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【DEEP・BLOOD】  作者: 六道 屍
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壊れた日常

いい所で終わらそうとすると長かったり短かったりして、上手く区切れない…_| ̄|○





 あらから3日が経った。


 3日間何をしていたかというと…


 まず初日。準備を終え自宅を出た。そしてヤツらに出くわさないように周囲を警戒しつつ、ちまちま逃げ隠れしながら移動に使った。


 2日目。色々思い出そうと頑張っていた。そもそも何故あそこにいたのか。何故、人外蔓延る世界に変貌しているのか。どうやって自分に覆い被さっていたヤツを消し去ったのか。

 移動しては休憩と思考を繰り返していた。


 3日目。あれこれ試していた。思い出した事を纏め、ある憶測を立てた。そして検証していた。

 具体的には、街中を走り回ってアスレチックを楽しんだり、ヤツらを相手にじゃれついていたり。


 そして今に至り、今現在も検証中だったりする。ちなみに、今は家の屋根(・・・・)を走っていたりする。


 今街中は大混乱している。ここ3日間同じ光景なので既に何とも思わないが…。


 ここ3日間の街中の様子こんな感じだ。


 叫ぶ者。泣き喚く者。逃げ惑う者。勇敢にもヤツらに挑む者。混乱に乗じて殺し・犯し・奪う者。ヤツらに貪られる者。ヤツらに取り込まれる者。ヤツらに成り果てる者。


 大体こんな感じだ。正しく阿鼻叫喚の地獄絵図が完成していた。


 そんな中俺は、色々試し色々研究していて、今は面倒だからと屋根の上を走っている。


 正しい行動とは思わないが、間違っているとも思わない。誰だって自分の命が大事だ。


 だから俺は同情しないし、安易に助けたりしない。


 下手に助けて縋られたり、助けた後の世話をしたりと助けた者の義務など真っ平だからだ。


 多くの人間は『助ける』という行動、行為、言葉の本質を理解していない。


 『助ける』とは、助けた者の命を背負う或いは責任を負うという傲慢な自己犠牲だ。そんな行為は、頭が沸いてる阿呆がやれば良い。そして人間の底無しの欲と現実と幻想の格差に押し潰されて死ねばいい。


 俺はソレが余りに面倒だから、比較的安全且つ面倒が少ない屋根の上を走っていた。ついでに、俺の導き出した憶測と推測の検証も出来て一石三鳥だ。


 そんな事を考えながら走っていたら、ようやく我が実家に辿り着いたが……。


 「何だこれ?」


 実家が凍り付いていた。


 「いわいや、意味分かんねぇよ。何で実家凍ってんだよ。」


 ちょっっっっと意味分からん。遥々そこそこ遠い自宅から頑張って実家まで来てみたら、何故か氷漬けの実家がそこにはありましたとさ。


 なぜでせう?


 俺には難解過ぎて正解が見えてこない。ので…


 「ちょっと家の周り一周してみるか。」


 混乱する思考をねじ伏せ現状把握に務める。


 結果、俺の記憶が確かで有れば、そして部屋の配置が変わっていなければ、妹の部屋と思われる部屋の窓だけ氷漬けになっておらず無事だった。


 取り敢えず、実家に突入を敢行することにする。何か有れば連絡するよう言った筈だが…。


 妹の無事は約6時間前に確認したきりで、今は大体正午になるとこだ。その間に何かあってもおかしくない。


 幸い妹の部屋の隣には、隣接した家の屋根がある。そこから助走を付けて突入する。


 少々窓が小さいが身体を丸めれば行けるだろう。助走を付け、窓目掛けて走り、そして…。


 甲高い破砕音と共に部屋への侵入を果たす。


 「えっ? なに? お兄?」


 どうやら妹はまだ無事らしい。


 「えっ、ちょっ、待って。」


 俺は立ち上がり妹の方へ振り向く。


 「見ないで!!」








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