タブーについて
ホラー作品のほとんどは、タブーを破るところから始まります。
さきほどの回でも少し触れましたが、それは「お約束」のひとつです。
「やってはいけないことをする」そこから恐怖の存在が生まれたり、悲劇がはじまります。
主人公が話の最後の方で「なぜこんな怪現象が起こるんだ」とひも解いていったら、タブーを侵していた……なんてのはよくある話です。
ここではそのタブーについて、いくつかあげていきたいと思います。
・立ち入り禁止の場所に入る
・触ってはいけないものに触る
・話してはいけない言葉を話す
・見てはいけないものを見る
・聞いてはいけない音(音楽)を聞く
・つけてはいけない装飾品を身に着ける
・食べてはいけないもの(人肉など)を食す
・決められた時間を破る
・秘密を暴露する
・セックスの解禁年齢を破る
・近親相姦
・巫女のような神聖な存在、または特殊な人種を凌辱する
・ある特定のものを愛しすぎたり、執着しすぎたりする
・殺人
・いじめ
これらを実行すると、100%といってもいいぐらいに不幸な状況に陥りますね。
要は呪われるんです。
「グレムリン」なんか、ルールだらけですよね。
「夜の12時をすぎたらエサをやってはいけない」とか。それをつい破っちゃって、主人公たちは大変な目に遭うわけです。
「リング」の貞子などは、半陰陽の体で生まれて、療養所に通っていたところ、先生にそれが見つかって(秘密が暴かれる)強姦されて殺されてしまいます。そして井戸の中(入ってはいけない場所)へ遺棄され、その後とんでもない呪いを生み出します。まさにタブーのオンパレードです。
ゾンビものとかでも、「バイオハザード」などでは、持ち出してはいけない薬が研究所外に流出したりして、ものすごい災害になったりします。
こうした設定をきちんと決めておくと、物語に深みが生まれます。
強い怨念や災いはどこからくるのか。
そういった背景をきちんと明示すれば、より怖くなると思います。
ただ、あまり説明臭くなってしまうと怖さが半減することもあるので、注意が必要です。
なので、初心者はベタなタブーあたりから入るといいと思います。
だんだん慣れてきたら、一風変わったタブーへと挑戦していってみましょう。
次回は「わざとらしさ」について書きたいと思います。




