1
数人のローブを着た人に囲まれて私は
黙々と歩いてる。冷たい雨が降っているの
に、私はなにも被っていない。雨粒が私の
髪を伝い、スカートに流れ落ちる。ふいに
雨粒を目で追いかけていたら、ぬかるみに
足をとられ、転んでしまう。
あっ……痛い……
ほら。立ちなさい。
は……はい。
ローブを着た人に怒られて私はゆっくり
と立ち上がる。泥で裾が汚れてしまっても
今は歩くことに集中した。また怒られたく
ないもん……。
下を向いてずっと歩いてどの位経つのか
な。ローブを着ている人に言われるまで全
く気が付かなかった。はっと顔を上げると
そこは所謂集会場のような場所だった。真
ん中に大きな柱があり、それを囲むように
松明の明かりが怪しく照らしていた。門を
潜り、その先にいたのは……。
リティス。おめでとう。
……お母さん。
今日はあなたが魔女になる日よ。
私……嫌だよ。魔女になんてなりたくな
いよ……。
パチィン
何かの破裂音が聞こえた後、私の頬がじ
んわりと熱を帯びた。自分で触って確認す
るまでお母さんに叩かれたという事実に気が付かなかった。
おだまりなさい。これは名誉あることな
のですよ。さぁ、儀式を始めましょう。
お母さん……嫌だよ。お母さんってば!
私の声はもうお母さんには届いていなか
った。私は膝の力が抜けて、その場にへた
り込んでしまった。力が抜けたからなのか、
私の目から何か温かい雫が流れた気がした
けど、それはさっきよりも強くなってきた
雨に流されてしまった。
ローブを着た人達が真ん中の柱に向かっ
てなにかぶつぶつと言い出した。男の人も
女の人もいるはずなのにどれも声のトーン
は同じでとても低かった。私は何をしたら
いいかわからず、ただきょろきょろとする
ことしかできなかった。
みんな何に向かっているんだろうと思っ
た私は、真ん中にある柱をよく見た。小さ
くてわかりにくいけど、あれは……首飾り
かな。松明の明かりで少し暖色系に見える
けど、深い緑色をしているのがわかった。
首飾りに……? 何の意味があるのかな。
私の問いかけに誰も答えてくれないのは
わかっているけど、口に出さずにはいられ
なかった。しばらくその疑問が頭から離れ
ることはなかった。
何の合図もなしにぴたっと止まった呟き。 はぁ。やっと終わったのかい。
私は顔を上げて辺りを見回した。誰も彼も なんだい。もうそんな時期かい。時が経つのは早
一点を凝視しているのがわかった。その先 いねぇ。
は、あの首飾りだった。
皆の者。今宵、新たな魔女の誕生を祝う ほほう。もう依代が決まっているんだね。さて、
がいい。 今回の依代は……
万歳! 万歳! 万歳!
私は体を強張らせた。私……魔女になる
んだ。この時、改めてそう思った。そして、
その儀式の進行をしているのがお母さん。 まさか……あそこで嫌がっている小娘……なわ
お母さんもこの儀式で魔女になったって言 け……。
ってたけど……それを私にもできるかなん
て誰もわからないのに……。何かとても嫌
な予感がする。
さぁ、リティス。こっちへ来なさい。
お母さんの声に体がびくんと動く。怖く
て足が竦んでいるのを無理やり周りの人が
引っ張っていく。
嫌! 離して! あぁ。やっぱりあの小娘か。なんでこう
嫌な予感はぴたりと当たってしまうのか。
強い力で私を引っ張り、お母さんの所
まで連れていく。誰も私の声なんか聞いて
くれない。私は……魔女になんてなりたく ぐだぐだ言ったって仕方ないことだ。諦
ない。 めるんだ。
さぁ、リティス。この首飾りを。
お母さんが首飾りを手に取り、抵抗する
私の首にかける。ひんやりとした感触が今 ほほう。この小娘。中々の魔力を持って
はとても気持ち悪かった。さっきは遠くて るね。これはいい魔女になるだろうね。
良く見えなかったけど、ペンデュラムがい
くつもついていた。見た目は普通の首飾り でも……こんな小娘に務まるのかどうかは
なのに……これが儀式なのかなと疑ってし わからないねぇ。んで、この小娘の名前は
まう。 ……あぁ、リティス。リティス。聞こえる
んだろ。
え……誰。
誰かに呼ばれた気がしたけど、近くなの ん。ちゃんと聞こえてるね。それならば
か遠くなのかとても曖昧だった。まるで、 問題はないね。でなければ、こいつはただ
頭に直接言ってきているような……。 の用無しだ。
え……この首飾りから聞こえる。
おお。引継ぎは成功だ。リティス。お前 気が付いたかい。この鈍感娘が。さて、
は立派な魔女になる義務がある。周りに恥 これから私の代わりに色々と動いてもらう
を晒さないよう励むんだ。 からね。
お母さん……なんで……私が……
それは嫌という程話しただろう。いい加 ……こいつ。本当に泣き虫だね。本当は
減諦めろ。 こんなやつ捨てていくんだけど……引継ぎ
が成功している以上はどうしようもできな
いね。
そんな……嫌だよ。お母さん。
……お前の顔を見ているとイライラする。
いつもめそめそして、何のためにここまで ほほう。なるほどそうきたか……。これ
育ててやったかわからないのか。今日この はうまい手段だ。
日のためだけだ。お前が魔女として誕生す
るまで私はずっと我慢していた。だが、も
う私は我慢できない。いい加減に魔女とし
て自覚を持て。さもなくば、私はお前をこ
の場で処刑する。
お母さんの懐から鈍く光るものが見えた。
それを見たとき、お母さんは本気だという おや……ほんの僅かだが憎しみの種が芽生えたことが伝わってきた……んだけど……。 この小娘、今までこういった感情がなかったのかね……。
なんで……そこまでしなきゃいけないの……。
……わかったよ。お母さん。私、魔女に こうなったら諦めるしかないんだよ。
……なるよ……。
なんでだろう。この一言がとても悲しか
った。そして辛かった。それとは反対にお
母さんはとても嬉しそうだった。またそれを
見るのも辛かった……。お母さん。
ならばリティス。魔女としての第一歩と さぁ、仕上げと行こうか。お前の母親を
して、私を殺すのだ。 殺すんだよ。リティス。
一瞬、自分の耳を疑った。お母さんは今、
なんて言ったの?じんわりやってきた思考
はやがてそれを全面的に拒絶した。なんで
……お母さんを殺さなきゃいけないの。
お前は今、魔女としての自分を受け入れた そりゃあ、魔女になることになったんだ
はず。その力を使って私を殺せば、晴れて からね。それが習わしさ。この力を使って
お前は一人前の魔女になるのだ。 その女を殺すんだ。
お母さんの言っている意味が全く理解で
きなかった。なんで殺さないといけない
の?なんで魔女になるためにそこまでしな
きゃいけないの?
私はいやいやをした。涙があふれ、目の ……全く。いつになったら進むんだい。仕
前が霞んでいく。ぼやけてしまうお母さん 方ない。お前の体を借りるとするかね。
がすごい形相で私を睨んでいる。その時、
私の意志とは反対に、体が動いた。
え……なんで。なんで……。やめて……。 さっき、お前心に芽生えた憎しみの種を
……お願い……。やめて……。 こうして……そら。
私の中にいる魔女が私を乗っ取ってるの?
私は必死にそれを抑え込んだ。お願い。
出ないで。お母さんを……殺したく……な さぁ、お前の育てた親を憎め。恨め。その心が私
い。ち……力が……抑えられないっ! の魔力になる。
首飾りからどす黒い霧が現れ、渦を巻い
て夜の空に高く上がる。一定量になると、 人間の憎悪はいつになっても変わらない
その霧はお母さんに向かって飛んで行った。ないね。ま、だからこそ私の魔力になるん
だがね。
いや……やめて……やめてぇーーー
私がさっき、お母さんに抱いてしまった
負の感情。私を今まで育ててくれた優しい そこまでしないとお前を魔女にできなか
面影は感じられない位、冷たい顔。それに ったってことをわかってないのか……。
絶望し、裏切られてしまったという悲しみ
が混じり「憎しみ」という一つの感情が生
まれてしまった。今まで誰かを恨んだり憎
んだりしたこと……なかったのに……。そ
れが今、お母さんに覆いかぶさっていく。
お母さああああああんっ!
霧は私の意志とは無関係に、お母さんへ
向かい全身を覆った。しばらくして霧が晴
れたかと思うと、さっきまでお母さんが立 お前が抱いた憎しみはこうした力になっ
っていた場所にはお母さんはいなくて、代 ていくんだ。
わりにお母さんが身に着けていた衣服が落
ちていた。
お……ぁさ……ん……
あまりのショックに私は足の力が抜けて はぁ……何回もこの光景を見るけど……
しまった。さっきまで睨んでいたお母さん 人間ていうのは未練がましい生き物だね。
はあの霧に飲まれてしまい……いなくなっ いつまでもそれに固執する姿は見てて吐き
てしまった。 気がする。
お母さん……いや……いやだよぉ……
お母さんが着ていた衣服を抱きしめて私 さて。これで晴れて魔女になったわけなんだけど
はまた泣いた。私……まだお母さんと一緒 ……いつまでめそめそしてるんだい。ほら、さっ
にいたかったよぉ…… っさと立ちな。
首飾りから聞こえる魔女の声に私は頭を
振った。私は……お母さんを……。
砂利の音が聞こえて、顔を上げるとそこ さぁ、この力を使わないとお前は殺され
にはローブを着た人が私を囲んでいた。ロ るよ。それでもいいのかい?
ーブ越しからでも、なにか殺伐とした視線
を感じた。
リティス リティス リティス
え……なに。なんなの?
一斉に私の名前を呼び、少しずつ輪を狭 本当に鈍くさい奴だね。こいつは殺され
めてくる。そして、私は完全に逃げ場を失 る方が先かね。
った。
私を囲んだかと思うと、さっきまで聞こ
えていた私を呼ぶ声はぴたりと止んでいた。
何が起こるのかと身構えていると、ローブ
を着た人のうち一人が、私の腕を掴んで引 ほらほら。さっきの力を使わないと。生
っ張った。突然のことに対処ができなかっ きたいなら使うしかないよ。
た私は引っ張られるまま寄せられると、ま
た別の一人が私に切りかかってきた。
や……やめて。こないで……。
私の声が聞こえていないのか、ローブを
着た人は一斉に私に襲い掛かってきた。な
んで……なにがあったの?
リティス リティス リティス
聞こえる声が段々と人が発しているよう
に聞こえなくなってきた。怖くなった私は おやおや。逃げるっていうのかい。そっ
お母さんのローブを抱えながら逃げた。 ちはあまりおすすめしないけどなぁ。
切られた部分からじわりとやってくる痛み
に耐えながら、私は全力で走った。
時々やってくる痛みをぐっと堪えて、私
は必死に逃げていた。首飾りから聞こえる
魔女の声も気にならないほどに。
夢中で走った私は、ふと足を止めた。逃
げたいけれど、これから先は何かが手招い
ている領域だった。静かな夜に聞こえるカ
ラカラと崩れる石の音、近くで耳を澄ませ
ば心が穏やかになるはずなのだが、今はた だから言っただろう。おすすめしないっ
だ恐怖を感じるだけのせせらぎの音が私の て。
思考にストップをかけた。
どうしよう……。これ以上は逃げられな
い。どうしたら……。
止まっている思考をどうにか動かしてどう
したこの状況を打破できるかを考えている
と、またあの声が聞こえた。
私を呼ぶあの不気味な声が……。
リティス……リティス……
もうすぐそこまで来ていて、うまく逃げ
る自信もない……そうなったら近くの茂み
に隠れるしかない。私は茂みに向かって走
り体を小さくし、息を潜めた。あの声が聞
こえなくなれば大丈夫。大丈夫と自分に言 延命を取るかい。どれだけ隠れられるか
い聞かせ、私の中で暴れる心臓を優しくな 見ものだね。
だめる。大丈夫……大丈夫だから……大丈
夫……え……
リティス ……リティス
さっきまで茂みだった私の視界の前に黒 なんだい。もう見つかったのかい。まぁ、
い何かが見えた。頭では何かまでわかって 無理もないか。なんせお前は鈍くさいんだ
いる。わかっているけど、それを認めたく から。
ないと今度は頭の中で思考が暴れだした。
ゆっくり顔を上げると、不気味に光る目が
合い、私の体は固まる。必死に動けと念じ
るも、体はなぜだか言うことを聞かない。
体が動いたのはローブを着た人が私の腕を
掴んだ時だった。必死に藻掻いて振り払お
うとするも、力が強くてびくともしなかっ
た
離して……嫌っ!
私はこれからどうなってしまうのだろう
と考えるととても怖かった。またナイフで そういえば、さっき中途半端に食事をし
切りつけられてしまうのだろうかとか、さ たからお腹が空いてきたねぇ。どれ、そこ
っきの場所から突き落とされてしまうのか にいる奴でもいただくとしようか。
とか……。
その時、私の中で何かがぐるぐると渦巻
き、次第に強烈な吐き気がやってきた。こ
れはまさか……。
嫌……嫌ぁ!
私はこみ上げてくる不快感を声に出して
みるも全く拭えず、むしろ不快感が増して お前自身が宿した「憎しみの種」は、決
きているのがわかった。膨れた不快感は首 して絶えることのない私の養分さ。少しで
飾りを介して夜にも負けない位の闇を作り も負の感情が顔を覗かせれば……。
出し、私の腕を掴んでいる人に覆いかぶさ
った。
こんなこと……したくない……のに…… いただきますっと。
涙で前が霞むなか、気のせいだろうか。
闇に包まれるあの人、少しだけ笑っている はい。ごちそうさま。中々食べ応えのあ
ように見えた。 る魂だったね。
涙を拭いて視界を戻すと、そこにはさっ おや、もうお代わりが来たのかい。こん
きの私の悲鳴を聞きつけたローブを着た人 なに食べられるかねぇ……ひひひ。
が今度は私の番だと言わんばかりに近づい
てくる。嫌がる私をよそに首飾りから濃い
闇が噴出し、次々と覆いかぶさっていく。
そして、そのすべての人がなぜか笑みを
浮かべながら消えていくのが見えた。
なんで……死んじゃうのに笑っているの。
私は静かになった森の中で呟いた。する そりゃあ、決まってる。私の贄になるこ
と、首飾りがさも当然だろうと言わんばか とを喜んでいる連中だからね。だから、
りの発言をした。 死ぬことなんてこれっぽっちも怖くないんだ
よ。むしろ、私の魔力になるのならって自ら来る
え……そ……そんな。その為に? んだ。
首飾りの声に淀みはなかった。ただ、当
然のことを淡々と答えた。なぜそんなに簡
単に答えられるのだろう。私には理解がで
きなかった。
私は……あなたの依代ということなの?
すぐに肯定されると私は愕然とした。私 そりゃそうさ。でなきゃこうやって儀式
は……大好きなお母さんにここまで大事に を執り行って適応者を探すことなんてしな
育てられたのはこの為だったのかと改めて いよ。
実感をした。そして、胸のあたりにざわざ
わと感情が静かに湧いてくるのがわかった。
っ……いや……いや……
口では拒んでも体はそれに反して戦い お前の中にある種がある限り、戦いから
を欲している。早く食事を持ってこいと は逃げられないよ。お前を介して魔力を具
言わんばかりに。苦しくてうずくまって 現化させれば……容易なことさ。私はお前
いると、今までこみ上げていたものが一 のことが嫌いだ。だが、お前の魔力は最高
気に逆流し、口から漏れた。 さ。しっかり私を養ってもらうからね。
悲しかったこと、苦しかったこと、衝撃
的だったこと、なにもかもが口から溢れだ
していった。お腹は空っぽのはずなのにと
普通に考えられている自分が少し可笑しか
った。まだ笑えるのなら私は大丈夫と言い
聞かせ、私はゆっくりと立ち上がった。早
くここから逃げないと……また追いかけら
れるかわからないから。
私は辺りを警戒しながら来た道を戻り、
少しでも私が暮らしていた場所から離れよ
うと考えた。そうすれば……きっと。
……きっと。戦わなくて済むから……。
……? そうか。戦わなければいいんだ。
なんて簡単なことに気が付かなかったのだ 何を言っているんだい、リティス。もし、
ろうと自分を叱咤した。胸にこみ上げるも お前が誰とも戦わなかった場合、私はお前
のに嫌な思いをしなくて済むとおもった矢 の命を奪うんだからね。
先、魔女がけらけらと笑いながら言った言
葉に私は凍った。
……え?
まるで大きな鈍器で殴られたかのような そんなの当たり前だろう。戦いから逃げ
衝撃が私の頭に走った。戦わなくてもいい られるだなんて思ったら大間違いだよ。お
という彫像がものの数秒で音を立てて粉々 前は私と契約を結んだんだ。結んだという
に砕け散った。もう修復は望めない位に砂 ことは私とのルールを理解したということ。
粒と同じくらいに粉々に……。 お前の母親が無理やりって言い訳は通じな
いからそのつもりで。
私は、生きるために誰かの命を奪わない
といけないって……こと……?
魔女は何も答えなかった。答えなかった
というのはそういうことらしい。私はどう
したらいいの?誰かの命を奪わないと私は
この魔女に命を奪われてしまう。奪われな
いためには私は……。
私は泣きたい気持ちを押し殺して、今は
遠くへ逃げることだけに集中した。転ばな
いよう足元に十分気を配りながら……。
どうにか遠くまで逃げることができた
けど、この先のことは全く決まってない。
ただ、戻ってまた怖い思いをするよりはず
っとましだ。とりあえず、もっと遠くへ行
かないと。
お母さん……。
私はお母さんが着ていた衣服を握りしめ
た。なんでこんなことをしたのか、本当の
理由を聞けないままだったから……知りた
いよ。
衣服を小さく畳んでしまうと、少し開け
た場所にたどり着いた。そこは小さな港町
のようだった。息を潜めると潮騒が小さく
聞こえた。
街……なのかな。暗くてよくわからない
けど……。辺りを見渡しながら歩くと、作
業途中だったのか工具がそのままだったり、
飲みかけのコップとかが置かれていた。
人……いるみたい。どうしよう……。
私は近くで何か物音が聞こえた気がした。
は……早く隠れないと。速足で街の中を移
動していると、使われていない小屋を見つ
けた。中を確認すると、樽や木箱が無造作
に置かれていて、今は誰も使ってない……
みたい。
すみません。少しの間隠れさせてくださ
い。
小さく謝罪をし、樽の陰に身を潜めた。
潜めながら暴れている呼吸を少しずつ落ち
つかせた。大丈夫、大丈夫と何度も言い聞
かせ、心と呼吸を合わせた。しばらく人の ちょっと、お前。寝る暇があるならそい
気配が感じられないとわかった私は、安心 つを殺しな……って、聞いてるのかい?
したからなのか急に眠気に襲われた。魔女
が何かを言っていた気もするけど……今は
ごめんなさい。少し休ませて……下さい。




