表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PROJECT V  作者: 竜胆モミジ
1/2

一話 黒き血

どうも皆さん。今回は書きたいが為に書いた自己満のものです。一様読み切りだと思ってください。続けるかどうか気分次第です。



夜空が雲で覆われ雨が地面に激しく打ち付ける日に、国際組織によって発足した軍事組織、国際軍の上官三人がレストランで食事を楽しんでいた。

しかし、それとは裏腹に危機が迫っていた。そのレストランとの向かい側にある5階建てビルの中に黒いを基本とした服装に身を包んでいる三人がいた。

彼らは、人身が暗殺者であると主張しているかの様に装備を整え、今にも誰かを殺しに行こうとしていた。


「標的は三人。確実に仕留めろ」


三人の内一人がアタッシュケースから取り出した38口径の拳銃を組み立てながら、任務を再確認しつつ単調に話していた。


「アイツらには食事を楽しんでもらおう。最後の晩餐だからね」


もう一人は外を定期的に確認しながらそう言った。


「オレ達はあくまでも命令された事を果たすだけだ」


その中で黒の服装に少し赤のラインが引かれており、なおかつ赤い仮面をしてある人物が言う。しかし、彼の声は少し電子的だった。男のような女のような、ノイズの入った音声をしていた。

そして全ての装備が整った時、彼らは4階の窓から飛び降り軽やかに着地した。

そして小走りでレストランの入り口で一人が手に持っていたボタンを押した。すると、レストラン並びに周り一体の電気が全て消え暗闇に包まれた。


「EMP(電磁パルス)成功。次は、ターゲットのいる建物に潜入する」


赤い仮面の男が他の二人に命令する。

そして、レストランに侵入するとターゲット以外にも彼らに付き添ってきた人達が居た。無論、彼らも殺される。

暗闇の中で一人一人隠密に殺されていく。背後に忍び寄り喉を掻っ切られる人、至近距離でサプレッサー付きのハンドガンを脳天に打ち込まれる人。彼ら三人は確実に殺していた。その様はまるでプロの暗殺者だった。

彼らは、この場を一掃するとターゲットがいるであろう個室の扉に着いた。

赤い仮面を被っている男が、扉をゆっくり開けナイフを構えて一人ずつ入るがターゲットは居なかった。

その中で赤い仮面の男が何か異変に気づき後ろを振り向くと、一人のターゲットに殴られ押し倒れてしまう。

他の仲間もそれに気づいたが、それぞれ他のターゲットの対応していた。ターゲットは隠れて居たのだ。


「返り討ちにしてやるっ!!」


赤い仮面の男を押し倒したターゲットがそう言ったのだ。ターゲット達も元軍人。それなりの戦闘能力はある。しかし、相手が悪かった。ターゲットを殺しにきた人達は特別に手を施された人間だ。

赤い仮面の男は押し倒してきたターゲットの頭を頭突きをして、隙ができた時に壁に押し戻し、怯んだ瞬間に首と心臓に素早くナイフを順番に刺した。

他のターゲットも同じ様な有様であるが残り一人だけ生きている。腕で刺された腹部付近を押さえていた。

黒い服に身を包み込んだ男がトドメを刺しに行こうとしたが、赤い仮面の男に止められる。赤い仮面の男は倒れ込んでいるターゲットの近寄り身をかがめて話しかけた。


「貴方は、死ななければならない運命。上からの命令だから仕方がない」


ターゲットは苦しそうに返答した。


「なら………私は…その運命……に…………あ…ら………」


ターゲットが言葉を言い終える前に息を引き取った。

赤い仮面の男は立ち上がり、周りを見渡した。暗闇で良く見えないが、白く淡白だったテーブルクロスは赤い血飛沫で彩られていた。

その光景はまるで地獄の様だった。

赤い仮面の男は暫く血のついた穢れた手を見て俯いていた。


「行くぞ。任務は終えた」


赤い仮面の男は、仲間からそう言われ三人はそのレストランから出た。

赤い仮面の男は手に持っていたツイッチを押すと、レストランに襲撃する前にいたビルが轟音を立てて炎上した。

そして、彼らは暗闇に向かって走った。だが目の前から数台のもの車がこちらに向かってくるのを見て、すぐに方向転換して走った。


「おいっ!待て!」


車から降りた男がそう言い。槍を構え、三人組の男たちの向かう先へと投げた。すると、男が飛び上がったと同時に左腕が何かに引っ張られ宙を舞う。槍が黒い服に身を包んだ男達の前に落ちるのとほぼ同時に槍を投げた男も降りてくる。


「フィーレン……」


赤い仮面の男がそう囁いた。

それを聞き逃さなかった槍を持った男は驚いている。


「俺を知っているのか?」


フィーレンの問いに赤い仮面の男は無視した。

フィーレンは鋭い目線で男達を見て槍を地面に突き刺し


「お前達をここから逃げさせない。抵抗する場合は容赦しない」


彼の問いかけを全く聞き入れず赤い仮面の男がフィーレンに陽動をしかけた。

フィーレンは彼の思惑を見抜き、槍を他の二人が逃げようとしている場所に投げ刺した。

しかし彼らはすぐに標的を変え、フィーレンに押しかかる。

それを悟り、フィーレンは左手で何かを引っ張る動作をしたところ地面に刺さっていた槍がフィーレンに向かって戻って来ていた。それに気づいていない一人がその槍に当たった。

フィーレンと男達は一時見合っていた。赤い仮面の男が槍によって負傷した仲間の元に行き、立ち上がらせていた。

そこに数台の車が押し寄せて、そこから数人のもの人が降りて銃を構えていた。


「待て!撃つな!」


一瞬の隙だった。フィーレンが後ろを振り向いた瞬間に彼らは闇に消えていった。


「チッ」


フィーレンは舌を打ち不機嫌そうに槍を地面に突き刺した。


「軍曹、追いますか?」


一人の武装した男がそう言ったが、フィーレンは頭を横に振り、理由を述べた。


「追っても見つからない。時間の無駄だ。まずは『イーグル』に報告だ」


と言った。


  ●●●


あれから数時間後。


「報告します。ターゲットの排除を完了しました」


赤い仮面の男がホログラムに向かって報告していた。ホログラムにはノイズがわざと仕込まれている為、誰なのかはハッキリ見えないが赤い仮面の男は少し怯えていた。

手が震えていたのである。


「よくやった。これからも引き続き頼むぞ」


ノイズが混じり低い声が響いた。


「はい。では…」


彼はそう言いその場から除こうとして、ホログラムに背を向けた。


「君には期待しているよ。私たちの最高傑作だからね…ブラックブラッド」


彼はその言葉を聞いて歩みを少しの間だけ止めていたが、再び歩き出しその部屋を出た。

彼の手には拳が強く握られていた。


もし良かったら、改善点やアドバイスをくれたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ