その26 光の女神(元女装)の世直し手帳4
デートの続きです。
「スニラ王も、レーホヘルトさんも良い身体してますね、なにかしてるんですか?」
モエギ・ルーロさんはキラキラした目でいったわ。
「え?...一応、五十嵐道場に通ってるけど、わからないわ。」
だって、主に神力練る修行だもの、武術訓練も有るけど。
「私は、斧を扱います...武器としてですが、ある程度、筋力をつけておかないと振り回せませんから。」
スニラさんが言ったわ、お、斧?
「『水の使者』が現れた時、『水の斧』の扱い方を教えるために、王族は武器は斧なんです。」
...こ、この優しげな容姿で、斧?...でも、筋肉は...私より、あるわね。
「水の使者って何ですか?」
苑夜が聞いたわ。
「『水の使者』は『風の放浪者』の次に現れる予定の塔世界再生の鍵となる人です、主にアクアウィータで活動します。」
スニラさんが答えたわ、塔世界も世界の危機なのね。
「本当は、私も風の大陸ヤシュルで主に活動なんだけどね。」
ハア、ってため息ついたわ、美奈さん。
「レイア王がね。」
美土里さんもうんざり顔だわ。
「聞いてるよ、優秀なんだけど、ワガママなんだってね、美奈ちゃんと合わないとか。」
苑夜が言ったわ、え?そうなの?
「私は、美奈さんと会えて得しましたけど。」
ニッコリとスニラさんが言ったわ。
「私は、レイア王さえ、まともなら、スニラに会わずにすんだのにと思う事があるよ。」
美奈さん、スニラさんと子供作ったのよね、わからないわ。
「美奈さんに、私の愛が伝わらないです...もっと叫ばないとですかね。」
とスニラさんは言ったわ、さ、叫ぶの?
「やめて、あれしたら、結婚しないから!」
美奈さんは嫌そうな顔をしたわ、あれって何?
「...分かりました、だから、結婚してくれますよね。」
スニラさんが言った。
「朝礼台みたいなところで『美奈さん~愛してます~。』って叫ぶそうです。」
苑夜がこそこそ教えてくれたわ...熱い男性なのね...私は出来ないわ。
「...ス、スニラ王ってお強いんですか?」
モエギさんが話題を変えたわ。
「スニラ?強いよ、でも、このメンバーでいちばん強いのは、苑夜ちゃんだと思うよ。」
と美奈さんが言うとモエギさんは、苑夜ちゃんを見たわ。
「...守護戦士2級取ったから、たぶん...槍なら負けないと思う、スニラさんは未知数だけど。」
苑夜が遠慮がちに言ったわ、強いのね、見てみたいわ。
「スニラは、力押しタイプだから、苑夜ちゃんに負けると思うよ。」
と美奈さんはニヤリとして言ったわ。
「オレは、武器は剣なんです、どっちが強いですか?」
とモエギさんが目をキラキラさせて言ったわ。
「バカね、苑夜に決まってるでしょう、守護戦士なのよ。」
美土里さんが言ったわ、そんなに強いの?守護戦士?
「だいたい、私にも勝てないのに、苑夜とくらべるなんて、生意気よ、修行しなさい。」
美土里さんはさらに言ったわ...見たいわ、苑夜の強さ。
「五十嵐道場に行って、手合わせなんてどうかしら。」
つい、言っちゃったわ。
「良いですね、ぜひ、苑夜さんの強さがみたいな。」
モエギさんは納得してないみたいね、苑夜、普通の可愛い女の子に見えるし...私も信じられないわ。
「では、参りましょう。」
そうにスニラさんは言って優雅に立ち上がり、美奈さんを抱き上げたわ、お姫さま抱っこに、力あるのね。
「スニラ、やめて、私を、壊れ物みたいに扱わないで、降ろしてよ。」
美奈さんは降りようと暴れた。
「美奈ちゃん、妊婦なんだから、おとなしく抱かれてなよ。」
苑夜が冷たく言ったわ、いいわね、子供、私も苑夜との子供なら欲しいわ...でも、苑夜が管理魔王取るまで無理よね。
「ま、いいわよ、行きましょう、五十嵐道場へ、せっかくソートンに来たのに...。」
ため息をついて美土里さんは言ったわ、悪かったかしら?
「ごめんね、美土里ちゃん。」
苑夜が謝ったわ。
「すみません、美土里さん。」
私も謝っといたわ。
「モエギのせいだから、こちらこそ、ごめんね。」
美土里さんは言ったわ。
会計して、紅茶シフォンをお土産に道場に戻ったわ。
「わぁー、すごいですね。」
モエギさんは目をキラキラさせて言ったわ。
「何?せっかく、デート行ったのに戻って来ちゃったの?」
宇水の師匠が紅茶シフォンを受け取りながら言ったわ。
「お邪魔します。」
美奈さんはまだ、お姫さま抱っこだったわ。
「美奈ちゃん、妊娠と結婚、おめでとう♪」
宇水の師匠は知ってるのね。
「ありがとうございます...でいいのかな。」
ハアって美奈さんは、ため息をついたわ、よくわからない人達ね。
「紅茶シフォンは『はっぱ、葉』のだな。」
五十嵐の長老はピカピカツルツルの頭で嬉しそうに言ったわ。
「じゃあ、苑夜、モエギ君の相手してやって、武器は、練習用の木剣で対応ね。」
宇水の師匠は言って渡したわ。
一瞬で、苑夜の勝利?実力が違いすぎるのね。
「すごいですね、苑夜さん。」
倒された、モエギさんは言ったわ。
「さすが、僕の弟子、モエギ君、五十嵐道場にようこそ、入門するよね。」
宇水の師匠が嬉しそうに言ったわ、入門金5バン月謝5バンだけど、入門金まけるよ、って言ってたわ、五十嵐の長老もうなずいてるわ、それでいいのね。
「入門します、どうやって通おうかな。」
とモエギ君は腕組みしながら言ったわまだ、『塔世界』は転移の門設置されていないのよね。
「ソウトントン...宿さわやかにの店員にたのめば、界渡りさせてくれるからね。」
宇水の師匠はわらいながら言ったわ、そういうのあるのね。
「男って、まったく。」
美土里さんがうんざりしていたわ。
その後、スニラさんと苑夜が斧対槍で対戦したけど...スニラさん、本当に力押しタイプなのね、途中まで、苑夜を押してたもの...でも、結果として...苑夜に負けたわ、守護戦士ってすごいわ。
「レーホは対戦じゃないから、弓で的を撃って見て。」
宇水の師匠がニコニコ言ったわ。
「スゲー、全部真ん中じゃないですか。」
モエギさんが感心したように言ったわ、浄化の力込めないと楽ね。
「もう、0.2ミリ右を狙え、レーホ。」
あら、ガンサー師匠もいたのね。
「はい。」
条件反射で浄化の力を込めて弓をに矢つがえてかまえたわ。
「せっかくのデートが、道場で手合わせ三昧。」
苑夜はがっかりして帰りにつぶやいてたわ。
「今度は、『紫世界』でデートしましょうね。」
私が言うと嬉しそうに笑って「はい」って言ってくれたわ。
今から、楽しみにしてるわ、私の可愛い婚約者さん。