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これは夢だよね?きっとそうだよ!

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登録冒険者カードは、とても簡素なもので本当にただのポイントカードのようだ。


カードサイズで縦開きの本のようになっており、中に紙が綴れるわっかが通っている。

そこに1枚だけ紙が綴られており、表裏に10行ほど空欄の項目が記載されていた。

多分、クエストを達成したら1回につきこれが1行埋まるのだろう。

日付・難易度・期日・種類・成否の5項目が1行で並んでいる。


各、クエストを受けた日付、クエストの難易度、クエスト達成時の期日、クエスト種の種類、結果。


これが紙ベースで管理され、一般冒険者の昇級試験受験資格であるEが50回という項目ですら、この紙2.5枚分は埋まってないといけないということか。


「これってなくしちゃったらどうなるの?」


「登録冒険者用のカードなんて、再発行はすぐよ?」


「中身のほうは? これって、クエストの履歴が綴られてくんでしょ? それはどうなるの?」


「消えるわよ?」


「え?」


「自己管理は基本よ。それくらい管理もできないなら冒険者としてやっていけないわ。後、ギルドが貸金庫を貸し出してるから、そこに入れておけば失くしはしないわね」


「へ~、でも持ち歩きながら冒険してたら万が一だってあるでしょ? 皆、貸金庫に入れてるの?」


「まさか。貸金庫料は月1銀貨もするし、そのギルドに預けてしまったら、他の街のギルドでクエストを受けた時に別綴りになってしまうから、そこまで皆が使ってるわけじゃないわ。まぁ登録冒険者のカードだったら、別綴りになっても後で合算はできるからいいのだけれど、一般冒険者以上の登録証は魔水晶がカードに組み込まれてるから街ごとに作りなおすなんてこともできないし。だから一般冒険者以上になると、一つの街を拠点にすることが多くなるのよ」


う~ん、管理も仕事のうちかぁ。


そんな話をしながら歩いていると、今度こそアルカンシエルの前に着いた。

いつ見ても大きくて綺麗なお店だ。


「えっ!? ここですか??」


「そうよ、イオネもパーティの時にドレスを着ていなかったから、持ってないんでしょう?」


「も、持ってないんですけど……そこそこでいいかなぁ……なんて……」


「別に特注するわけでもないんだからそこそこよ。それにこれくらいの最低ラインのドレスくらい持っておいて損はないわよ」


そう言いながらシルが店に入ると、またもや店員さん総出で挨拶となり、前にもでてきてくれた紳士さんが出迎えてくれた。


「レ、レティちゃんもここでドレス買ったの?」


本気でイオネちゃんがあせっている。高そうなお店だからだろうか? でもそういう話はしていたんだけどな……?


「うん、2着も……」


「2着も!?」


え? イオネちゃんの腰が砕けた。どうしたの!?


「アルカンシエルって王室も御用達の超高級店で有名なお店……私のお母さんやお父さんでさえここの服なんてもってないよ……」


「……え」


イオネちゃんはボクより上流階級の知識がある分、こういう時の絶望感はボクより大きいのね。

貴族のおうちだから、ボクより精神的にましかな?なんて思ってたのは逆だったね。

ごめんねイオネちゃん。巻き込んでやるぞ! なんて息を巻いてしまって。


今更離さないけどね。売られる時は一緒よ!


お互い無表情で手を握り合っていると、イオネちゃんが奥に連れていかれた。

きっとあのイリュージョン試着が始まるに違いない。

そう思い、一緒に試着室に入る。


「レティーシア様、ご無沙汰しております」


真っ先に出てきてくれる紳士さんが話しかけてくれた。

ボクのことを覚えててくれたのが、なんか嬉しい。

そのまま話していると、どうやら総支配人さんらしい。総支配人さん? え? この会社の社長さんてこと?

さすがは次期公爵様……シルの知り合いはとてつもない。


かしゃっ


カーテンが空いた。

しまって10秒くらいのイリュージョン。


中から出てきたのは、ピンク色の大胆なレースをあしらったドレス姿のイオネちゃんだ。

胸の上と、腕の部分がすべて刺繍レースで、透けている。

本人には言いづらいけど、イオネちゃんは胸のサイズは控えめなので、ボクのときみたいに胸が強調されるようなカットはない。


「いいじゃない。じゃ、次ね」


カーテンが閉まった。


しまる瞬間のイオネちゃんの絶望顔が忘れられない。


次って何!? って顔をしてたのが手に取るようにわかった。


カーテンが開いた。


お、今度はボクと同じような淡い青色の立体的なドレスだ。花の柄が違うくらいでとても似ている。


「あら、レティの時のと似ているわね」

「姉妹品なんですよ。お友達同士でいかがでしょうか?」

「いいじゃない? ねぇレティ」

「うん! いいと思う!」


そんな顔で見つめないでイオネちゃん!


「あ、後それも一緒に頂くわ」


そう言いながらシルがボクのほうを指差した。


え? 何?


後ろを見てみるけど何もない。


……いつの間にかボクの前に姿見が置かれているんだけど、なんで???


……え? ボクの白いリボンが手元にある……なんで??


……髪に目を向けると、すごい華やかな純白のリボンになってるんですけど?


……宝石とかついてるんですけど?




ボクはね。最近金貨を見たんだよ。

そしたら、今シルが払っている金貨っぽいものとはちょっと違ったんだよねー。

うーんあれ、白金貨ってやつかなぁ?

わーすごーい! こないだの支払いの時は知らなかったからわからなかっただけだけど、初めて見たー。




ねぇ、シル。ボクのこのリボンは、その支払いのうちのいくらなの?


ボクたち、本当にシルの領でやるバイトで、支払い……できる……の?



シャッ


開いたカーテンからは、両膝と両手を突いたイオネちゃんが現れた。





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[一言] イオネちゃんが可愛すぎるほどに可愛い ぺろぺろ( ^ω^)
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