幕間 天音皇子の見合い準備
キノムからやっと連絡がきた、ヤーシュ・キャセラを落とす為に準備でもしようか。
「見合いをするそうだね。」
兄の皇太子に言われた。
「ええ、ブルー・ルリーナ...ルーリーナ行ったんでしたね、ヤーシュ・キャセラと見合いをします。」
オレの中ではもう妃のつもりだけどね。
「ヤーシュ・キャセラ、いい人材だね、成年の儀の添い寝役としてだけかい?」
皇太子な兄は微笑んだ、そんなわけないでしょう。
「違いますよ。」
もちろん、目的は、婚姻だよ、ブルー・ルリーナ時代に会った時、乙女な可愛い女性と言う印象だったよ、仕事は半端なく凄かったけど。
「...そう言うと思ったよ、彼女は優秀な政治官だ、絶対に落として取り込みなさい。」
皇太子な兄は言った。
「向こうの女王陛下からは、婿入り希望って言われてますが。」
オレはどっちでもいいんだよ、婿いこうが嫁もらおうが、ヤーシュ・キャセラさえオレのものになれば。
「...考える事は向こうも同じですか。」
皇太子な兄は呟いた。
「天音皇子様、結婚するって、やっぱり幸音皇女様の件であせってますか?」
皇太子な兄が溺愛(本人わかってるのかな)する、1級守護戦士マイコ・クミルナが皇太子な兄の横で呑気に言った、皇太子な兄は考え込んでる。
「...関係ないともいえないよ。」
オレとよく似ている妹、幸音がワラテリアス連邦の将軍と結婚したのは記憶に新しい出来事だが、最初、奴は、オレに求婚した、陛下な父に国の利益を考えて行動せよと言われた瞬間、オレ、この男に嫁入り?って思ったよ
...結局、奴の誤解と分かって、幸音が嫁いだけど。
「ま、頑張って、落としなさい、私も兄としては、天音の幸せを願ってるよ。」
皇太子な兄がニッコリと微笑んだ。
「クレハ女王も、独身だったね、大変麗しいとか...。」
兄さん、オレ、二人いっぺんにとか無理だから、それに、ヤーシュしか落とす気ないし。
「...誰か、送り込むか...、彼女と縁をつなぐのも魅力的だね。」
何かたくらんでる顔してる、皇太子な兄、オレに求婚しろとか言わなきゃ何してもいいよ。
「きっと、お二人とも、綺麗なんでしょうね。」
うっとりとした表情でマイコが言った。
「みておいで、僕の守護戦士。」
甘い声で皇太子な兄が言った、甘すぎる。
「はい、皇子様。」
マイコまでつけるんじゃ、本気だな、皇太子陽色様。
ま、オレは、ヤーシュ・キャセラを絶対に落とすけどね。
新連載 女王陛下(多分)と異世界人(確定)始めてしまいました、紫世界の魔王様が終わるまで不定期投稿ですが共々よろしくお願いいたします、よろしければご覧ください。
異世界落ち体質の家系の女性がやっぱり、異世界に落ちちゃった、話です。