プロローグ
予定では50話ぐらいを目安にしてます。
1話ごとに文字数がバラバラで短かったり長かったりしますが、よろしくおつきあいください。
痛い!痛い!!身体中が痛い。
特に右目が痛い!!なぜ?
『右目に刃物が刺さったままだからだ』
刃物?なんでそんなものが…
痛い!もしかして私、死んじゃう?
『うん、死ぬね。このままだと』
嫌だ!死にたくない!!
『私の頼みを聞いてくれるなら助けてあげよう』
頼み?内容聞いてからでも良い?
『…余裕だね…まぁいいやそれぐらいの方が都合がいいし…たいしたことじゃない。助ける代わりに異世界に行って欲しいんだ』
却下!!
『はや!』
私が生きていたいのは今の世界で今の人生だから。
『なるほど…じゃあこういうのはどうかな?君の分身を作ってそれを異世界に送る。それならどうかな?』
なんでわざわざそんな事…
どうしても異世界に行かなきゃダメ?
『あっちの世界が死にかけていてね…何人か活きのいいのを送って再生しないと危ないんだ』
私が死にかけてますけど…
『身体はね。魂は別。で、どうする?そろそろ決めないと身体、持たないよ』
他に条件は?
『あっちの世界でなるべく長生きしてくれれば、それでいい。一応、言葉は通じる様にしといてあげよう。後は自分で努力してくれ』
小説なんかだと転移する時に特別に能力とか貰えるとかあるけど……
『両方の世界で存在してるから無し』
そっか…仕方ないよね。うん了解です。
『…決断早いね…』
グダグダしてたら死んじゃうんでしょ?
私もあなたの世界も。
『まあね…じゃあ異世界で頑張って生き延びて』
その会話を最後に意識が遠のいていくと同時に身体が2つに別れたのを感じた。
アメーバみたい…
ところでさっきの声、何だったんだろう?