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4話 彼女のパパになった後

 そんな、欅姉もパパ活を……


 「なんで?なんでパパ活をやっているですか?」

 「なんでって、金のために決まっているじゃん」

 「金……ですか……」

 「そう、うちの状況、雅人も知ってるでしょう」


 欅姉の両親は、彼女が中学の時行方不明。あれから欅姉はずっとおばあさんのところで暮らしてきた、でも一人の退職金で生活が大変だった。

 僕の家庭教師になったことも、お小遣い稼ぎのためだそうだ。


 「大学費も私一人でなんとがしないと、普通なバイトは足りてないよ」

 「……分かりました、じゃ僕は先に行きます、その相手に見られたら大変ですね」

 「いいえ、今度は『即出会い』の仕事だから、しかも『パパ』はすでにホテルに着いてるよ」

 「そんな人もいますか?」

 「もちろんよ、既婚者だったら、町で若い女子とホテルに入るのを見られたくないでしょう」

 「そう……どこのホテルですか?」

 「えっと、「しぶやラブ」の503室っだね」


 あれ?

 「しぶやラブ」? 503室?

 さっき夕桐が連れされたところじゃない?

 まさかあの男、夕桐に逃げられたから、また『即出会い』で欅姉とマッチしたのか?


 「だ、だめです!欅姉!」

 「え?どうした急に……なんでだめ?」

 「そ、それは……とりあえずだめです!あの男なら、絶対嫌です!」

 「雅人、落ち着いて、一体何が起きた?」


 僕は仕方なく、さっきまでのことは全部欅姉に話した。


 「へえ、君の同級生もパパ活やってるの?怖いね、それじゃ私みたいな大学生はもうおばあさんじゃない」

 「そんなことないです欅姉!欅姉のほうが……」

 「いいから分かってるよ、前払いできないなら、カンセルしかないね」

 「よかったです欅姉、もしここで出会ったなかったら大変なことになりますよ」

 「そうね、でもせっかく準備したし、『即出会い』で他のパパとマッチしてみよう、渋谷でパパが多いからね」

 「あれ?どうし……また誰かとやる気ですか?」

 「さっきも言ったでしょう、パパ活で学費を稼いてるの、せっかくの週末、いっぱい働かないと、それとも……」


 欅姉は僕の顔に近寄って小さな声で言った。


 「それとも雅人、君が私を買ってくれる?パパとして」

 「……くらです?」

 「え、なに?」

 「大人6でどうですか?いま僕が持ってるすべての金です」

 「……気前がいいね雅人、私の匂い、そんなに懐かしの?」

 「え、初めの相手ですから」


 懐かしくないと言ったら嘘だ、むしろこの五年間、僕は常に欅姉との体を重ねたごろのことを思っている、特に他の女とやった後。

 でも今の僕は、ただ欅姉が他の男に抱かれたくない。僕は彼女のパパになるしかない。


 「まあ、別にいいけど、でも今度は、ちゃんとゴムを使うでしょう?」

 「もちろんです、僕はもうガキではありません」

 「そうだね、でも、六万まで出してくれなら、私は中出しOKだから」

 「いいえ、ちゃんと使います、ゴムを」

 「じゃ、他のサービスいっぱいしてあげるよ、どこのホテルがいい?」

 「あいえ、違います欅姉、今僕がしたいのはセックスだけではない、ただ一緒にいることです、それもパパ活の一環でしょう」

 「そうだけど……じゃ何がしたい?」

 「一緒に『夜鳴らし』に来てもらいませんか?心配しないで、酒は僕が払います、でも店の人に内緒にしてください。」

 「いいわよ、でもその前、いいかな?」


 欅姉は手のひらを開いた。僕も彼女の意味をすぐに理解し、ポケットから財布を出した。


 「はい、六万のお手当てです。」

 「ありがとう、じゃ今日はよろしくね、英動さん~」


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