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0003 異例の魔獣


「種族間外で集団で動く魔獣?」


 マカは机に肘をつき、少し不機嫌そうに、ボスの言葉を聞き返した。


《あぁ》


「不思議ね、種族ごとで固まることはあるけど…」


 ミューはみなが思ったであろう疑問を投げかけた。


「異例ってことすか」


 アムンがガスマスクをコツコツと指で鳴らしながら、聞いた。


《あぁ、だから問題視されてる》


 情報を集めたであろうダギが、率先して口を開いた。


「場所は森林とかで獣人系の魔獣しか今のところの情報はないけどね。ただ…現在、その集団は人間の村に向かっている可能性が高い。」


 その現象はその場にいる6人を悩ませた。


 いや、1人は既に仮説が出来上がっていたのかもしれない。


「んで、この中の2()()で向かえってことだろ?」


 行き詰まった会議をガーノが進めた。


《あぁ、例の件もあるからな》


 その言葉を聞くと、彼の顔が歪んだ。


「……で、誰が行く?」

「トキナくんは外した方がいい。何かあった時にいち早く行動できるしね」

 

 ダギがそう提案すると、トキナは、承知したというように無言で頷いた。


「だったらダギさんも情報収集に回った方がいい」

「そうっすね。こういう時は情報部隊に頼るのが一番だし」

「なら、お言葉に甘えさせて頂こう」


 マカとアムンの提案によりダギも任務から外された。


「その2人省くとこの中で一番連携取れるのって

ガーノとマカぐらいだけど」


 ミューはそういい、二人を見た。


「……またこいつとやんのか?」


 彼女を睨みつけている。


「…ボス、この場合スイは?」

《連れて行っても構わない》

「なら僕に言うことはないよ」


 思いのほか、マカが潔く了承した。


「…はぁ?いつもならめちゃくちゃ嫌がるじゃねぇか」

「まぁ、今回は僕も気になることがあるし」

「気になること?」

「あぁ」


「決まりでいい?ガーノ」

「……ま、別にいいぜ」


 ミューが了承を促すとガーノは明らかに嫌そうな顔をしながら承諾した。


《それでは、マカ、ガーノ、そしてスイに今件は任せる。頼んだ》

『了解』

「…それで、今日は終わりですか?」

《あぁ》


 少し間を開け、思い出したかのようにボスが言葉を続けた。


《それとだ、ダギ。引き続き、()の情報を集めろ》

「了解」


 その会話を聞くと、ガーノが少しだけ俯いた。


《マカとガーノには追って詳細を送る。いいな?》

『はい』

《以上、仕事に戻れ》


 ボスとの通話が終了し、各自、会議室から退室する。

その中で、2人だけが残っていた。


「ガーノちゃん、どうしよっか」

「ひとまず狙われてるって言う村に行って、返り討ちにしてみるしかなくね?」

「それはそう」


 何やら、雑な作戦会議をしているようだ。


「でもな〜。多分人が多いよ?」


 マカはスマホを眺めて、顔を顰めた。


「は、なんで?」

「誰かが討伐情報を流したっぽくてね。何人か実力者が来ているそうだ」

「…レベルは?」

「情報には4以上と」

「そうじゃない。そこに集まった奴らの方だ」


 マカは再びスマホに目線を落とした。


「…4とか5とかそこらだね」

「負け戦でも起こすつもりかよ」

「それに関しては同感だ」


 マカはスマホの電源を切り、ガーノに向き合った。


「明日には行こう。早めに着いて偵察とかを済ませた方がいい」

「だな」


 ガーノは彼女の意見に賛成した。そして、思い出したかのように、彼は彼女へ質問をした。


「……で、気になることってなんだったんだ?」


 彼女はその質問に少し驚いたが、言葉を選ぶように、時間をかけて答えた。


「…さぁ、行ってみないと確信は持てないし」


 迷いがあるのか、間を開けて彼女は続けた。


「君には関係ないことだ」


 ガーノは彼女のハッキリとしない態度にムカついた。


「そーかよ。ま、別にいいけどな」


 彼の返事はとても冷たかった。

 ガーノは小さくため息をついた後、呟くように言った。


「…また、スイが心配するぜ」

「…そうだね」


 彼女は、当たり前のように答えた。

どうも。根来琴葉です。

さて、三話目ということで、彼らに動きが見えて参りました。

今回の話では、なにやら聞きなれない言葉があったと思われますので、軽く説明をさせてもらいます。


「レベル」について。

この世界の強さの標準。弱い方が、1〜10まで存在し、その大半は対象者が所有する魔力量によって定められている。

普通の人間のレベルは1〜3程度。ブラッドレインでは少なくとも5以上のレベルを要求される。だがこれは通常の場合で特例もある。


「討伐情報」について。

かつて、ギルドが正式に出していた魔獣の討伐情報だったが、現代ではネットの公式サイトで誰もが討伐情報を流せるようになっている。

推定レベル、討伐対象、報酬、場所。確実にこれを記載することが義務付けられている。

ガーノの言っていた負け戦というのは、ブラッドレインのトップである隊長が2人も駆り出されたこの案件で、民間人程度が容易く勝てるわけが無いということです。


今後ともなにか補足説明が必要な場合はここでまとめて説明するつもりです。ぜひ、後書きにも目を通してみてください。


それでは、おつコレ。

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