傷つかない世界

オオカミが遊び歩く所には子羊が暮す。

うわさが一つある。

霧が深い森の中夜の十二時ごとに女性一人が歌を歌うといううわさが。

歌の歌詞はこうだった。

‘子供達は甘ったるいお菓子を持って森の中に行くよ。

遠足を全ように、楽しく、楽しく。

子供達はオオカミにつかまらないように楽しく遊び回るよ。

しかし絶対驚くのマリョムや。

オオカミは気おくれ多い子供を食うと言う。

骨一切れ残さないで。’

亡兆昔のプルートー領西暦900年頃、9月16日。 エウリル村から。

‘トト’は今日の見た事をたやすく忘れることができなかった。

彼の一日は丘越しベンノー叔父をお目にかかることから始めた。

彼は家業の一環で老夫婦二人と一緒にナックノングガで働いた。

ろばが導く車におとなしく弾まだ炭鉱で働く鉱夫に新鮮な牛乳を配ること。 彼の引き受けた仕事は大きく大変でもなかったしその年に当たるように適当な責任感を与えたし多様な人々と会うには十分であった。

特にベンノー叔父をお会いして談笑を交わすことは彼において一日の中で一番やりがいのある事であった。

「トトか? ベンノーさんは造兵厰にあるからそこを行って見れば良い。」

「はい、ありがとうございます。」

ばか正直な印象に大柄で険しい上半身を現わしたまま石炭を移したダンテの言葉に少年は嬉しいようにベンノーがある所を向けて軽く駆け付けた。

ベンノーがある造兵厰は彼の休息と趣味生活を添えた所であった。

ある日炭鉱で掘り出した過去の遺産をベンノーが見た時は土ぼこりをドイジブオソッダゴンしてもかなり念を入れて作られた品物であったしそれと関わる別に調査するために作り出した所が造兵厰であった。 その品物が運用された当時を思い浮かんで彼は誕生日プレゼントの包装を取り離す子供のように顔を赤くしながらはにかむことを現わしたりした。

そんな彼の話を一つ一つ漏れ無くきくことがトトには童話とも同じ話であったからこのように彼に会って赤ちゃんすることは日常で欠かすことができない日課になったのである。

彼がどこにあるかはトト自分も分かっていたが必ず周辺人物にあいさつをして安否を伺うことは一日も抜かないで謙遜に行動した。

そのように万乱ベンノーを見るとトトは妙な状況を出くわした。

自分の身の半分はなることのように見える箱をあぶ担った少女がいた。

少女の目の前ではあごから鎖骨生え際まで下る人がいっぱい立ち込めたちょっと真っ黒いひげの滑るベンノー叔父があった。

彼の口にはとうもろこしで作ったパイプがかまれていたし唇をぱくぱく距離と立ちこめるような延期を片手間に吹き出しながら少女と対話を交わすことのように見えた。

しかし対話と言うには少女は何らの返事もしないで傾聴のみをするだけであった。

トトはそんなベンノーと少女を見守りながら少女に目をつい奪われてしまった。

独特であった。 彼が一感想を言葉で表現しようとするとこの一言が充分するかも知れない。

そうであるのが少女の目鼻立ち、印象着衣が現地にいる人々とは全然違った風景を見させた。

目つきは荒しくて髪の毛はあまり育った。 大まかに結って下った後頭が汚なく軸垂れており前髪を大まかに目を覆わないほどに打つ水準でとどまったし髪のきめにつやどころかポソックポソックするまでした。 血色も悪かったし真白な肌と違いところどころ炭がついていたし彼女の体の調子を見てもないでねもあまりにも乾いた。 ぴったり見ても極甚な貧困と疲労に引きずって行っていたことが間違いなかった。

穏かな筋肉は皮だけ残った弱い身に無理やりに立ち込めて合わせたような姿であった。

年はトトに似ていただろうか?

つける栄養不足によったかこのごろ育つ少年少女に比べて確実に小さかった。

その少女が着ている服も現地で着る服と違い露出が結構あった。 顔を覆ったが両腕と肩が現われたし下体が大部分現われるあった。 トトは砂漠で着て通う服であるから勘違いしたりした。

そうであるからそんな折れるようなその身を導いてどこに行こうとすることなのか知らなく少女は箱を歯で行く道を向かって歩いて行くだけであった。

ベンノーはトトが遠い足元で見ているということを悟ったのか目の玉を怒らしながら急いで口に門パイプを打ち下ろして火を消した。

「ベンノー叔父、ただいまその子供は誰かです?」

「ふん、さあだ。私もよく分からないね。あんな目を持っているから院…」

「あちらは。 西の方でしょうか? エウリルを向けて行くことのようであるが。 防がなければならないじゃないでしょうか?」

この言葉にベンノーはコッバンググィを放ったら取るに足りないツーで次のように言った。

「私が送った。 条件付きで言葉だ。 造兵厰にあるそれを望むね。 結局与えてしまったの。」

「ええ?!」

彼の衝撃的な発言にトトは驚愕を禁じえなかった。

何よりベンノーがそれにいくら大きい愛着を持っているのか分かっているから彼がそれをむやみに渡すということはありえない事であったからである。

そして少女の向かった所が現在謎の事件が起こっているエウリル村であったということも衝撃であった。 トトは好奇心を勝つことができなかったし彼に聞いた。 少女をエウリルに送った理由とそれを何気なく渡してやった理由も一緒に言葉だ。

ここにベンノーは堪えることができなかったのかパイプに年初を言い張って入れてからはひげが燃え上がるほどに強くたきつけた。

すると延期がもうもうと起きたら年初が火の粉を散らしながら爆竹のように飛び出した。

「この前にあんな目を一人をどこかで見たことがあったの。 なんでもやりこなす人であったの。 あの子供もまったく同じな目をしていたの。 しかしそれよりは私はそれを見つけてからそれに対して分かるまでとても長年の時間がかかったの。 ところであの子供は私よりさらに多いことが分かっているね。 もとより一身だったのように細細しくてはっきりと大人が指を自由自在に曲げた広げることのように。 結局人の品物を選択するのではなく品物が人を見知るのであった。 私には過分な品物であった蟹だ。」

彼はパイプを顔が真っ黒に水程度に深く洗って飲んでからは鼻で吐き出した。

ため息をするように一度吸いこんではその席で興趣が冷えたことか気抜けするように座りこんでしまった。

彼が一手で頭を掻きながら深い悩みに陥っている姿にトトはいぶかしがった。

「ところが、トト。 私はどうしてその人の顔が思い出さないのか?」

9月18日、オグノの居酒屋

牛乳一グラス、オグノはいつも暖かく暖めた牛乳一グラスを準備して置くことで一日の仕事とを始める。

エテンベルグ首都フェイルロード4番街に入口に位置した彼の居酒屋は多様な人種が集まって来る。

詐欺師、用兵、雄弁家、師弟、詩人、ピエロ、衛兵と官兵。

このように多様な人々と接したそれににもこれよりちょっと疎いながらも独特のお客様は当たり前にもあったようであった。

彼が朝に起きて誰より早く暖かい牛乳とパンをごちそうする人がいたから、十ヶ程度のテーブルの中で一番奥まる所。

日ざしも入って来なくて灰色が漂うひえびえして陰鬱なこちらで静かに眠った少女がいた。

椅子は半ば落ちた状態であったし湿気がいっぱいになってクブクブするまでした。

まだ補うことができなかった微細な穴間間でぞくぞくと寒さが吹いて来た。

そういうそこに少女が睡眠が入っていたのである。

寒さをまだ勝つことができなかったのか足と身をとぐろを巻くように狂った姿にアンスロウムさえ感じられた。

路宿をしたら朝露とともにした陣知らなくても少女が座っている椅子ではゴムパングネと不快な湿気が全部であった。

「リサ。 朝食よ。 すぐ起きてごらん。」

オグノが慣れるように少女の名前を呼んで起こした。

ここに少女、リサはブススするように目一方のみを浮かんで目の前に閔頭の前掛けをかけた彼を見つめた。 こっけいであった。

不便に狂った身をものともしなかった彼女は胸で3プルーンを取り出してテーブルの上に乗せた。

オグノはお金を取りそろえるより牛乳とパンを先にリサにごちそうした。

「リサ今度良い小麦が入って来てパンを焼いて見たが気に入ったら良いね。」

リサは自信あるようにパンを出したオグノの言葉より早く牛乳を入れたモグザンに自然に手を伸ばした。

一服、二つの募金、暖かい牛乳が中を満たす度に微妙に彼女の表情は歪んだ。

詳細に見なかったら無心に近い無味乾燥な表情であった。

そんな彼女が‘卓-’と牛乳が入ったグラスでテーブルを荒々しくぶん殴った。

彼女はときおりずつこのようにどんな何も言わなく抗議をしたりする。

ずっと、常に彼女は必要なこと以上のものを言わない。

ここにオグノは髪の毛限り来るない頭を掻いた。

戸惑うこと言い尽くせなかったりしたが彼女がその自分に無言の抗議をする理由が何なのか明白に把握したからであった。

彼は最近エテンベルグに入って来る行商がうんと減ってしまって物価が急に上がり始めた。

首都エテンベルグは不幸にも高山地帯に建てられた国であった。

昔の工作の領土をそのままリサイクルを一国土であるから大きく整える必要がないという利点もあったがどうしたといっても高山地帯、住んだ中腹に立てられた所ではないか。

周辺には海がない上に稲や麦を栽培したり寒くてまたじめじめした。

唯一に栽培が容易なじゃがいもがあるがどのそれもノックロックしたのではないだろうしまた行商が入って来る道も大きくなるように限定されていた。

20年前に‘どの一男’の反逆によってプルートー王朝が崩れ落ちて最大の影響力を持った国が消えてしまった現在値乱れて慌しい時代というのを皆が分かっているのに何となく大きい道路を差し置いて狭い道や林の中を横切ったら盗賊や本赤道ない猛獣や化け物に会うのがおちであった。

真書行商をする人々はなるべく一緒に行動したりして時によっては少しの損害があっても用兵を雇うのが日常である。

そんな用兵が雇用人の後を狙って金品を脅して奪う事もあまたあった。

それで彼らに一番安全で損害を減って行きながらまた早く商売をするためにはお互いに協力して大きくて長たらしい汲む一緒に記事が遠征を出るように並んで行くしかなくなる。 夜中に野営する彼らを見た人々は長官であるから示したりする。

しかし彼らが利用した汲む現在として到底利用することができなくなった。 原因は外でないエウリル村を経て行く並木路が謎の霧によって完全に浸ってしまったからである。

行商人の中で一部は森の中で足跡を隠したし大部分は二進も三進も行かなかった。 またそれだけあるか。 貴重で命の次で大事な商品を全部捨てて走って出る人々もいた。 彼らは一様に口をそろえて言って霧の中に化け物が住むとまでした。 そんなに真っ青になっていた人々を見た他の人々はその言葉を信じるしかなかった。

お金を儲けると家族たちを食わさなければならない立場は誰もが同じであった。 しかし死ねば何の所用か。 事態が鎮まるかも未知数であったが彼らができることは多くなかった。 誰かが解決してくれるとか新しい事業場を探すことがさらによかったから。 なにしろ不況がやせがまんまでは時間問題であった。

それはオグノが運営する居酒屋も同様だった。

残っていた食料品がそれさえも残っていて幸いであったが最大限節約して使うしかなかった。

この不況の中にも彼が嘘をつきながらも惜しんでおいた小麦を取り出してねりと芥子菜焼いた暖かいパンをリサにごちそうしたのである。

彼が過ちをしたら牛乳に少しの水で割ったという程度しかなかった。

真書認めることができないリサに訴えることもできなかった彼は頭を掻くこと以外には何もなかった。 あくまでも大人の問題であったしそれを子供に泣き言をおくこともできなかった。 ただたしなめて理解してドルする数しかに言葉だ。

「こめんね、リサ。このごろ物騒な事が多くの誌だと…」

オグノが言葉をまだ終わらせる前に牛乳を留守にしたリサは席で起きた。

ねじれた身をいつ解いたのか、席でむっくり起きた彼女は自分の荷物を取りそろえてからはどこがあまり急か急いで居酒屋を抜けた。

オグノは相変らず黙々と黙々と出る彼女の後姿にぼうっとしてみている途中テーブルにグッオガはパンと留守にしてしまったグラスを見たりただ一息だけ休んだ。