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新学期が始まりました!!

「おはよう!」

「おはー!」

「おっ久しぶりー元気してたぁ?」

「うんうんー!超遊んじゃった!」

「いやぁ、俺はもう忙しすぎてさぁ……。早く学園はじまらねぇかずっと指折り数えてたわ。」

「あ、俺も……。」



後期初日。


入学式の時と同じ大きな建物で式典から始まるので、色んな生徒や先生達が行き交っている。生き生きとした人もいれば、げっそりとした人も大勢いて、どちらかというと後者の方が多いだろうか。


皆今年のモンスターパレードの処理とかで大変だったみたいだからね。

夏休みどころじゃなかったみたい。お疲れ様でした。




「あっ!いた!あそこあそこ!!」

「レティ!貴女すごいじゃない!!」


大声で遠くから駆け寄ってくれたのは、イリーとキーファだ。


シルとイオネちゃんを除けば、ボクはこの2人と仲良くしてもらっている事が多い。シルとイオネちゃんは、受けてみたら実際、授業があんまりかぶらなかったんだよね。シルはシルの、イオネちゃんはイオネちゃんの、そしてボクはボクの。受けないといけない授業の種類が違いすぎちゃって。


そんな中、魔法科の授業が履修の殆どなこの2人は、魔法科の授業でよく一緒になるので、授業の時はどちらかというとイリー達といる方が多い。


「あっ!おはようイリー。キーファ。どう? 2人は大変だった?」

「大変でしたわよっ! 特に私達は戦場に出向いてないので、お怪我をしていらっしゃる皆さんよりも仕事量が多くて……」

「うん……。私もイリーの手伝いで毎日。夏休みって感じしなかったよねー……」


「そ、そうね……。ってそうじゃないわ! レティ、貴女よ貴女!」

「うん?」


近づいてきてくれたときもそうだったけど、イリーのテンションが高い。

イリーは低血圧そうで朝はいつも弱いのに珍しい。


「貴女! 緑王勲章を2つも貰ったの!? 本当に??」

「あ、うん。貰ったよ。ほら」


「はうぁっ……」


カバンに付けた勲章を見た途端、イリーが膝から崩れ落ちた。


「イ、イリー!? 大丈夫!?」


勲章は全部で3個貰って、それぞれ形も違う。緑王の名前がついている勲章は7連の葉っぱを模ったグルーネ国のマークを元に形づくられていて、大きさにしたら4cm四方くらいだろうか。

流石に実家に置いておくわけにもいかないから、寮へ持って帰ってくるついでにカバンにアクセサリーのように付けていたんだけど、それを見た2人の血圧が突然下がるのが見て取れるほどだった。


ほら、低血圧なのに朝からテンション上げるからそうなるんだよ。


「レ、レティ……っ!! 貴女、何してるの?!」

「な、何って……?」


「かっ……家宝にすらする貴族がいるような勲章をそんな飾りのように扱うなんてっ! 信じられないわっ!」

「わ、私もイリーの言う通り、それはまずいと思うなぁ……」


イリーとキーファに揃って、カバンのこんな所に付けるなといわれてしまった。

ボクの中では勲章っていえば軍人さんが胸にぶら下げてるようなアレみたいなものだと思ってたんだけど、どうやら認識が違うらしい。

世間知らずでごめんなさい。恥ずかしいのでカバンの中にしまっておこう。


「ああっ! そ、そんな乱雑に……」

「うっわぁ。よくシルヴィア様に怒られなかったね……」


そ、そうなの……?

今日は実家から直行で始業式に参加しているので、シルにはまだ会っていない。

この2人でこの反応ってことは、シルにばれたら大目玉をくらいそうだ……。

ばれないようにしよう。うん。


「勲章ってそんなに大事なものなの?」


ボクのイメージは、軍人さんが胸にぶら下げてるイメージしかないんだよね。

大事なものっていうのはわかるんだけど、流石に制服の胸に勲章ぶら下げるとかちょっと無いでしょ?ボクはそんなに自己主張激しいつもりもないしね。

そしたらカバンにストラップ的な感じで着けたって一緒じゃない?

だってほら、ねぇ?勲章って言ってみればストラップみたいじゃない??


「あっ……!当たり前よ!貴族が爵位を上げる時にしか貰えないようなものが、大事でないわけがないわ!?」


なるほど、確かに。

そういえばシルに説明されたっけ?叙爵と陞爵がうんたらかんたらって。


「な、なんでレティがそんなに勲章貰えたの……?ど、どんな活躍をしたのかしら?」

「あ!それ。私も気になる~。」


勲章の扱いについて一息ついて、こっちが態々ボクを探して聞きたかった事のようで。

とは言え、ボクはイリー達に取り囲まれた際、イリー達に魔法の教えを請うっていう形でその場を切り抜けてしまっているので、あまり詳しく話すに話せないんだよね……。


「な、なんかほら、運がよかったのかな?」


「そんなわけがないわ。」

「そんなわけないじゃん。」


言い訳を始めようとしたら、即2人に否定されてしまう。


「ああ、レティ。私達も最初の頃は頭に血が上っていて馬鹿なことをしていたとは思うけれど……。この学園に入れるくらいには馬鹿ではないのよ?貴女の魔法の才能が飛びぬけている事なんて知っているわよ?」

「え?もしかしてまだバレて無いと思ってたの?」


……思ってましたよ!?


皆の前では結構気を使っていたつもりだったんですけど……。

まぁ、隠し通すよりは気が楽でいっか。


「貴女の武勇伝、聞かせてくださる?」


イリーがそういう頃には、いつものお友達が沢山周りに集まっていた。

既に始業式は始まっているけど、パーティの開始の合図くらいのもので、皆が整列したりとか、静かにしなくちゃいけないとかいう雰囲気じゃないみたいだ。


雑談しながら顔だけステージに向けている人が殆どで、イリー達もそのスタイルのようだったのでボクも見習って同じように顔だけ向ける。


この後、入学式の時と同じくダンスホールでダンスパーティがあるんだそうだ。


……ってことは、ボクのドレス初めての出番じゃん!!




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