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愛すべき阿呆にお別れを  作者: 佐藤
第一章
3/4

出会い 人間視点



私は、幼い頃から人が好きだった。

でもそれはあくまで、鑑賞対象 としてのみであった。


関わり合うのはどうも苦手だ。

自分の意見ばかりを聞いてもいないのに話し続け

こちらの意見等まるで無視だ。


人と関わる時にいつも思っていた事がある。

「此奴は、私をマネキンか何かと思っているのだろうか。」


そう思い始めだしたのは確か保育園くらいであっただろうか。


母と二人きりで生きていき幸せだった。

その世界しか知らなかった私に入園というものはあまりにも唐突だった。


他人が居る。自分が知らない地に居る。

最初は勿論心躍る反面恐怖であった。


自ら関わってもみた。

でもその記憶さえ曖昧だ。

だが、上記の様な考えがあるという事は関わり、そう思ったのだろう。


そんな中、一人だけ、不思議な奴が居た。

此奴は、私を 自分が楽しい事 に誘うでもなく

たまに「その本面白い?」や「楽しい?」等

私の意見を求め、私が返答に困り「うん。」等素っ気ない対応をしても

「そうか。」と受け入れてくれた。


そして、会話が終わると元居た場所へと戻って行く。


私は何故か、不思議と此奴とは長い付き合いになるだろうと

漠然と幼いながらに思っていた。


実際にお互い居なくてはならない存在になっている。

私は先見の目でもあったのだろうか、と良く自分を嘲笑していた。


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