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【DEEP・BLOOD】  作者: 六道 屍
12/32

学院

 ルビ振りの無い“何故”は“なぜ”と読みまする。


by.蓮




 「誰もいないね」


 そう、妹がボヤく。


 「そうだな」


 そうなのだ。見事に人の気配がしない。何故? ここはここら辺一帯で有数の大学院。そして、有事の際の緊急避難場所に指定されている。人が居ない訳が無い。


 たが、事実どうだろう。ものの見事に人ひとり見かけない。人の気配も無い。


 今一度問おう。何故?



 ✯✯✯✯



 今現在、俺達は目指していた大学にいる。


 まず、正門に辿り着いた。しかし、正門は3m近いバリケード&大量の鎖+南京錠で封鎖もとい封印されていた。


 次に、ぐるりと半周し裏門に到着(無駄面積のせいでシンドい)。しかし、裏門は3m近い~(以下略)。


 そして、更に半周し再び正門に辿り着く。ヤケになり身体強化に物をいわせて大☆跳☆躍(On the 妹)。


 そして、現在に至る。因みにこの学院、何に備えていたのか、馬鹿広い土地面積全てを囲むように2m位の塀もとい壁に囲われ、出入口は裏表の2箇所のみ。次いでに、半周するのに屋根上全力疾走で約1時間半かかる(身体強化有)。


 おお、神よ。何故(なにゆえ)斯様(かよう)な試練を与え給う。マジブッコロ☆


 おほん。気を取り直して…。


 なんやかんや、学院内に侵入? を果たしたのだが、何故か人の気配がしない。大事なのでもう一度、人の気配がしないのだ。


 基本的に公的機関は緊急避難場所に指定されているし、規模の大きい物は食料等の備蓄もある。市役所や公民館は元より国公立の学院など、言わずもがなである。


 だというのに、人の気配がしないのはおかしいだろう。なんだかんだとこの状況になって早数日、犠牲になった者も多いだろうが、多少頭の働く者ならば直ぐに思いつくだろう。それに、普通に平日だ。学院生と職員が居ない訳が無い。


 もし居ないにしても、この学院を化物が襲い生徒及び職員を殲滅したのなら、そいつ等とその残骸がなきゃおかしい。そして、その前提も、封鎖された出入口やバリケードによって崩れている。


 では、何故人の気配がしない。或いは何処か別に隠れ得る場所があるのか? 俺一人ならば調査に…


 「お兄。」


 妹から声が掛かる。考え込み過ぎた様だ。


 「取り敢えず中入って調べよ?」


 中々に、胆力のある妹だ。


 少し考え、答える。


 「そうだな。流石に様子がおかしいから、気を付けて行こう。」


 そう言って、妹と共に歩き始める。







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