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フラグは旗のフラッグから来ているのよ?


…………


……


「うあはっ!!」


……


呼吸が荒い。


昨日、あんな話をしながら寝たものだから、シルに「お義姉様」と連呼されながら、こき使われる夢を見てしまった。

「お義姉様、おはようございます。今日のお仕事はこちらです。それが終わったらこちらをお願いしようかしら」「お義姉様、林間部にドラゴンがでたので退治してきてください。あ、旦那様も連れていってもらって構いませんわ。お姉様なら午前中には帰ってこれますよね?ですのでその次はこちらの案件を……」「お義姉様……お義姉様、お義姉様」


シルが秘書のように怒涛な量の無茶な仕事を、分単位で振られ続ける毎日……

そして断れないボク……。ジークが哀れで、心の中で謝りながら手伝う毎日……


こんな夢を見たことを言ったら、さすがにシルも怒りそうだ。ごめんなさい。


「随分うなされていたわよ? どんな夢見てたのよ」

「うわぁっ! シルッ……」


「……何?」

「おは……おはよ……」

「おはよう。(わたくし)は今日も生徒会の仕事があるから、先に行くわ。レティは今日はどうするの?」


「ボク、今日は元素と次元の授業だけとって防具でも合わせてくるよ」

「そう? (わたくし)も一緒に行ってあげられればいいのだけれど」


「ん~ん。大丈夫。装備くらい1人でも買えるよ」

「また変なことに巻き込まれないように気をつけるのよ? そうだ、フラ先生、暇そうにでもしてたら誘ってみれば?アドバイスだってくれるだろうし」


「あ~先生、多分今日はいないんだよねぇ。昨日のサバキンの切身を売ったりしにいくって言ってたから」

「そう……。まぁ気をつけなさいな」

「は~い」


「じゃ、いってくるわ」

「いってらっしゃ~い」


かちゃ。


ドアの閉まる音が聞こえる。


最近シルが少し過保護になってきた気がする。まぁ数日の間に色々ありすぎてしょうがないんだろうけど、今日もトラブルなんておこした日には本気でシルに申し訳ないので、できる限りおとなしく買い物をしたいものだ。……フラグじゃないよ? グリエンタールさん。わかってるよね?




「じゃ~ん……う~ん」


1人静かな室内で、独り言を言いながら今日着ていく服を決める。

こんな姿、もし何かの用事で帰ってきたシルに見られようものなら、可哀相な目で見られかねない。


今日はパンツルックにした。


今日は防具に合わせないといけないので、スカートは穿けないし、せっかく防具用に下着を買ってあったので、それを着ておく。

ブラは形がどうのではなく、動きやすさ重視のスポブラのようなやつ。それに防具が肌擦れしない用の5分袖のパッツンとしたシャツとパンツ。伸縮性はさすがに前世ほど期待できないが、その前に生地がかなり厚い。本当はタイツのみたいなものが欲しいけど、あれじゃあ少し掠っただけで破けちゃうからね。この下着の素材は、軽く刃物を走らせても弾いてくれるのだ。


見た目は……よく言えばランニングシャツ……かな?

それに比べれば、かなりごわごわしているけど。

正直、着心地がいいとはお世辞にもいえないけれど、防具のような重いものをこの上に着なくてはいけないし、冒険者用だからね。防御力もさながら通気性や動きやすさ重視なのだ。


下は少し足首の出るガウチョパンツを履いてしまって、上は5分袖のランニングシャツのような防具用下着に、5分袖のチュニックTシャツを着てみる。

少し袖からウェアの一部が出ているけど、そういうファッションと見ればそこまで変じゃな……変か。無難に長袖にしておこう。


ちなみに、前回1人で王都へ繰り出した時に知らないおじさんたちに買ってもらった軽鎧類は、このウェアに合わないので今のところつけていない。あの鎧用の下着も1セット買ってくれば、使える防具も増えるので、それも買ってくる予定。

あれは軽鎧類だけれど上下一体型で結構重いし、スカートなのでそれこそ下着に気をつけなくてはいけない。スコートのような下に履く物があればいいんだけど。


お金は沢山ある!

王都に出てくるまで、ボクがこんな大金をてにするだなんて夢にすら思わなかった程だよ!


期待に胸を膨らませちゃうけど、気を抜いてはいけない。

今日はトラブルなしで帰ってこなくてはならないのだから。



「よしっ!」


シルが寮を出ていったのは、4時少し過ぎ。


今はもう7時だ。お化粧もしてないのにずいぶん時間をかけたものだと、自分でも思う。

あ、そうだ。お化粧品も少し買ってみようかな。いくらくらいするんだろ? ボクも将来のために興味はあるんだよね!!


ボクはまだ化粧ってしたことはないんだけど、シルがボクより先に起きているのは化粧をしているから。ほんとに薄くだけどね。


この世界にキリスト教なんてないので、化粧をしないなんてこともなく。

まぁ下着と一緒で、ほんとに上流階級の嗜み程度でしかないけれども。


それでも折角女に生まれたんだから、興味くらいはあるんだよ。



行く場所は決まっている。


トラブルなど起きようはずもない!!




……ほんと、お願いしますよ?






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