第46話 とあるyoutuberの末路(1) ——side【花咲ゆたか】
「はあ、最近中坊とやれてないなあ」
思わず不満を漏らしてしまう。
最後に頭の緩い女子中学生とやったのはいつだったか。
僕は【花咲ゆたか】というyoutuberをやっているわけだが、その肩書きを使い女子中学生を誘い出している。
例えば……。
有名youtuberを紹介してやる。
vtuberをプロデュースしてるやつを紹介してやる。
君もyoutuberやvをやっているなら、コラボして登録者を増やしてあげよう。
会う口実は無限にある。実際、こっちは数万のチャンネル登録者を誇るチャンネルを持っている。その数の力をもってあっさりと信用してくれる。
そうなれば、後はパターンに当てはめて堕とせば良い。
高校生ともなれば、教育も行き届くしそもそも警戒心が高くなる。
しかし、中学生であればチョロく、しかも処女ばかりだ。うまくすれば、騙されてることも気付かず股を開いてくれる。
もちろん、高校生に比べればスタイルはまだまだの女が多い。
僕もそういうのが好みでなければ、やっていなかっただろう。
しかし、である。
最近はさっぱり、餌に引っかかる中学生と出会えていない。
最近は、西峰千照という中学生をターゲットにしていた。
顔が相当な好みの女だったが、急にガードが堅くなり落とせていない。
弱みを今探っているところだ。弱みを握れば、まだチャンスはあるのだが、時間がかかりそうだ。
——そんな中、別の女が餌に食いついた。
『はじめまして、花咲ゆたかさん。私は真白と申します。少し前から動画を拝見してとても楽しく感じて、ファンになりました。もしよろしければ、お話ししませんか?』
文体からして、丁寧さが伝わってくる。
ちょっとたどたどしいところがあるが、そこが初々しい。
さっそく返事をする。
『真白さん、ご連絡ありがとうございます。真白さんはこの近くに住んでいる、中学生の女の子ですよね? もしそうでしたら、とてもかわいいと思いますので仲良くなりたいです。彼氏さんいるのかな?』
まあ、これで返事が止まるようなら、そもそもターゲット外だろう。
しかし、返事はすぐにやってきた。
『お返事ありがとうございます! はい、中学生で女子です。彼氏もいないですし付き合ったこともありません』
なるほど、男を知らない初々しさが溢れている。
写真を要求すると、やや時間が空いたものの、結局送られて来た。
「おおっ」
思わず声が出るほどの美少女だ。中学生にしては、やや大人びて見えるが、それがまたいい。
そうでありながら、未経験、そして処女。もうそれだけで僕の股間がむくりと顔をもたげた。
西峰千照の代わりに、この女とやりたい。
僕はDMでのやり取りを続け、ついに会う約束を取り付ける。
もうここまで来れば、墜としたも当然。
さて、どう料理していこうか。
僕は舌なめずりをした。
★★★★★
『じゃあ、僕が撮ってあげるよ。撮影してあげる。会えないかな?』
『分かりました。じゃあ、河川敷の橋の下に行きます。来て下さいますか?』
『そこは家の近くだから歩いて行くよ。可愛い服を着てくれると良いな。楽しみにしてる』
こうして話がトントン拍子に話が進む。
この女——真白は僕たちのことを疑いもしない。撮影という口実でノコノコ会いに来るのも、警戒心の足りなさを表している。
恐らく大切に育てられたのだろう。
多少、SNSでの出会い方について学校の先生などから話を聞いていても、しょせん中坊。ピンと来ていない。
最初は撮影を普通に行い、信頼を得たところで近づき……身体に触れ脱がしていく。
多少は抵抗するかもしれないが、既にここまで懐いている。処女をいただくことだってできるだろう。
そして、実際に会う日がやってきた。
待ち合わせは、河川敷らしい。
なぜそんなところで? とは思うのだが、人があまりいない場所なのはいい。
それに、偶然かどうかは知らないが、僕が住んでいる場所の近くだ。
僕は期待に胸を膨らませ、待ち合わせ場所に向かったのだった。
——それが、罠だと気付かずに。
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