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女子校生の休日。

イオネちゃんとセト先生の話も終わったようで、ボク達は店を後にした。

お昼の時間は過ぎてたからあんまりお客さんはいなかったけど、お仕事中であることには変わりないからね。あんまりお邪魔しちゃ悪いし。


入る時は見ていなかったけど、ちゃんと『スェテ・カレー料理店』って書いてあった。セト先生って呼んでるけど、実際はスェテ先生だったね。獣人圏の名前って発音が皆難しいのかな?


なんだろう。暑くて流れてくる汗と、香辛料の辛さで流す汗の質はなんか違う気がする。暑い中で消耗していた体力も、汗を流したはずなのに回復したんじゃないかってくらい元気になった。

特にボクなんて体調崩してたのにね。


薬が効いたのも、もちろんあるんだろうけどね?


その後、折角王都まで下りてきたのだからと言うことで、王都でお買い物をしていくことに。前に王都へ3人できた時はシルへの借金で心ここに非ず状態だったのが、今回はボクもイオネちゃんもシルに借金を完済して自分の懐にも余裕がある状態だったので、単純にお買いものを楽しむことができた。


これよこれ!こういうの!してみたかったんだよね。

前世でもできなかったんだからっ!


3人で笑いあいながらお買いものをしていくと、シルがいつになくはしゃいでいるように見えた。なんだかいつも大人びてるから年上って感じがしちゃうけど、同い年なんだよね。年相応なシルを見てると、こういう所で一緒にはしゃげる友達が欲しかったんじゃないかなぁ、なんてふと思ったりもする。

だからお金の回収目途なんて度外視でボク達に服を買ってくれたんじゃないかな?そう考えるとボクもイオネちゃんもシルの思惑通りに成っちゃったわけだけどね。別にいいよね?だって楽しいもん。




「ところでレティ、武道会の方はどうなったの?王子は誘ってみた?」


買い物も終わる頃には日も傾き始め。

王都のカフェのような場所で一息ついてから寮に帰る事にした。


外置きのテラス席で、灰色の簡単な布が店舗から伸びていて日避けにも雨避けにもなっている。もう夕方なので日避けにはならないけど、風が通って気持ちいい。


「うん。リンクと団体戦両方とも出ることになったよ。アレクも魔法が使える方の団体戦に誘ってもらってるの。」

「あら、よかったじゃない。」

「あれ?レティちゃん武道会出るの?興味なさそうだったから出ないんだと思ってたよ。」


「違うわよイオネ。興味がなかったんじゃなくて知らなかったのよ。」

「え?知らなかったって……学祭のメインイベントだよ?」


「もちろん学祭がある事も知らなかったわよ。」

「え……?」


そ、そんな顔で見なくても……。

イオネちゃんはボクが学祭というイベントを知らないなんて、考えもしなかったのね。そりゃ誘われるわけもないか。イオネちゃんは戦ったりとかそういうの、好きじゃないだろうし。


「レティちゃん……。年間行事とか確認しないって、よく心配にならないよね……。学外活動の日とかもあるんだよ?一人で学園に来ても誰もいないからね……?」


「え?……学外活動?なにそれ。おいしいの……?」


……。


2人して頭を抱えてしまった。

だってしょうがないじゃない。学祭の事を読むだけで頭がいっぱいだったんだもん。


「だ、大丈夫だよ?シルが同じ部屋にいるんだから!きっと!ね?」

「……学外活動は全員が一緒に動くわけじゃないわよ?」


「え?」

「最初の魔法科講義の時に渡された魔水晶に入ってたステータス魔法に年間行事表もちゃんと入ってるわよ?あの魔水晶はどうしたの?」


「あ!えっと……うん。持ってるよ?」


そういえばあの魔水晶、次元収納の中身を片付けた時に寮にしまったままだ。

本当はプロテクトが掛かってるから、ステータス魔法はあの魔水晶でしか使えなくなっているはずなんだけど。まぁ魔法構造が読める身としてはコピーするのは簡単だったので、魔宝珠に移しちゃったんだけど。


流石に学園がプロテクトをかけた魔法を、他の魔宝珠に移しましたなんて言えそうにないからね……。


「持ってないのね。じゃあ寮に帰ったらちゃんと読むわよ。」

「……はい。」


ステータス魔法は手元にあるけど、魔水晶が手元にないんじゃあるとは言えないし……。


「1年次の後期からは定期的に行事予定があるわよ。ちゃんと頭に入れておくように。」

「……はい。」

「あはは……。シル様お姉ちゃんみたいですね。」


「……こんな自由な妹がいたら気が気ではなくなりそうね……。」

「ぼ、ボクの方が誕生日が早いからお姉ちゃんなんだよ……?」


「こんな自由な姉がいたら頭が痛くなりそうね。」

「タメでよかったね!」


「そうね……。イオネが妹にいればいいわね。」

「えぇ?!イオネちゃんはボクのだからダメなんだよ!?」

「い、いつの間に私はレティちゃんの物に……。」


「そうすればレティが姉でもすべてイオネに任せることができるわ。」

「えぇ!?それはちょっと……。」

「ちょ、ちょっと!イオネちゃん!?それどういう意味かな!?」

「あはは……。」


シルとイオネちゃんと家族かぁ。

それもいいかもしれないけど、やっぱり仲のいい友達と家族は別でもいい気がするんだよね。2つとも違う意味で大切な人なわけだし。


シルがいたら家でだらだらできなさそうだしね!!

……まぁイオネちゃんは……一家に1人いてもいいかなぁ。


便利だし。






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