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紫世界の魔王様  作者: 阿野根の作者
紫世界の魔王様
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その22 光の女神(元女装)の世直し手帳3

本当に最近、いい人材が沢山増えたわね、世界に力がもどってきてるみたいね、そんな事を思いながら光の神殿の庭園でお茶を飲んでたら可愛い人達がやってきたわ。


「レーホさん、今日休みだから遊びにきました。」

ニコニコしながら私の可愛い婚約者がやってきたわ、でも、背中の緑の子なんなの?

「えんやの背中気持ちいい。」

あら~女の子の声だわ~可愛いわね。

「ちょっと、下界の様子見てからと思ってきたら、闇の上級精霊になったマーちゃんに取りつかれちゃったんです。」

苑夜は困ったように言ってたけど、二人そろってなんて可愛いのかしらって私は思っちゃったわ。

「せっかく、レーホさんが『紫世界』にいるから二人でお話でもしようと思ってたのに…。」

がっかりしたように苑夜は言ったわ。

「そうね、私、最近『明正和次元』の五十嵐道場で修行ざんまいの日々だったものね。」

でも、そのおかげで大分レベル上がったわ、こうして『光の制御』をしていてもわかるわ、まあ、また行く予定なのだけど。


「マーちゃん、もう、上級精霊になったんだから降りて。」

苑夜が降ろそうとしても闇の精霊はまったく降りる気配がなかったわ。

「いや~、おりないの~。」

可愛いわ~。

「私がおんぶしましょうか?」

私が言ったとたん二人が固まったわ。

「いや~、光の塊だもん。」

そういえば、そうよね。

「マーちゃん、ずるい!私だってレーホさんにおんぶしてもらいたいよ!」

苑夜が言ったわ…可愛い。

「いつでも、おんぶでもなんでもするわよ♪」

私は思わずにやけて言ったわ。

「ありがとう…。」

苑夜は少し赤くなってつぶやくようにいったわ。


しばらく、話をしていたら気配を感じたわ…一人は、ラームヘルトよね…もう一人は誰かしら…?


「レーホヘルト!そなた、いつの間に婚姻したのじゃ?」

突然、偉そうな声がして、オレンジ色の長い髪とオレンジ色の目をした…女の人だと思うけど…私より筋肉ありそうね。

「あなた、誰?」

全然、知らない人だわ。

「なさけない、われの事を忘れたのか!」

だから、知らないわ。

「…兄ちゃん、ルーネリスだよ、火の女神の…。」

ラームヘルトがやっと追い付いたといって来たわ。

「ルーネリスさん?…。」

火の女神さんなのね。

「われは、そなたにルーネと呼ばれておった。」

ルーネ?…私の知っているルーネは私と同じくらいの少年だったわ。

「ルーネなの?昔、よくここで遊んだわね。」

200年位前かしらね、私たちみんなまだ子供だったわね。

「そなたは少女のように可憐で可愛かったのう。」

そうだったかしら、あら、ラームもうなずいてるわ。


「しかし、ぬかったわ、そなたはボーッとしておるから婚姻を結ぶとは思わなんだ、しかも子供までおるとは…。」

まだ、結婚してないわ、いずれ苑夜とする予定よ、子供ってマーちゃんの事かしら?

「私は…まだ、婚…いえ、そう言うわけですので祝福してくださいね。」

と言って苑夜は私の腕にしがみついたわ、うれしいけど、どうしたの?

「…そなた、今、婚で口ごもったな…つまりまだ、婚姻してないと言うこと時じゃな…われにも機会があると言うことかのう。」

なんの機会なの?

「レーホヘルト、われはそなたと娶り…いやそなたと婚姻を結びたいのじゃが。」

…なんでルーネと結婚しなきゃいけないのよ、苑夜がますます力を込めて腕にしがみついたわ。


「私は、この五十嵐苑夜以外と結婚するつもりはないわよ。」

私がそうに宣言すると苑夜は嬉しそうにいったわ。

「私もレーホヘルトさんとしか結婚したくないです。」

嬉しいわ、なんて可愛いの…。


「だから、あてられると言っただろう。」

ラームが腕組みしていったわ。

「ぬう、して、その女は何者じゃ!?]

ルーネがさけんだわ。

「先代世界魔王のひ孫で、現世界魔王の五十嵐苑夜だ。」

ラームが答えたわ。

そうよ、がんばってるんだから…この間なんて頑張りすぎて熱だしたのよ。

「うらぎり者の闇の魔王のひ孫じゃと!なぜ、そんな女がレーホヘルトの婚約者なんぞに収まっておるのじゃ。」

そう言う考え方なのね。

「あの男さえ、おの男さえ逃げなんなら、われも眠って神力の回復をまたぬとも、レーホヘルトと共に起きて世界の運営に携われていたものを!」

でも、そうしたら苑夜は生まれなかったわね。

「たぶらかされておるのではないか?」

ルーネが苑夜をにらみ付けたわ。

「オレも最初はそう思ったけど、こいつは、世界魔王五十嵐苑夜は、あの男と違うと思うぞ。」

ありがとう、ラームヘルト。

「そなたもたぶらかされおったか。」

たぶらかされてないわよ。

「この間なんて、仕事のしすぎでたおれたんだよな、兄ちゃん。」

あら、知ってたのね。

「そうよ、苑夜はがんばりすぎなのよ。」

私はしがみつかれてない方の手で苑夜の頭をなでたわ。

「レーホさん大好き。」

な、なんなの、この可愛い生き物はにやけちゃうわ。


「われは信じられぬ、そなたと婚姻を結ぶ事もあきらめぬぞ。」

しつこいわね。

「ルーネ、兄ちゃんとこいつは相思相愛だ、『ひとの恋路を阻害する者はピピロに踏まれて死んでしまう。』と言う格言があるだろうあきらめろよ。」

そうよね。

「ピピロってなんですか?」

苑夜は知らないわよね、大きいのよ、あの動物。


「ぬう、そんな事知らぬ、おぼえておれ、必ずそなたと婚姻を結んで見せるのじゃ。」

『明正和次元』で見た端末の番組配信の『悪の軍団の女幹部』みたいなセリフをいって去っていったわ。


「やれやれ、さっさとあんたら結婚しなよ。」

ラームヘルトがうんざりとしていったわ。

「そう言うわけにはいかないわ、苑夜が私の為に『宇水の師匠』と結んだ代償をはらいきるまで無理よ。」

5年以内に『管理魔王』の資格とるのよね。

「レーホさん。」

苑夜がウルウルしてるわ、可愛い。

苑夜、大好きよ、だから、早く資格とって結婚しましょうね。


「本当にあの二人見てると甘甘だよな、身体痒くなるっていうかさ。」

とラームヘルトはぼやいたわ

「苑夜~お嫁にいっちゃいやだよ~。」

ってマーちゃんもいったわ。


なんなのよ、応援してちょうだいよ、でも、他の神も目覚められるようになったのね。

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