イオネちゃんも道連れだね!
パパやママに知られたら卒倒されるくらいの散財をし、寮に戻った夜。
同じ寮に住んでいるイオネちゃんも呼んで夕食にした。
部屋に戻るとファッションショーが始まる。
「わぁ!! 可愛いですね! いいなぁ」
「そう? なら今度はイオネも行きましょう」
「本当ですか!? シル様。今度は私も連れていってくださいね!」
素直に喜ぶイオネちゃんを見ているのは愛らしいが、あの支払いを目にしているボクとしては、素直にお勧めすることができない。
「い、イオネちゃん実はね……」
「はい?」
今日使った金額を大まかに説明すると、イオネちゃんが膝から崩れ落ちた。
「イオネ、来週の週末なんてどう?」
「えっ……!? あ、あの……えっと……なんていうか……」
「ふふふ。お金なら気にしないで? 夏に。レティと一緒に。うちに。いらっしゃい?」
にこっ
怖い! シル、怖いよ! ボクたち売られるんじゃないよね?!
結局イオネちゃんは断ることもできず、来週にはボクと同じ気持ちになるに違いない。
さすがに貴族のおうちなんだし、ボクよりは精神的にましかな?
でも、心の準備ができているだけましなんだよ? イオネちゃん。
来週はボクも見に行ってあげるね! 楽しみ!
一通り服も見終わったところで、解散となった。
解散といってもイオネちゃんが部屋に帰るだけだけどね。
明日からの講義に想いを馳せる。
ずっと身につけてきた魔水晶の欠片。
今までずっと使ってきたから、最初は割れたガラスの欠片のような尖った石だったのに、もう大分削れて丸くなっている。
魔水晶は消耗品で、それこそ何度も書き換えなんかしていたら、本当は5年も持たないようなものを10年以上使ってきたのだ。もう昔は書き換えに5秒もかからなかった魔法構成が、1分以上かかるようになってしまっている。
ママが作ってくれた袋も、何度か切れてしまいその度作りなおしたので、最初の袋とは色が違っていた。
さすがに魔結晶をもらえるのであれば、これを使うことはなくなるだろう。
今度もうちょっとしっかりした布地でも買ってきて、本当にお守りとしてアクセサリーにしてしまおうかな?
そんなことを考えていたら、夜も更けていった。
明日が楽しみすぎて寝られない。
ボクの週間履修内容は、
月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜
午前 魔法科 魔法科 魔法科 魔法科 魔法科 自由
元素 特殊 神聖 特殊 次元
午後 魔法科 研究科 兵科 魔法科 自由
次元 薬剤 総合 特殊
大体こんな感じにした。
自由時間を作っているのは、遅れ気味になっていく各課目に充てたり、他の課目を覗いてみたりしようかと思っているところ。
イオネちゃんと履修内容を作っていて気づいたんだけど、薬剤課はイオネちゃんが必修な分、どう考えてもイオネちゃんと講義進度が変わってしまうので、一緒に受けられないのだ。
それなら、自分のペースでやってみようということで、とりあえず1単位。後は自由単位に組み込もうかと思う。
特殊魔法課は、ボクの必修課目なんだけど、受ける生徒が極端に少ないので受けられる日時が決められてしまっている。火曜午前、木曜一日、土曜午前の4箇所。
後は進展具合を見て、遅れるようなら土曜もいれないといけないかな。
こうやってスケジュールを組んでみると、意外と受けられる課目数は少ない。総単位数が360なら、週の11で割ると、大体33倍。
特殊魔法課は週3単位なので、年間約100単位。
元素と神聖が33。次元が66。
薬剤と兵総も33。自由枠が66。
33単位の元素、神聖、薬剤、兵総も、最低50単位は取りたいところだったけど、どう考えても枠が足りない。そう考えたら、休みを入れる時間なんてないじゃない。2年、3年時にはもっと余裕がでるのかな?
ま、土曜の午後と日曜は休みなんだから、いっか。
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