第五話 休息
「おき…て…う…け」
声が聞こえる…俺はどうやら眠っていたみたいだ。
「起きて勇介」
!?…ありのままおこったことをまとめると俺は気を失っていたみたいだ。そこはいいとしようだが今目が覚めると俺は守永に膝枕をされてるではありませんか。
「何やってるんだ…お前」
俺がそう聞くと守永は満面の笑みで
「…見ての通り」
何がしたいんだこいつ?いや今はそんな事はどうでもいいか。俺は確か不審者に襲われてだれかに助けられ…
俺は気づけば守永の方を見ていた。
そして
「お前が…助けてくれたのか」
俺がそういうと彼女はこくりと頷いていた。
「あなたは奴らに目をつけられてた」
奴ら…何を言ってるんだ。確かにそう言う悪の組織が俺を狙っている的な妄想は過去にしたことがあるが現実になるなんて…。
「奴ら…てなんだよ」
気がつくと俺はそんな事を聞いていた。
正直に言うともう頭がいっぱいでそんな質問しか出来なかった。
「今は話せない…話しても理解出来ないと思う」
守永は俺の心を見透かしたような目でそういうと
「今日は家に送っていく…」
彼女はそういうと俺の手を握り歩き始めた。気のせいかもしれないが彼女は微かに笑っていた気がした。
俺の家からどうやら近かったみたいで本の数分で家についた。
「…じゃあバイバイ」
そう言って彼女は手を振ってかえっていった。俺は彼女が見えなくなるまで彼女の事を見ていた…そして見えなくなったのを確認すると家の中に入っていった。
「ただいま」
そう言うが俺の家には今俺しか住んでいない。親兄弟は今は別の所で暮らしている実家から月一に仕送りがくる。この家はご先祖が暮らしていて受け継がれてきたが祖父母達がこの家を空け管理はされていたがしばらく空き家同然だった所を俺の学校から近いということで今は俺が住んでいる。
気がつくと俺は飯も食わずにベッドに転がりこんでいた。
「疲れた…」
そう呟くと俺は今日おこったことを思い出していた。
考えてらうちに寝ていたらしく目が覚めると朝日が昇っていた。
そういや昨日は飯も食わずに眠っていたようだ…どおりで腹が減っているはずだ。
「さて飯でも食うか…」
そう呟くとおれは台所に向けて歩いていった。
ピンポーン
学校に行こうと準備をしていたらインターホンが鳴った
「たく…だれだよこんな時間に」
そう言ってドアを開けるとそこにいたのは
「なんで…お前が…ここに…」
ドアを開けるとそこにいたのは…
守永だった
呆れるような顔をして守永は口を開けた
「…逆に昨日あんなめにあったんですよ心配になりますよ…」
そういうと守永は家の中に入ってくる。
「ご飯は食べましたか」
「用意はできましたか」
守永はまるで母親のように聞いてくる。
「出来てるよ…もう行こうと思ってたところだよ」
「では行きましょうか」
彼女はそういうと昨日のように俺の手を引っ張り学校に向けてあるきだした。
しばらくして学校につくと彼女は俺の手を離し
「放課後校舎の裏でまってる…」
そういうと彼女は走りだしていった。
俺が教室につくと教室はものすごくざわざわしていた。俺が入ると皆俺の方見ていた。なんか落ち着かないそんな事を思っていると後ろから声が聞こえた。
「よぉ…勇介お前…話は聞いてるぜ」
何故だろう昨日色々な事があったからどれのことだかわからなかった。
「お前…昨日守永さんと手を繋いで帰ってたらしいじゃねえか…このヤロー」
!?…一番最悪の方向に向かっていっている気がして俺はクラスの目が尋常じゃない事を感じた。