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紫世界の魔王様  作者: 阿野根の作者
紫世界の魔王様
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その40 女王陛下の改造記録5

「苑夜ちゃん、はっきりさせておいた方がいいと思って言っちゃったわ。」

光の勇者ご一行様なんてしょせんお飾りですものね。

「うん、べつに良いよ、それより、頼みたい事が...。」

苑夜ちゃんもどうでもいいみたいね。

「私からもお願いします。」

レーホヘルト様が指を組んでお願いポーズしたわ、大の男がすると可愛く無いわね、まさか、二人の結婚式の司会してくれって言うのじゃないわよね...この状況じゃ違うわね。

「クレハちゃん、取り込み中にごめんね、邪魔ならこの人達、追い出すよ、この世界から~。」

宇水の妖怪がさりげなく恐ろしいこと言ったわ、こっちの方が物語の魔王ぽいわね

「別に、邪魔ではありませんわ。」

どっかの次元に飛ばされて、時空凍結なんて面倒ですもの。

「どういうこと?」

神官らしい、女性が言ったわ。

「とりあえず、話はあとで聞くから黙ってくださる?」

光の勇者ご一行様は黙りこんだわ。


「頼みって何?苑夜ちゃん。」

苑夜ちゃんに聞くと苑夜ちゃんは遠慮がちに口を開いたわ。

「あのね、ラームさんの力、半分もらってあげてください。」

何?、ラームヘルトさんの力って何よ。

「お願いしますわ、クレハさん。」

レーホヘルトさんが指を組んでお願いポーズのまま言ったわ。

「二人ともきちんとお願いできたね、えらいね。」

上機嫌で宇水の妖怪が言ったわ。

「いったい、なんですの?」

私が怪訝そうな顔をして聞くと宇水の妖怪が話し出したわ。

「つまり、ラームヘルトに押し倒されたくなければ、彼の力の半分もらってやってよ。」

は?押し倒される?


「つまり、足りない、神様や精霊を産み出す力をラームさんの所に急激に流れたがゆえに、抑えがきかなくなったというわけですね。」

まったく、やっかいな男ね、優しいっていえば優しいんだけどね。

「うん、別に、子ども作り続ければ、いつか何とかなるけど、ラームヘルトは、クレハちゃんとの間にしか作りたくないんだってさ、もう、潔癖だね。」

能天気に宇水の妖怪が言った、なんて、やっかいな、男なの~。

「私がその力受け入れたら、その衝動とやらは来るの?」

それはいくら私でも嫌よ。

「クレハちゃんは女性だし、ラームヘルトと違って、白銀おじさんの血引いてるし、明正和次元人だし、大丈夫だよ、ちょっと色っぽくなるくらいだよ。」

ニコニコしながら宇水の妖怪は言ったわ、ちょっと色っぽく成るのはいいわね、キノム夫妻に変な提案されなくていいわ。

「わかりました、受け入れます。」

私は、自分の為に受け入れるのよ、ラームさんの為じゃないわ。

「ありがとう、クレハさん。」

レーホヘルトさんが言ったわ。

「クレハちゃん、恩に着るよ、いつか恩返しするね。」

苑夜ちゃんが言ったわ、だったら、いつか苑夜ちゃんとレーホヘルトさんの子どもをうちの子どもにほしいわ、どっち似ても絶対に可愛いもの。


「うん、その代償、僕が絶対にかなえてあげるよ。」

宇水の妖怪がニコニコしながら言ったわ、何も声に出して言ってないわよ。

「じゃ、目をつぶって....。」

宇水の妖怪が真剣な顔で言ったので目をつぶったわ。



何か、不思議な感覚が額から身体中に駆け巡ったわ、嫌な感じはないわね。


「綺麗ね、苑夜。」

レーホヘルトさんの声が聞こえたわ。


これで、ラームヘルトさん、助かるわよね。

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