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夏の天敵!それは・・・っ。

ジークも強制的に着替えさせられ、4人で小屋を出る。

なんというか……男の子が恥ずかしがっている所を強制的にっていうのはすっごい可哀想だよね。……何が可哀想なのかはご想像にお任せしちゃうんだけど。

ボクってば男の子の気持ちも判ってあげられるスーパーお姉ちゃんなわけなのだ。


さて、弟達2人の水着がどうなったのかといいますと。


まずジークは、やっぱりそこまで大きく変わったわけではなく。

流石に周りにいる10代くらいの男の子達に比べれば少し面積は小さいけど、面積が小さいという事はぴったりとしたゴム質になっているという事。

普通に一目見ただけで素材の質が違うのがよくわかる。

男性用のものなので、女性用ほど明るい色合いというわけでもなく。

ジークはそこまで水着自体が恥ずかしいわけではないようだった。


さて、ユフィはというと。


「おお! 似合ってるじゃんユフィ!」

「おっ……お姉ちゃん……。」


頬を赤く染めて恥ずかしがってるユフィも可愛くて素敵!


今までおへそを出すなんていうファッション着たこともないはずのユフィが、王都ファッションで言うところの今時の水着を着ている。

多分ユフィが着る決心を付けられたのは、ここ半年間王都に住んでいたからかな。

弟も妹も貴族学校に通っているからね。

王都ファッションを見た事もあるだろうし、もしかしたらお友達と一緒にプールや海みたいなところにも行っていたのかも知れない。


……そういえば2人は学校でいじめとか大丈夫だったんだろうか?

会ってみた感じそんな気配はなさそうだけど。


話がそれてしまった……。


まぁつまり、王都で言う所の今時の水着ということは、かなり前世寄りの水着だ。

とは言え中学生らしくスクール水着のようなワンピースだけどね。

スカートが着いていて、中学生が着るにしてはちょっとハイレグがきつめ。

デザインはセーラー服っぽくて紺と白で爽やかな感じ。

それでも体の線がはっきり出るような服装なんて、ボクが平民として過ごしてきて一度だって見たことはないんだから、初めて着たらそりゃ恥ずかしいんだけどね。


あ。ジークの水着も紺と白だから、これと同じデザインかな?


後……ユフィがすっごく恥ずかしそうにずっと隠しているんだけど……。

おへその部分だけ空いてるのは……シルの趣味……かなぁ……。


「はいはい! 隠さなくても大丈夫だよー?」


前屈みになっているユフィの肩を掴み、後ろから胸を張ってあげる。

ジークはね、無理やり起こしたらいけないから、海に入って沈めておいで?

お姉ちゃん気付いてない振りしてあげるからね!!


「ちょっ! お姉ちゃん!!」


慌ててユフィが逃げていってしまった。


「むぅ! お姉ちゃん達はスタイルがいいからいいのよ! 私なんて……私なんて……。」


……12歳の妹が、自分の無い胸を見ながら哀しむ姿とかお姉ちゃんとしてめちゃくちゃ悲しいよ!!


「だ、大丈夫だよ? ユフィもボクやママと同じ血が流れてるんだから。すぐにおっきくなるって!」


「うるさいっ! お姉ちゃんが12歳の時も私よりはあったのよっ!!」


そ、そうだっけ……?


「ユフィだって肌や体のラインも綺麗だし可愛いよ?」

「真っ白なお姉ちゃんに言われても嬉しくないのっ!!」


は、反抗期かな……?

ボクのアルビノ体質はいわば病気なんだよ……?


「い、いやボクの白いのは病気だからね?」

「でも透き通ってて綺麗じゃん!」


何それご褒美なの!?

嬉しいんですけど!


むぎゅ。


「うぷっ。ちょっとお姉ちゃん苦しい~~~!!」


ジークも落ち着いたのか戻ってきたので、準備運動を入念に行い海へ!

と思ったら、準備運動という概念が無いらしく、シルに何をしているのか聞かれてしまった。

弟妹は何年もボクと一緒に海に来ていたからね。

当たり前のように3人で体を伸ばし始めるのを見て、シルが一人ポカンとしていたのだ。


「今、国民の間ではそれが流行っているの?」

「ううん、前世の知識よ。」


「そう……。なら(わたくし)もした方がいいのかしら?」

「う~ん。実際には準備運動って意味ないらしいから……。どっちでもいいのかも?」


「はぁ? ならレティは何故しているのよ?」

「思い込みかな? ……ほら。これをしておいたほうがよかったとか、しておかなかったから怪我をしたとかっていうジンクスみたいなね。」


「そうなの……? よくわからないわね。」


そういいながらシルも見よう見まねでボク達3人と同じ動きをして海に入る。


真夏に丁度いい冷たさの海が気持ちよかった。




ボクは人よりも日光に弱い。

天敵と言っても過言じゃない。


なにせアルビノなので、色素が薄いというか無いわけで、肌が焼けたらそのまま火傷と言う名のダメージとなってしまうのだ。

普通に痛いし、それだけじゃなくて気分がかなり悪くなってしまう。


とは言えそこは農民の子。

日光に弱いのでは農業も話にならないので、ばっちり対策済みなのだ!


ボク専用のローションを魔法で作る。

魔法学園に入る前までは、魔水晶の欠片で1つずつ紫外線をカットしてくれる物質を作り出し、自分の手で混ぜて作っていたんだけどっ……!!

そんな面倒くさい作業は今年でお終い。

もう出来上がった物を魔法で作れるのだよ!! ふっふっふ!!


しゃきーん! と魔法で作り出した溶液を取り出し、体に塗りたくる。


「あら。何をしているの?」

「うん。日焼け止めだよ。日に焼けないように塗るの」


「へぇ……。それを塗るとどうなるの?」

「日焼けで黒くなったり皮が剝けたりしなくなるよ? ……まぁボクの場合日焼けで黒くなれないから、日焼け止めしておかないと単純に火傷しちゃうんだけどね。」


「あら、いいわね。私にも塗ってくれる?」

「うん。もちろんいいよ!」


日焼けなんか気にしないジークとユフィがぴちゃぴちゃと遊んでいる横で、シルにも日焼け止めを塗っていく。


「ぅぅ……んっ。つ、冷たいわ……。」

「全身塗っておかないとムラになっちゃうからね。」


「ひゃぅっ!! ちょ、ちょっと! どこに手を突っ込んでるのよ!!」

「ずれたりした時に一部だけ焼けると恥ずかしいよ?」


「そんなところまでずれないわよ!!」


とは言えシルの水着は横から見れば先っぽ以外見えるわけで……。


ああっ、ジークの動きがまた鈍ってユフィにやりたい放題やられてしまっている。

可哀想にジーク。ごめんよジーク。このお姉ちゃん刺激が大きすぎるよねぇ。


「ちょっと! 下はいいわよ! じ、自分でやるわっ!!」

「そお?」


流石にこれ以上セクハラするとシルに怒られそうなので、魔法で作ったローションを入れた小瓶を渡しておく。


「ど、どこまで塗ればいいのかしら……。」


……シルを眺めているだけでも面白いかもしれない。




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