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紫世界の魔王様  作者: 阿野根の作者
紫世界の魔王様
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その6魔王の部下の報告書2 (田中光志)

会社のシャワー室久しぶりに入ったっす

俺、猫の獣人だから温泉意外あんま好きじゃないっすけど今日はどうしても入りたい気分っす

「いやぁ、ひどい目にあったっすねぇ。」

俺は、しっぽに残った水気を蒸発させながら宮川さんに言ったっす。

「こんなにドロドロになったのは久しぶりです。」

宮川さんは頭を拭きながら答えたっす。

何気に良い体してるっすねぇ、このおっさん。

「あの、超古代遺跡っぽいのなんですかね」

同期の出浦がしっかり着替えて出てきたっす。

「それより、あの光の神様ですよ。」

汚れなかった村中がお茶を持って顔を出した。

「いがちゃんって何気に、濃いキャラに好かれ安いっすよねー、中東のあの実ん時のサーフル魔王とか。」

宇水の妖怪とか竹内事務長とか宮川さんは...お父さんっすよね。

「あの時も凄かった、実習期間中付きまとって、何かと言うとプレゼント攻撃でした。」

村中が持ってきたお茶を飲みながら遠い目をして言った。

「そういえば、あの時ももう少しで婚約させられそうになりましたね。」

宮川さんが言った、宮川さんがなんとか止めたっすよね...たぶん、あきらめてないっす。

「サーフル魔王に五十嵐魔王が婚約したってしられたら、あの光の神様の所に勝負しにいきそうだね。」

出浦が呑気に言った。

「いっそ、勝負させて二人まとめて五十嵐領域魔王に嫌わせますか、フ、フフフ。」

宮川さんが黒くて怖いっす。

「連絡取りますか~結構マメに連絡来てますよ~。」

村中、本気にするなっす。


あー怖かったっす、村中天然過ぎっす

「お疲れ様。」

同期の平山、もう女子3人はシャワーか上がってたんすね。

「ゆっくりだったね~。」

24(コンビニ)で調達したオニギリを丁度テーブルに置いたところだった。

やり、お腹すいてたっす

俺ら、そんなにシャワー室でそんな語ってましたっすかね。

「ごめんなさい、大変な仕事で。」

いがちゃんが耳としっぽの垂れた小型のワンコみたいな目で言ったっす、あーやっぱ、こういうところが可愛いって濃い人達は思うんすかね。

「あの世界の精霊達感じ悪かったわ。」

平山のねーさんはお怒りぎみっす。

「そうねぇ、だんだんよ~、田中君、オニギリなににする?ツナと鮭と昆布とおかかと...出浦君用の鉄オニギリもあるよ。」

と三山さん、気遣いバッチリっす

「ありがとうございます。」

出浦は火竜だったっすね。

「俺は、鮭とおかかがいいっす」

「はい。好きだね」

俺は、猫の獣人っすから

「宮さん用のプリンもあるよ。」

宮川さん、吸血鬼族っすよね、あのおっさんが最初にプリン食ってるの見たよき大笑いして...アレ、オレナンカサレタッケ?

「梅ください。」

村中っす、渋い

「はい、梅、なんでこんなに遅かったの~?」

と三山さんは聞いた。

「ちょっと、サーフル魔王、話題がでたにですよ。」

村中、素直に吐くんじゃないっす。

「あ~あのストーカーね~、週に3~4回メール来てる。」

そんなに来てるっすか。

「すみません、色々ご迷惑を...。」

いがちゃん泣きそうっす。

「別に大丈夫よ~無視してるから~。」

最強っすね、三山さん。

「結構、痛い文章書くんですよ、あの魔王様。」

村中が言ったっす、濃い人っすから。

「痛いっすか?」

「うん、この梅オニギリ美味しい。」

村中は目を反らしたっす。

「あー、鉄が体に染み渡るー。」

出浦、それいいっすけどその『ホット唐辛子ドリンク激辛』本当に旨いんか?やたら赤いが...。

「サーフル魔王に協力要請は会社に却下されました。」

宮川さんがいつの間にか戻って来ていった。

「ボク、知り合いに魔法生物で生活を快適にって言うテーマで研究してる大学生(と書いてヘンタイと読む)達がいるんです、連絡取って見ましょうか?何か、快適に出来る方法が有るかも知れないし。」

村中、ヘンタイに知り合いがいるのか。

「何気に顔が広いわね。」

と平山が感心したように言った。

「事務員は横のつながりが大事なのよ~。」

と三山さんが言ったっす

「あのー、魔法生物の件、会社から認可おりました。」

いがちゃんと宮川さんが戻ってきたっす。

いつ出ていった?

まあいがちゃんが責任者だから言いに言ったんだろうけど。

「じゃあ、連絡取って見ますね」

何か濃い連中が来そうっす。


大学生は明正和次元ではもれなくヘンタイと呼ばれます。普通の人は、資格は高校で取れて後は仕事しながら見習いなのに更に上の学校いってるからです。

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