5件目
おはようございます!
今日から、私、社会人なんですよ(入社前研修)!
なので、更新がいつも以上に遅くなるかもしれません。
というより、かなり不安定になります。
なるべく早く、そして、面白いものを作っていきますので、どうか首をナガークして、待っていてください!
ではでは、本編の方を……どうぞ!
突然だが、俺はつい最近、良心を事故で亡くしている。ただ俺は、それに納得していない。
いや、別に良心が亡くなっちまった事に納得がいっていない訳じゃない。事故で亡くなったってところが納得できてない。
あの事故は、不可解な事が多い。
だいたい、美少女だと思ってたのが、実は男ってだけで亡くなるかよ。
……だから、俺は真実をねじ曲げるためにある契約者と契約をしなければならない。
俺の探し求めている契約者は、過去に一度だけ契約の席につく事が出来たらしい。
ただ、その一回を除いて誰も契約の席どころか呼び出しにも成功していない。呼び足しをしようとした人物すらいない。っというか誰も知ろうとしない。
……その契約者の名は…………
「ってちょっと待てよ!」
自分の見た夢にツッコミを入れるために布団から跳ね起きた。
「そこは、お笑いにしたらダメだろ!? 俺のアイデンティティーだぞ!? そっちの契約もしたいけど、違うからな! 俺の野望は、もっとシリアルだからな!?」
美味しそうな野望だな? 牛乳でもかけて食べちまうか?
……正しくは、シリアスな?
セルフツッコミのおかげで目が覚めた。時計を見ると朝の6時。……ちょっと起きるのが遅かったな。
朝飯をろくに食べず、学校に行く準備を整えて家を出た。
早朝に家を出たせいか、それとも、商店街の通りを歩いているためか、騒がしい声でどこも賑わっていた。
「おはよぉーネグ坊! 今日はいつもより早いんじゃないかい?」
「うっす。今日出されると思う課題の打ち合わせを朝のうちにするんだよ」
あのロバート先生の言い方なら、どうせロクデモない課題を与えてくるに違いねぇからな。
バイト先のお客さんとしてのロバート先生を見てて分かる。
いつも見てるだけなんだよなぁ……。
アラクネ店長は、分かっててワザとやってるんか?
「朝飯は? ちゃんと食ったのかい?」
そういや食ってねぇな……。
言われて腹の辺りをさすっていると紙袋を投げ渡された。
「食ってねぇのは感心しないね。雑なパンだが、それでも食べて彼女とよろしくやってな!」
「余計なお世話だ! ……パン、ありがとな」
これが叔母さんの最後だった。
……家の中に入ってっただけで死んでねぇけどな。
「おっす」
「……おはようございます」
教室に行くとメアリーの姿を見つけたから朝の挨拶をしたんだが…………何で不機嫌?
「あ、あのぉー……メアリーさん?」
「……何ですか? ネグ・ディザイア君」
う、うわぁ……フルネームで呼ばれたよ。
かなり久しぶりだなぁ。初対面のとき以来なんじゃねぇか?
あの時も何でか怒ってたからなぁ……。
「い、いやぁー何でそんなに起こってらっしゃるのかなぁ……って…………」
「別に……怒ってません」
いや、その言い方の十中八九は、怒ってるから。
ほっぺたも膨らんでるし。
……こうなったら戦略を変えるか。
「いやいや、そんなにプリプリ可愛らしく怒ってると変な男に絡まれちゃいますよ?」
どうだ?
「…………ネグ君のバカ。その時は、アリスちゃんに助けてもらいますぅ!」
どうやら地雷を踏んだだけだったな。完全に無視する体制に入っちまった。
「お、おはよう、ネグ君」
「おはようございます、麗しの姫!」
「いや、僕は男の子だから……」
「分かってるよ、……軽い冗談だ」
本当……冗談だったらいいのに。
本人に言ったら怒られそうだから、胸の中だけにしとくけどよ。
「それより、打ち合わせしようぜ?」
「うん、そのために早く来たんだし」
「打ち合わせって何ですか?」
未だご機嫌ななめなメアリーは、俺を居ないものとしてデュラに聞いている。
……ちょっと、ショックですよ……メアリーさん。
「多分だけど、『代理交渉』で契約した後に戦闘訓練もするんじゃないかって、ネグ君が言うからその打ち合わせをするんだ」
そう聞いたメアリーは、俺の方に向いてなんで? って感じのキョトンとした顔をしてくる。
「たぶんってだけだぞ? 確証はない。が、あの先生が昨日ボソッとこぼした言葉が気になってな。教科書を漁ってみると戦闘訓練も1年生の範囲になってるからってのが理由かな? あと、あの先生の性根の悪さに期待してだな」
追試の恨みを晴らしてやりたいところだが、たぶん敵わないだろうからな。……卒業まで我慢だ。
「へぇー……ネグ君は、未来予知でも出来るんですか?」
「いや出来ねぇから。単なる推測だし、外れる可能性も十分にあるからな?」
感心したように彼女が俺の顔を覗いてくるので、少し照れ臭いが否定しておく。
正直、外れて欲しい。彼女たちのチームに当たりたくないのが主な理由だ。
「仮に戦闘でなくても! 私とメアリーさんのチームなら問題なくトップ通過よ!!」
俺とデュラの後ろから、今回メアリーとパートナーを組んでるアリスが声をかけてきた。
「そもそも、競う感じの課題かどうかも怪しいぞ?」
俺がそう言うとない胸を反らして、
「それでも! 私達の勝利は揺るがないわよ!」
そう言い返してくる。
……だから、どうやってだよ? どうやって勝ち負けを決めるんですか、アリスさん?
そんなアリスに彼女のパートナーであるメアリーと俺のパートナーであるデュラは、二人して苦笑していた。
「まぁ何でもいいけどよ……デュラ、打ち合わせを始めようぜ」
「うん。それじゃ、メアリーさんもアリスさんも、お互いに頑張ろうね」
その言葉を最後に俺の席へと二人して向かった。
「みなさん。昨日、告げたように二人一組を組んでくれましたか?」
教室に入ってきたロバート先生が、授業の頭で聞いてきた。
すると、デュラを筆頭に(俺の中では、デュラ以外はどうでもいいが)周りが頷いている。……ホント……何で……。
頷いたのを確認した先生は、ある意味、俺の予想通りの課題を発表した。
「では、来週までに『代理交渉』で下等ランク以上の生物と契約をしてください。その後、模擬戦闘を行います」
ここまでは俺の予想通り。デュラともそのつもりで作戦会議をした。
ただ、
「契約件数は、3件。戦闘方式は、『コロッセオ』でいきます」
……これが予想外だった。
1対1の戦闘だと思って作戦を組んでしまったから、作戦の練り直しが必要になる。
『コロッセオ』ってのは、本来は建物の名前を指していたんだが、最近の事故でその建物は潰れちまった。
まぁ、格闘技だけなら今も別のスタジアムで行われている。
元々、その潰れたコロッセオでやっていた、召喚術を用いた格闘技のルールをそのまま引き継いで行われているから『コロッセオ』って言う。
っで、肝心のルールなんだが……簡単に言うと、複数人の術者が殴り会うバトルロワイヤルだ。
俺とデュラのペアでは、ほとほと相性が悪い。
俺の場合は、動けるけど魔力が少ないから契約者をポンポン呼び足すのが難しい。
デュラは、俺より魔力は多いだろうが、運動が大の苦手って自己申告があったくらいだ。実はってのに期待するのは酷だろう。
「なお、本来のルールならば、代理交渉での契約だった場合でも、各チーム術者一名ずつのところですが、今回は初めての方もいると思うので、タッグ戦でいきたいと思います。それでは、そのつもりでみなさん、頑張ってください」
……どうする? 俺…………。