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紫世界の魔王様  作者: 阿野根の作者
紫世界の魔王様
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その4魔王の部下の報告書1 (副官 宮川功太)

休み明けに出てきた五十嵐新人領域魔王は疲れた顔していました。

「おはようございます。」

「おはようございます、五十嵐魔王」

いつも早いのに更に早いですね。

「宮川さん、少し時間いただけますか?相談したい事があるのですが。」

困ったような顔をしていました。

「もちろん、良いですよ。」

私は、この若い魔王の指導役を会社から命じられています、彼女のチームの副官です。(いずれ、彼女の成熟度にあった人財が配置されるでしょう。)

「実は、曾祖父がかつて世界魔王をしていた世界に休み中いきまして......」

え? 五十嵐新人領域魔王が世界に選ばれた世界魔王?紫世界の?

「分かりました、管理職に相談にいきましょう。」

きっと、全面的にバックアップするからやれって言うんでしょうね....そういえば

「異世界にこちらの人財とか技術入れてもいいんですかね。」

「曾祖父が、こちらに逃げた時点でつながりがあるので大丈夫だそうです、こちらの世界の管理人がそのように交渉したらしいです。」

では、大丈夫ですね。


「おはよう~苑夜ちゃん!宮さん!」

相変わらずの元気おばさん三山 由紀主任事務員が出勤したこの人と私は同期です。

「おはようございます。」

五十嵐魔王はますます疲れた顔をしていた仕方ないですが。

「どうしたの?朝から疲れた顔して~。」

「休み中に色々ありまして....。」

さっきもありましたしね。

「もしかして、恋人?恋人が朝まではなしてくれなかったとか~?」

なんかキラキラしてるな、この人はこう言う事ばっかりイキイキと、休み前に恋人のこの字もなかった人にそんなことあるわけないでしょう。

「その腕輪も恋人にもらったの~アンテークで素敵ね~。」

腕輪?確かに左手首にこったデサインのつけてますね、珍しい。

「あ、あのこれは婚約者がくれた....。」

婚約者?どう言う事ですか?

「キャー、素敵!婚約したの~おめでとう♪」

おい、相手は聞かなくていいんですか?

「オハヨッス、どうしたんっすか?」

環境調整師の田中光志君が出勤してきた。


五十嵐領域魔王チームの全員が出勤した、朝のミーティングで五十嵐魔王から丁寧な説明がありました。

「と言う事は私達もその紫世界で仕事するって事?」

精霊交渉師の平山 薫さんが腕組みして言った、気に入らないのですか?

「面白そうっすね。」

田中君は大丈夫そうですね。

「どんな、気象状況なんでしょう?変わった天気あるかな。」

出浦千波君は気象制御師だからそこが気になるのですね。

「楽しそうですね。」

村中和巳君は事務員だから実害少ないしですしね。

「何て言っても苑夜ちゃんの婚約者さんの世界なんでしょう、腕がなるわ~。」

由紀ちゃん、君も主任事務員だから実動部隊じゃあないでしょう。

「私はいく価値があると思っています。」

で私が副官で、五十嵐魔王は空間制御師持っていましたね。

領域魔王チームとしては充分だけど、世界魔王チームには足りないですね、竹内に言って人財確保しておきましょう。

「ごめんなさい、ご迷惑をおかけしてしまって。」

五十嵐魔王いつもにまして低姿勢ですね。

「いいけどね、ところで五十嵐さん、婚約者さんって何?」

平山さん、そこに食いつきましたか。

「えーと、紫世界の光の神様でレーホヘルトさんって言ってとっても綺麗な人です。」

のろけですか?

その割りに色気のない話方ですけど。

「えーその人真っ当な神様なの?」

平山さんは平山神社の跡取りだから敏感ですね。

「ちょっと、引きこもりみたいですけど責任感あるいい人です。」

引きこもり?いい人?あんまり恋愛感情無いんじゃ?なんか曾祖父の関係で責任とらされて婚約させられたんじゃ無いでしょうね。

「ね~写真ある?見たいな♪」

由紀ちゃん良いこと言ってくれました。

「....ありません。」

あるんですね。挙動不審ですし

「あるんだね~見せて~。」

五十嵐魔王は由紀ちゃんの迫力に負けた。

「あのーこの日がこうだっただけで多分いつもは違うと思います。」

五十嵐魔王がフォローして見せてくれた端末の映像にはとっても綺麗な女装男が映っていました。

「うわー、いがちゃん騙されてないっすか?」

田中君の一言に全員うなずきましたよ。

「騙されてないですよ~。」

と五十嵐新人領域魔王、いや五十嵐新人世界魔王が言っていましたけど様子を見ないといけないと私は心に誓いましたよ。

家のブレインが帰って来ました、職業名訂正しました。

環境整備士→環境調整師

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