まずはホラーのジャンルを決めよう
ホラーのジャンルは、けっこういろいろあります。
心霊ものだけじゃないんですよね。
書きはじめる前に、いったいどんなジャンルがあるのか確認しておきましょう。
まずは大まかに六つほど例をあげていきます。
【心霊もの】
ホラーといえばこれですね。
実体のない幽霊が出てきて、生きている人間を呪ったり、取り殺したりする物語です。
おもに精神攻撃。またはそれによって恐慌を起こさせ、人間を自滅に追い込みます(ふいに電車に飛び込みたくなるなど)。
弱点は除霊。幽霊になった原因をつきとめてあげたりすると成仏したりします。
(代表的なもの「リング」「呪怨」「仄暗い水の底から」「ポルターガイスト」など)
【化け物もの】
ゾンビとか、フランケンシュタインとか、吸血鬼とか、宇宙人?とか。
とにかく実体をもった、現実ではありえないモンスターです。幽霊と違い実体を持っているので、物理攻撃されると簡単に人が死にます。
弱点はありますが、それを補うパワーがものすごいので、奇襲作戦が有効。
知能は低い場合が多い。化け物以上の攻撃力をそなえた武器を入手することによって撃退できます。
(上記以外に代表的なもの「13日の金曜日」「エルム街の悪夢」「富江」など)
【サイコパスなどの狂った人間もの】
人間ですが、正常な価値観や精神を持ち合わせていません。
なので、気づけば人がたくさん死んでいます。
最初は普通にやさしかったり、いい人そうに見えるので周囲の人間は簡単に騙されます。勘のいい人間は敬遠するのですが、そういった人ほどそいつに最初に殺されたりします。
また、自分は手を下さず、周囲の人間を言葉たくみに操作したりして殺し合わせたりすることも。知能指数は高め。なので、ことが露見する頃には大きな事件になっています。
弱点は法律。また、ただの人間なので、物理的に殺そうと思えばいくらでも殺せます。ただ、そこまで持っていく前にたいていは逃げられます。そいつより頭のいい人間がいないと、倒すのは無理。
(代表的なもの「羊たちの沈黙」「SAW」「黒い家」「悪の教典」など)
【宗教的なもの】
悪魔的なもののせいで、人々がおかしくなったり、死んだりする物語。
また、民間信仰や、カルト教団、邪神をあつかうものなど。
最終的には悪魔祓いで退治したりします。
(代表的なもの「オーメン」「エクソシスト」「ブレアウィッチ・プロジェクト」「死国」「クトゥフルフ神話」など)
【異常な自然現象もの】
隕石が落下してくるとか、鳥が異常発生するとか、巨大な竜巻が襲ってくるとか、温暖化のせいで地球が氷河期になってしまうとか、おもに災害がテーマの物語です。ホラーというか、パニックもののほうが近いですね。
圧倒的な自然現象の前に人間のなす術はなく、極力被害のない地域に逃げるか、嵐が去るのを待つしか方法がありません。人間はその間ずっと恐怖を抱きつづけます。
(上記の例は「ディープインパクト」「鳥」「ツイスター」「ディ・アフター・トゥモロー」)
【病気や死】
未知の病気にかかることによって、死に向かう恐ろしさを描いています。感染病の場合、次々と感染者が増えていきます。見つかった当初は、もちろん特効薬などありません。
最終的にはワクチンが見つかって被害は収まります。
(代表的なもの「感染列島」「震える舌」「28日後…」「バイオ・ハザード」「ブラインドネス」など)
他にもジャンルはあるかもしれませんが、とりあえずはこんなところでしょうか。
一つのジャンルではなく、複数をミックスさせても面白いと思います。
次回からは怖くするための具体的な書き方なんかをあげていこうと思います。