部しかないから」


ミアキの引っ掻き回しを軽くいなしておくとマミの事を少し話をした。


「マミちゃんって言うんだけど、パン屋さん紹介してくれて遅い昼食はそこのカスクート食べたんだけど美味しかった」

「えー。お姉ちゃんだけズルい。やっぱり今日は保護者代理で私が一緒に行くべきだったかも」

「ミアキ。妹が姉の保護者代理なんてないから。あとミアキがうるさいかなーって思ったからバゲットをお土産に買ってきた。明日の朝かお昼にカスクート作ろうよ」

「大賛成!お姉ちゃん、ステキ。お姉ちゃんにしては気が利いてる」

「生意気言ってるんじゃないよ、ミアキってもう」


微笑ましく思ったのか祖母が笑っていた。


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