生理的に嫌悪するものを100個書き出してみよう
なんか気持ち悪い。イライラする。
そういった「嫌悪感」が蓄積すると人は心を弱らせていきます。
そしてそんな心は、恐怖シーンに突然遭遇すると、いとも簡単に震えあがったりします。
そんな「生理的嫌悪」をいかに物語の前半に散りばめておくか。
それが作者の腕の見せ所です。
伏線とも言いますが、恐怖の「予兆」である「生理的嫌悪」を効果的に仕込んでおくと、後半のシーンで恐怖が倍増します。
とりあえず、100個くらい書き出してみましょうか。
読者のみなさんはわたしの案とかぶっても面白くないでしょうから、今はわたしは思いつく限りだけにします。あとは各々で考えてみてください。
ちなみに、それぞれをエスカレートさせてみます。
【例】
・ニキビだらけの顔の男→整形しすぎて顔がさらにぐちゃぐちゃになる
・汗っかきの太った男→体臭が公害レベルのワキガ
・電車内で隣に座ったのが化粧する女→電車内で隣に座ったのが宗教の勧誘員
・尻軽な女→肉体関係をもった相手がことごとく病気になる
・寝室に害虫Gが発生→100匹発生
・雨の日に車に泥水をかけられる→なぜか糞尿をあびせられる
・洗濯物が雨に濡れる→盗まれる
・家の中がゴミだらけ→家が火事
・画びょうを踏む→釘を踏み抜く
・眼鏡がなくなって視界がぼやける→失明
・まずい料理を食べさせられる→食中毒になる
・上司に叱られる→パワハラやセクハラ
・子供が迷子→誘拐される
エスカレートさせる度合いは、物語の進行具合に比例して進めてみてください。
最初はなんとか対応できるレベルだったものが、だんだん手に負えなくなってきて、過度なストレスになっていく……というのが理想です。
「不条理さ」があるともっといいですね。
わけもわからず、なぜか悪いことばかりが続く、みたいにすると主人公が翻弄されていき、ストレスがかなりかかります。
このように、嫌悪感・不快感を読者に与えることによって、見せ場の恐怖シーンをより怖くさせていきます。
「なぜか自分の物語は怖くならない」とお悩みの方は、ぜひ試してみてください。
次回は「お約束」について書きたいと思います。




