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余談

余談です

「イヤー、押扉なんてヒサビサすぎて入り方わかんなかったよ」


キャミソールドレス一枚、露出の多い女はさびしげな表情で笑う。

カウンター席だけの縦長空間。

店内を照らす灯りは壁にかかるロウソクと、

客の前に置かれた小さなキャンドル。

カウンター内の棚は独特な構造で壁面を削り奥まった箇所、板作りで突き出した箇所。

その凹凸さに見た目だけで酔いそうになる。

棚に列ぶのはアルコール。

旧時代最良の発明品。


「それにしてもこんなところにこんなお店があったなんてねェ〜、あの扉でしょ?入り方わからなくて客来ないんじゃない?いまもアタイだけだし」


笑いながらひとり語り続ける。


「扉ヨコに付いてたアレ、モジでしょ?なんて意味?アタイそういうのわからなくてさ」


黙々とカクテルグラスを磨いていた紳士はその手を止めてはにかむ。

「私も文字は読めないんですよ、前任のマスターからは【幸せ】とか、そういう意味だと聞かさらました」


女は無言でロックグラスの氷を指で遊ぶ。

さびしげでありつつ、微笑んでいるようにも見えた。




手抜きじゃないです

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