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名無しの底辺は異世界で成り上がる  作者: ポラロイドフラッシュ
第一章 ~乳児期~ スラム街の赤さん
7/23

スキルを取得した訳だが

「…と、まぁこんなもんですかね」


俺はだいぶ長い時間をかけて、ある程度スキル取得した。


--------------------

所持スキルポイント,4

使用スキルポイント,96


~習得スキル~

生活魔法【MAX】身体強化【MAX】空間魔法【MAX】気配察知【4】



~習得可能スキル~ ※白髪さんセレクト異世界初心者おすすめスキルだよー

剣術(5)火、水、風、氷、土各属性魔術(それぞれ5)回復魔法(5)

魔装甲(5)料理(5)鍛冶(5)裁縫(5)錬金術(5)偽装(5)

状態異常耐性(5)魔力操作(5)闇魔法(10)時魔法(10)

飛行魔法(10)原始魔法(10)HP2倍(25)MP2倍(25)経験値10倍(25)

鑑定(10)

              全部表示

~習得ユニークスキル~

猫神の祝福

限界突破

創造の力

超成長

言語理解

いつでも白髪さんと一緒!

             切り替え2/2

--------------------


長い時間かけてこれかよ!と自分でも思った。

いやまぁ俺も色々考えたんだけどね?

まぁまだそんなに魔法とかは必要ないと思ったんですよ。

恐らく空間魔法で瞬間移動からの物理タコ殴りで全然、余裕でいけるでしょうんうん。

だってただでさえ元のステータスが高い上に身体強化MAXで取ってるんだし。

効率面を重視して経験値10倍とか鑑定も取ろうか迷ったけど、とりあえずいいかなって。レベルはまだ低いから今のうちはどうせすぐ上がっていくだろうし、分らない事は人に聞けばいいしね。スキルポイントも恐らくレベルの上昇やらその他やらでまた貯まっていくと思うしね。人生長いんだもの。効率とか考えるのはその後からでも遅くないよね。

とりま俺はひとまずシンプルに俺TUEEEEEを体感したかったんだようん。

というかこれスキルポイント再振りとかできんのかね?あとで白髪さんに聞いてみよ。


…そしてね?


「さっきからそこでコソコソ隠れてこっち見てるお前たち。私に何か用ですか?」


と、そんな感じに俺は近くの物陰に向かって声を呼び掛けた。

早速気配察知のスキルが発揮されたね。

ややしてから、その物陰の後ろから二人の子供がおずおずと姿を見せる。

なんだよ、両方男かよ。しょーもな。

見たところどっちも歳は5歳以上10歳未満ってところか。一人は背が小さく、顔がのっぺりと四角い感じ。もう一人は逆に背が高く、ヒョロリとしていた。

こいつらもストリートチルドレンなのかしら。

髪もボサボサ、身なりも汚い、ただただ黙って、こちらをその生気が感じられない目をもってジィっと見つめてくる。お前ら随分とまあみすぼらしいなおい。

まぁ身なりに関してはフルチンの俺が言えた事ではないかもしれんがね。

俺がそんな風に自身の格好の情けなさを再確認していると、ヒョロリとした方の子供がやっと口を開いた。


「そ、そのおっさんは俺らが先に狙ってたんだ」


え?おっさん?…ああ。

俺はそこで自分がずっとおっさんを足蹴にしっぱなしだった事に気付いた。

なるほどね。キミたちの獲物だったのねコレ。へー。

俺は戸惑う事無くおっさんの懐に手を突っ込んだ。うわ、ジメっとしてる。

…お、あったあった。

俺は目的の代物を掴むと、そこから乱暴に手を引き抜く。そのままその手を子供たちの方に向けた。


「お前たちが欲しい物はこれですか?」


俺が手にしてる物はボロっちい布袋。おそらくこのおっさんの全財産が入っているんだろうな。まぁ見た目的にも重さ的にも中身には全く期待できないがね。

しかしそれを確認した瞬間、子供二人の目の色が目に見えて変わる。


「おい!それをこっちに寄越せ!」


のっぺりとした方もそれに続いて、


「そうだぞ!それは俺たちのもんだ!」


と、声を荒げた。

やれやれ、それが人に物を頼む態度かな?


「そうですかね?私にはこれはどう考えても私の物に思えますが」


俺は二度、三度だけ皮袋をポンポン軽く手の上で投げる様に転がした。

別にこんな物全然あげてもいいんだけどね。

でもこいつらの態度が癪に障ったからもう絶対あげないけどね。

すると今度は先にのっぺりとした方が叫び声のようにしゃがれた声をあげた。


「あ、赤ん坊の癖に生意気だぞお前!」


あ、そういえば俺赤ちゃんだった。

しかしだから何だと言うのかね?俺は、すぅー…と深く息を吸い込み、


「うるせぇ!私が赤ちゃんだろうがなかろうがそんなの今は関係ない!私は男でお前らも男だ!お前らは私の持っているこれを欲している!だったらそこに言葉なんて必要ないでしょう!?そんなにこれを欲すると言うのなら己の力で私から奪い取ってみなさい!それが男って物でしょうが!!」


と、一気にガキ共に一喝をいれた。

ふははは。貴様らには俺の力を試す実験体になってもらおうか。

さぁどこからでもかかって来なさい。


「「………」」


…しかし俺のそんな思惑とは裏腹に、子供等はいつまで立っても行動を起こしてくれない。

え…どうして?

すると、子供たちは狼狽した俺をさっきとはまた違った感じのジメっとした目で見つめ始める。その場から少し後ずさりして、俺と距離を取り出し始めた。


「な、なんだよお前。気味悪い赤ん坊だな…おい、もう行こうぜ」


「…そうだな。また違う獲物でも探すか。何となく俺もコイツに関わってたら碌な事にならない気がする」


と、二人とも足早に向こうの方へ走って行ってしまった。

ちょっとちょっとそりゃないよお前さんらや。








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