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代表作 エッセイ

【ホラー】今日怖かった話、聞いてください(:_;)

 今日の夕方、16時半前ぐらいのことでした。私は仕事終わりに会社の車を洗っていました。場所は地面が土の駐車場。車を停めたところは廃屋(旧事務所)の傍で、周囲には他には何もありません。背の低い草が生え放題で、古いゴミが放置されていて、寂しいようなところです。


 ボイラーのスイッチを入れて、バケツに水を汲むため蛇口をひねると、「ボウン!」と凄い音と真っ白な湯気、というより煙が勢いよく出て来たので、私はびくっとしました。


「びっくりしたぁ……」と独り言を言いながらお湯を止め、バケツにシャンプーを入れてかき混ぜて、それを持って背を伸ばしたところで、背後から男の人の声がしました。


「ありがとうございましたっ」


 まるで営業マンのような爽やかな声でした。


 だ、誰かいたのかな? と思って振り返ると、誰もいません。


 キョロキョロ辺りを見回し、廃屋の陰に誰かいるのかなと確認しましたが、誰もいません。隣の会社の駐車場と近いのですが、金網のフェンス1枚で仕切られているだけなので丸見えです。誰もいませんし、出て行く車もありませんでした。


 空耳だろうか、とも思ったのですが、あまりにも声はすぐ近くの後ろから、ほとんど耳元で言われたような感じで、はっきりと聞こえたんです。


 怖かったけど車は洗わないといけないし、私は洗車を始めました。キョドキョドしながら高圧洗浄機で車にお湯をかけ、ブラシで洗っていると、車のボディーにはっきりと、男の人の姿が映っているのを見たんです。


 40歳ぐらいに見える、背の低い、頭の薄い感じの男性が、青っぽい作業着のようなものを着て、姿勢よくそこに立っていて、後ろから私をニコニコ見つめていたんです!


 身体が硬直するほど怖かったんですけど、勇気を出して勢いよく振り返りました。誰もいませんでした。


 それでも洗車はしないといけないので、私は息が荒くなりながら、決して車のボディーは見ないようにしながら洗車を続けました。急いでやりました。


 その後、結局何もなかったんですけど、どうも周囲に気配を感じてしまって、家に帰るまで落ち着きませんでした。車を降りる時にも右肩の後ろに誰かいるような気がして、ビクビクが止まりませんでして。


 何も見ないようにしながら帰って来て、今、一人の部屋でこれを書いています。一人だけどフェレットを一本飼っているので、その子がめっちゃじゃれついて来てくれてようやく安心しました。


 もう……何も……ない……ですよね……?


 怖かったよう(:_;)

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― 新着の感想 ―
[一言] 反応してしまった作者さん、背中に注意取り憑いてますよ?時計回りに四角に小皿に塩おいて結界を張ってください一時しのぎになります、黒くなっていたらいた証拠、あと明かりを消して手拍子もあります、モ…
[気になる点] 『ありがとうございます』は、どう意味でおっしゃられたんでしょうかね……? [一言] 映画とかで良くありそうな話ですが、 実際に体験すると物凄い恐怖だと思います。 良くご無事で戻られまし…
[気になる点] 「ありがとうございます」 と感謝の言葉なら大丈夫でしょ。 これが 「やらないか!」 で、しいなさんが男性だったらかなりヤバかったと思うけど。 [一言] まぁ、車の妖精か何かと思…
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