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食の文化まで持ち込んだ賢王様は偉大すぎる!

「ジーク、食べ物は粗末にしちゃだめだよ?」

「いやいやいや、そうじゃないでしょ!? え? ラインハートってあの公爵様の? 王家と同じかそれ以上の権限を持っているって言う……?」

「はぁ? 次期領主ってシル姉ちゃん女だろ!? ……はぁ?!」


「い、いや、2人で話されても困るっていうか……。」


「えっ、ちょっと待ってよ! 私ラインハート公爵家の次期頭首様にボールとか思いっきりぶつけちゃったんですけど!? 私の人生これからだったのに……ここで終わり!?」

「ああっ!! 今思えば温泉旅行に行くって言ってた時、自分の領っぽい事言ってた!」

「ジーク!! あんた! だからずっとトスばっか私に上げてたのね!?」

「知らねぇよ!! お前が私に寄越せって顔してたからだろ!」

「あっ! 私のせいにするんだっ!? 私が不敬罪で死刑になったらあんたも道連れにしてやるんだからね!?」


おおう。

流石に貴族学校に通っているだけあって、ラインハート家を知らないってことはないのね。

2人の取り乱しっぷりがすごい。お姉ちゃん2人がここまで取り乱してる姿、初めて見た気がするよ。


「大丈夫だよ? シルはそんな事気にしないよ?」

「もうっ!! お姉ちゃんはなんでそんなに普通なの!?」


「も、もう慣れた……のかな?」


最初っからこんなんだった気もするけど……。


「慣れんなよ! 相手は大貴族様だぞ!? それもラインハート家って言ったら大公爵のうちの一つなんだろ!?」

「いやぁ。うちの学園には王子様も2人いるしなぁ。」


「「王子?!」」


取り乱しようといい、シンクロといい。流石双子。息ぴったりだね。


「……ねぇジーク。私魔法学園に行くの怖いかも……。」

「はぁ……。今の学校ですら胃が痛いのにな……。」


「あ、2人とも。学校の方はどうなの? いじめられたりしてない?」


「……。」


あれ? 黙っちゃった。

いや、その反応はお姉ちゃん、心配しちゃうんですけど……。


「それがさぁ……。入った当時は相手にもされてなかったんだよ。別にいじめられてるって訳でもなくてさ。単純に相手にされてないっつーか。」

「……そっかぁ。」


魔法学園では殆どの貴族の人達が優しかっただけに、ちょっと残念なお話。

まぁそれもこれも、入学前からシルが色々手を回してくれたおかげなんだけどね。

ジークとユフィだって、将来を見たら手に入れておきたい逸材のはずなんだけどな。

そこまで気の回る人が貴族学校にはいなかったということか。


「でも、入学してから1ヶ月くらいしてからかなぁ? いきなり皆が仲良くしてくれてね?」

「俺達もなんで突然仲良くしてくれたのかわかんなかったんだけど……。」

「そっか。お姉ちゃん達の話が広まったからだ……。」


2人が交互に1つの話を進めていくのってすごい双子感するんだけど、シチュエーション的にそんな事を気にしている場合じゃない。

2人とも沈んでいるようだし。



ボク達の話っていうのは、シルがボクと仲良くしてるって話かな?

ラインハート家の次期頭首であり、色々な異例と天才の名をほしいままにしてきた貴族家の中でもこれからを担っていくであろうシルが、一平民であるボクを囲っているっていう噂が貴族学校で広まったってことだろうか。

貴族が大半を占める学校で噂が広まるのなんてすぐだろうし、いきなり話が広まったというのも貴族家主催のパーティなんかがあって、そこで話題に上がったのだとすれば頷けるよね。

ボクの弟と妹が貴族学校に通っているっていう噂が。


相当珍しいはずの平民階級の子供が国内最難関である魔法学園に入学した事が話題になって、それがボクだけだったとしても良くも悪くも目立つだろうに、その兄弟である妹と弟も並んで魔法学園に入学予定で、しかも事前に貴族学校に入学してるっていうのならそりゃ気にもなるよね。

それが更に貴族では知らない人はいないであろうシルが進んで囲いに行っているとなれば、同じ貴族学校に通っている子達にとって取る行動は限られてくるってわけだ。




貴族学校には、魔法学園ほど平民の子がいないわけではない。

商家の子や、それなりに裕福な家庭であれば大抵は通わせる事ができる為、そこまで珍しくもないから最初は注目もされなかったのだろう。


だけど魔法学園に通うとなると話は違う。

貴族の家庭が代々受け継いできたような魔法教育を幼い内から施していても尚、学園に入学できる子は一握りなんだから。


平民が王に成り上がった事実のあるこの国で、平民が魔法学園へ入学するっていうのは、ある種の期待も込められているだろうし。

仲良くしておこうと思うお友達も、別に下心だけってわけじゃないし悪いことじゃないよね。


「そっかぁ。」


としか言えない自分に情けなさを感じつつも、焼きソバを食べ進める。

普通においしいな。ここの焼きソバ。


「むぅ。」


ユフィがちょっと膨れ始めた。可愛い。


「でも、本当に学歴とかじゃない友達を作りたいなら自分で行動しなきゃ始まらなくない?」


ずぞぞぞぞ。

もぐもぐ。


「……そりゃ、そうだけどさ……。」


ジークのお皿が置かれてしまった。

沈んでいるジークも可愛い。


「お姉ちゃんだっていじめかけられたけど、その人達とも今じゃ友達だよ?」


「「え?」」




「貴女は神経が太すぎるのよ……。兄弟なのにこうも違うのかしら。」


おじさんとのひそひそ話が終わったのか、シルが帰ってきた。


「この子、数人で囲んできた相手に向かってなんて言ったかわかる?『ボク可愛いから、ボクと仲良くすると王子様の気を引けるよ?』ですって。ほんと、図々しいったら無いわよね。」


「ええ?!」

「お、お姉ちゃん……。」


「ちょ、ちょっとシル!? ボクそんな事言ってないよ!? 後、ボクの真似かなぁ!? 全然似てないから!!」

「あら? 自信はあったのだけれど。」


「王子様と仲がいいからアピールできるよっていうニュアンスだったのに、それじゃ全然言ってる内容が違うんだよ!! 大体なんでシルがそんなこと知ってるの!?」

「イリーア達に聞いたのよ。」


「本人に伝わってるニュアンスがそれだったらもう絶望しかないよーー!!」


そ、そんな……そんなはずじゃなかったのに。

今度はボクが頭を抱えて俯く羽目になってしまった。


「ぷっ。」

「ふふっ。」


逆にジークは顔を上げて笑っている。

まぁ2人が笑ってるならいいかぁ。


もぐもぐ。



この焼きソバ本当にうまーっ!!





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