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I think ...-side BLACK-




パァンッ!!!



早朝、学園の生徒会室。


「よかったわね。(わたくし)があなたを殴れる人間で」

「いてぇ……」


「痛みで許された気になるなら簡単なものじゃない」

「……」


「ちょ、ちょっと、シルヴィアさん……? いきなりどうしたの?」


ここには先輩方もいらっしゃいますわね。あまり人を貶めるのは好きじゃありません。ましてや王子だものね。場所を変えましょうか。


「リンク。わかってるわね? 先輩、ごめんなさい、少し2人で抜けますわ」

「え、ええ……いいけど……その……」


3年生の生徒会生である先輩が、何事かとびっくりしながら、リンクと(わたくし)を見比べています。個人的な問題なので説明するのは憚られますわね……。


隣の部屋へ移動すると、何も言わずリンクもついてきましたわ。

さすがに彼も自分のしでかしたことには気づいているようね。


「で? どうするの?」

「どうするって……どうにも……」

「はぁ?どうにもしないわけにはいかないことくらいわかってるわよね?貴方、大勢の人がいるなかで平民の女の子を妃にするって言い放ったそうじゃない」


「妃とか、そういうんじゃねぇけど……」

「……馬鹿だ馬鹿だとは思っていたけれど、失望したのは今日が初めてよ」


「……わかってるよ。ちゃんと説明するから」

「わかってないわよ。冒険者ギルドのロビーで? しかも大声で? 何をしたの?」


「……」

「え? ちょっと、本気でイライラするわ。もう一発殴らせなさいよ」


「……」


「鬱陶しいわね! 歯ぁ食いしばりなさい!」



ドゴン!



「うくっ……おま……腹……」



ふん。誰がぎりぎり手が届く高さの顔なんて殴ってやるもんですか。力が入らないじゃない。

身体強化を使って鳩尾に一発いれてやったわ。無駄に体は丈夫なんだから、(わたくし)がちょっと殴ってもびくともしないし、このくらいやらないとダメね。


「よかったわね。痛みで罪悪感も薄れるでしょ? 問題は何も解決していないわけだけど」


「き、きの……う、聞いてた……やつ……ら、全員に、取り消し……てっ……廻る……から……」


「はぁ? 昨日の今日でどんだけ噂が回ると思ってんのよ? あんたが1人取り消してる間に10人に伝わってるわよ。その間に何? あの子は外堀を埋められて、求めてもいない結婚をさせられるの? この国の王妃になるからいいだろって? 馬鹿じゃないの? あの子がいつそんなこと望んだのよ?」


「……」


「あんたと結婚したい子なんて山ほどいたじゃない。それを軽くあしらっておいて、自分の気に入った子はちょっと逃げられるから外堀埋めて。あんた何してるの? あの子、昨日泣いてたわよ」


リンクの顔が初めて変わったわ。

ほんとバカ。

女との付き合いを弟にばかり任せているからこうなるのよ。


「……もうあいつも知ってんのか」


(わたくし)が誰から聞いたと思ってるの?」


「……本人からか。そうだよな」


「ねぇ。(わたくし)はあんたたち兄弟がレティのこと少なからず想ってる事くらいわかってたわよ。アレクは色々とあるようだけれど、見れていればわかるし、あんたなんか特にストレートだったし。それが悪いことだとは思わなかったから止めもしなかったわ。むしろ応援してたくらいよ。だってあの子だってちゃんと通じ合って、お互い納得してあんたたちのどちらかとくっつくのであれば、それは幸せなことじゃない。反対する理由もなかったわ」


「……ああ」


「でも、これじゃあんまりじゃない。レティの気持ちは置き去りじゃない。あんたの身分で外堀埋められたら、あの子が断れるわけないじゃない。そんな事もわからないの?!あんた国王の座がいらないとかなんとか? のた打ち回ったらしいけど、そんなのあんたの勝手でレティにはなんの得もないわよ。あんたは何があろうと、なんであろうと、この国の第一王子なの。次期国王なのよ!次期国王が1人の女落とすのに逃げ道から奪ってんじゃないわよ!! みっともない! 次期国王なら、国王らしく王道ってのをいきなさいよ! 王道ってのは王が国民のために道を創って進むから王道なのよ! あんたが切り開かなくて誰が切り開くのよ。何が王位なんかいらないよ! ばっかじゃないの!!!」


「……すまん」


(わたくし)に謝んないでよ! ああ、もう! なんで(わたくし)が泣いてんのよ! 意味わからないわ!!」


「……すまん……」


「とにかく!王都に大きな公園があるわよね。あそこでレティに待っててもらってるから。今から、すぐに。行ってきなさい」


「!……わかった」

「言っておくけど、あんた振られるから」


「……ゎかったよ……すまん……



……それと、ありがとな。」


リンクが教室から出ていく。

まぁなるようになるでしょ。まさか自分がこんなに感情的になるなんて思いもしなかったのだけれど。途中からお腹抱えて膝突いて下向いてたものだから、胸倉なんかつかんじゃって。はしたないわ。


……


この程度で諦めたら、今度こそ承知しないから。

今度は自分の力で、レティくらい落としてみなさいな。




ま、王子共如きに渡してあげる気はないけれど。





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