ロバートとルーニー
はやめに書いて保存してたんですが、
保存が反映されてなかったと気づいていた2X日。
慌てて再度書いてる。
いつの間にか寝てしまっていた。
勤め先ホテルの高級ルームのベッドにも負けないフカフカ具合だ。
睡魔さんもイイ仕事ができる。
ここに留まらず先へ進む事は決定した、
フカフカな寝床で休める今は貴重な時間。
ゆっくり休もう。
もうひと眠り。
1
ロバート・J・ルイス、警察官。
いつもの通り仕事を終え車での帰宅途中に
突然、景色が変わった。
『この景色が変わった』は
都会の喧騒がなくなったどころの話じゃない。
夜の街を走っていたはずなのに空は明るくなり、
対向車、周りにあったビル群は全て視界から消えた。
雲一つない緑色の空、雑草すら生えていない岩地。
視界に広がる地平線。
車から降り、周囲を見渡す。
上着の内ポケットから携帯電話を取り出し画面を確認。
【no signal】
「繋がらない、と」
ダッシュボードから方位磁石と双眼鏡を取り出した。
方位磁石はくるくると回転し、方位が定まらない。
次いで双眼鏡を覗き360度周囲の確認。
車の後方遠くに何かが見える、
双眼鏡でかすかにしか見えないその何かを確かめる為に、車を走らせた。
2
「で、いまここにいるわけだ。ここに来てだいたい10年近くいると思うぜ」
ロバートのここに至るまでの経緯やその他、大事な話を聞いた。
「アンタは何年かけてここに来たよ?」
「1年?かかってないとは思いたいけど正直わからないです」
ずっと暗い中不規則に寝起きしていたので誠の時間の感覚は正確ではなくなっていた。
「向こうの人形のどれかについてるだろうログを調べりゃわかるんだろうけどそこまでしなくてもいいか、知ってどうこうってもんでもねえしな」
髪をかき、煙草をくわえ気まずそうにしている。
「何かおもしろい話ってのも特にねえんだけど、アンタは地球ったらわかるだろ?そういう話が聞きたかったりするかい?」
「それ!それです!」
一も二もなく誠が食いついた。
「そんなに興味持ってくれて嬉しいけど、ここがどこなのかはオレもわからねえんだ。ルーニーが知ってることは色々と聞いたけども地球は知らないってよ、ここが地球じゃないかもしれないって事だけわかった…あとは」
ロバートは誠を上から下まで見て切り出した。
「この世界(仮)に来てから1年近くいるってたけど、その間に髪や爪は伸びたか?オレは10年変わらずだ。腹が減れば食うもん食って出すもん出したりもする。怪我すりゃ血も出るし身体の機能は動いてる。しかしだ、何でかはわからんが髪や爪は伸びない、オレはこの世界に来た時、49歳だった。数日後に誕生日を控えてたから50目前だ、それから10年、60近くに老け込んでだっておかしくねえが、老け込んでねえ。嬉しいことだがどんな奇跡か。胸に手を当てりゃ心臓は動いてる、死後の世界じゃねえとは思いたいが、実際わからねえんだわ」
誠は全く気にもしていなかったが誠の身体にも同じことが起きていた、髪も爪も伸びていない。
ディオンの髪はかなりの速度で伸び、ギーがカットしているところを見たりはしていた。
しかし誠は自分の髪のことなど考えたこともなかった。
ロバートはバルコニーの方へ視線を向ける。
「自分以外に地球から来たってヤツに会えて、10年ぶりかな、この街の入り口に着いたときに以来に感激してるよ」
誠の目に映る物静かな紳士はその時、煙草の火でヤケドした。
3
「着替えしゅうりょ〜!!!」
と勢いよく現れたルーニーとディオン。
感想を求める乙女オーラ全開のルーニー。
と、その後ろに隠れるディオン。
古代ギリシャ風なファッション。
大きな布を器用に着ている、と言う印象。
誠にはそれをそれ以上にどうこうと褒める能力がなく沈黙しているとロバートが拍手をしながらありきたりな言葉で褒める。
しかしそれでよかったらしい。
ルーニーははしゃぎ喜んでいる。
ディオンの様子は、ルーニーのオーバーなアクションに隠れて見えない。
「隠れてないで彼に見せてあげなっさい!」
と、前に押し出され
目が合う。
「似合ってる」
こういう言葉はなぜ恥ずかしくなるのか、
初めてのデートで服装を褒める中学生じゃあるまいに。
それ以上の言葉は出なかったが、このスペースに来て人を見たり空を見たりしても表情の変化がなかったディオンの口もとが少しだけ緩んだ気がした。
「シリアスな話をしてたでしょー!?」
会話をバッサリと変えてくるルーニー。
手を払い、そうでもないと言うニュアンスをジェスチャーで返すロバート。
「とりあえず人と空が見たいって言う話とアタシの産まれたアレが壊された話はネコサンから聞いたワ!人と空の件は残念だけど疑似物で本物ではないの、ディオンは気づいてたようだけど、誠は注意力がチョット足りなかったのネ〜さーんねーん!」
独特のノリで軽くバカにされる誠、きっと悪気はない。
「ディア4にはいま20万人くらい生活してる人がいるンだけど、ある数名分の遺伝子パターンをモトにされたクローンだらけなのネ、だから人には違いないんだけど、オリジナルの人ではないの。ここに来るまでに会った人の顔覚えてない?だいたいみんな同じ顔してたはずよん!」
連行中、誠は多くの視線を浴びながら全く気づかなかった。と言うよりも顔まで注意して見ていなかった。
ディオンのテンションが低かったのはそれに気づいていたからだった。
入ってすぐの街並みはアクション映画で観たアジアンなテイスト、街の人の服装は古代ギリシャ風、この2点のアンバランスに注意の全て持って行かれた。
「それとこの空はドームの天井に映写されたモノだからこっちは完全なニセモノなのね!」
クローンだけでも思考が追いつかないところへ
このどこまでつづくのかわからない広い空の全てが映写されてるモノと言うすごい事実がでてきた。
「本物の空もオリジナルの人も祭りのときに外に行けば会えるし見れるから、落ち込まないでネ!次の祭りがいつなのかは、このコロニーはずっと昔に外交シャットしちゃったからわからないけど〜、ロブも気になるような顔してるし行ってみる?」
急展開
「アタシも産まれた場所を壊してくれた妹見つけてイッパツひっぱたきたいし!」
4
空の映写に20万人のクローン、
ぶっ飛んだ話だらけで整理ができないところへ、もっとわからない話をロバートにされた誠は案内された豪華な客間のベッドでぐったりしていた。
彼が話した内容はそれまでのどの話よりも衝撃だった。
ロバートは10年この世界にいると言ったが、彼がこの世界に来たのは誠よりも未来の地球からこの世界に来ていたと知ったからだ。
誠がこの世界に来て約1年、だがロバートがこの世界に来たのは誠が来た年よりも数年後の未来。
未来人が自分よりも長い時間この世界で生活していたと言うこと。
もう全く持って意味がわからない。
重力を遮断する板、
不思議な生物、
クローン、
空の映写、
動く人形、
その他にも不思議な事しかないこんな世界だからそんなことがあっても些細な事だとロバートは笑っていた。
たしかにそのとおりだと、考え疲れて眠ってしまう誠だった。
JCG 005 ロバートとルーニー
慌てて書いて、
内容が短くなりました。
手抜きしたわけではなく、細かい描写だったり、
どう表現したっけ…的な曖昧な部分がなくなりました。
思い出せなかったところは表現が変わったり、飛ばしたり。(飛ばしたが多い)
約1000文字減った…、
どんな凝った事書いてたんだ。