戦闘開始
最悪だ、コイツ生徒に手を出してたのか…
俺が呆れていると三島は立ち上がり
「まっ、頼んだわ…」
と愛に告げて職員室から出てしまう。
「あっ、あの、ちょっと待ってください、先生!外は…」
「気にすることないわ、私達もやるわよ、カオナシ君。」
愛が自信ありげに言い、廊下に出てしまう。ていうかカオナシ君定着してんのか?
そしてやるって何?戦うの?慌てて彼女を追いかける。
廊下に出ると日本刀の少女がいた。
職員室からでる明かりに映ったその顔は白装束に袴を着た有馬雪であった。なるほど声に聞き覚えがあるわけだ。
「あら?カオナシ君と学校デート?ノートさえくれれば黙ってあげる」
「あなたなんて昼間なりふり構わず色目使ってカオナシ君からノートを奪おうとしてたのによく言うね、正直イタイタしかった。『一目惚れしたんですぅ』とかマジで笑そうになったわ、しかも逃げられてストーカーしてたってとこでしょ」
「そんなことないわ、私、殿方には…」
あの猛烈アタックはそういう裏があったのか、一緒に帰ろうとかも俺を監視するためか…心のダメージがでかすぎて受け入れられない。ていうかノートってそんなやばいものなの?勘違いしてない?いろいろありすぎてショートしそうだ。
「転校生さん、とにかくノートは私達のものよ」
俺のものだよね。
「いいえ、私よ、私が先にカオナシ君にかえかけたんだから」
意味わかんねーし、ノートは渡さないねーよ。
「まぁもう、なんでもいいわ。」
有馬雪は日本刀を構える。すると仙台愛が何やらブツブツ唱えだす。足元に魔方陣が現れ、大きな槍が飛び出す。さらに呪文を唱えると槍が赤く光りだす。それを見た雪も何ならブツブツやっている。そして刀が紫に光る。
「うおおおおおっ!!」
掛け声をあげ二人がぶつかりすれ違う。
バンっ!という音と衝撃
雪がニヤリと笑う。愛の大槍が砕け散っていたのだ。
「あ、ヤベっ」