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紫世界の魔王様  作者: 阿野根の作者
紫世界の魔王様
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幕間 同期の桜の交流 (ギルバート・和成・竹内)

久し振りに同期の3人が仕事の帰りしな出会ったので、たまには話すことになった、場所は自販機の前のベンチですけど。

「宮川、それで、優美ちゃんの方はどうなったんです。」

私が自販機で買ったダージリンを飲みながら聞くと宮川はアセロラドリンクの器をもてあそびながらため息をついた。

「どうもこうもないよ、『パーウェーナ世界』の世界魔王、変態の上に馬鹿すぎだ。」

宮川はぼやいた、たしか、小学校4年生の優美ちゃんを異世界召喚して、花嫁にしようとしたんですよね、召喚直後にたまたま来たムリュフ王国の王子に助けられたそうですが。

「たいへんそうね~。」

三山がピンクのミルクココアを飲みながらいった、三山も数年前、勇太君が『塔世界』に飛ばされた時、大騒ぎだったですけどね。

「今は、向こうのムリュフ王国の魔法つかいがなんとかしようとしてくれてるよ。」

魔法の発達してる世界だったですね。

「でもな、あの変態魔王、無駄に力強くってな、すぐ優美の事、召喚するんだよな。」

そんな力あるのなら、五十嵐世界魔王は、きっと世界のために使うだろうね、ま、魔王ならみんな自分の領域のために使うだろうですけど。

「なに~、その馬鹿世界魔王、少しは、自分の生まれた意味かんがえなさいよ~。」

三山が怒った、世界魔王の部下として見過ごせないですね、世界自然環境の維持ですよね。

「それで、ムリュフ王国の王子が対策考えてくれて『結びの術』と言うのを提案してくれて、まあ、ゆっるい使い魔契約らしいけど、かけてもらって一息ついた。」

ま、使い魔契約すれば、たとえ世界魔王でもよっぽど頑張らないかぎり呼べないですね。

「その王子様ってかっこいいの~。」

三山はこう言う話好きですねー。

「...優美と同じくらいの成熟度だぞ、まだ、可愛い美少年って感じだ、中身はもっとしっかりしてるが。」

宮川がほめると言うことは気に入ったんですね、その王子様は優秀らしいですね。

「美少年なんだ~。」

何か、想像してるんですね、三山。


「三山、勇太君は元気ですか?」

私が聞くと、三山は現実に戻されたって言う顔をした。

「元気なんじゃない?『塔世界』の風の大陸ヤシュルでトラウダ魔王の部下やってるわよ~。」

と三山がおざなりに言った。

火と水の管理魔王トラウダさん、明正和次元の2次界出身でしたね、なんで『塔世界』のヤシュルなんて界渡りしたんですかね。

「どうせ大方、『ファンタジーだぁ~!!』って言って、トラウダ魔王を倒そうとする侵入者のしてるんじゃないの?」

三山は、なげやりに言った、息子ですよ。


「勇太君、守護戦士の資格持ってるから強いんだろうな、パーウェーナ世界に投入して世界魔王こらしめてもらいたいよ。」

宮川は大分参ってるみたいだな、向こうの『世界管理人』次第では投入できるかも知れませんが、どうなんでしょう。

「宮さん、勇太はやめた方が良いよ、世界魔王倒したら困る~。」

三山はピンクのミルクココアをやけのようにイッキにあおった、そんなに強いんですか?


「それよりさ~、ギル、苑夜ちゃんとは、どうなったのよ~。」

三山が強引に話題を変えた。

「...あなた達がしっての通り何も進展はありませんよ。」

フ、フフフ、意識されないどころか、今は胡桃の副官の産休代替えなので、ほとんど会えませんしね。

「早く、告白して玉砕しなよ~。」

三山に言われた、告白して玉砕までがセットなんですか?嫌です、もう少し様子みます。


「五十嵐魔王、もう、無理させないようにしてくださいね、宮川。」

そう言うと宮川はうなずいて言った。

「たしかに五十嵐さんには無理させた、ちゃんと休めるように配慮するよ。」

まあ、あなた、優美ちゃんの事大変でしょうけどね。


「ま~、みんな、仕事頑張ろうね~。」

三山はそう言って、旦那の夕飯何にしようかなといいながら帰って言った。


「ギル、帰るな。」

優美ちゃんが心配らしい宮川も哀愁の背中を見せながら帰って言った、これから、まだ、パーウェーナ世界魔王対策を家族で練るそうだ。


「私も帰りますかね。」

とつぶやいてみた、と言っても、私には待ってる人は『メゾン サンサン』には居ませんが...今度の休みに『時竜の里』にでも帰りますかね。

ギルバート・和成・竹内は時竜です、『時竜の里』は日本にあります。

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