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紫世界の魔王様  作者: 阿野根の作者
紫世界の魔王様
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その1闇の魔王の後始末レポート1

どうしてこの人女装なんてしてるんだろう?

私は普通の男性の格好をしていれば確実に美形と言える彼の(でいいんだよね)顔を見ながら思った。

「....五十嵐苑夜さんね。」

言葉まで女言葉だぁ~。

「はい。」

ひいお祖父ちゃんなんかいってよ~。

「やっぱり可愛らしいわね。フェレスに似てるわ、私はこの世界の光の神レーホヘルトよ。」

フェレスって言うのはひいお祖父ちゃんの名前です。

「よかったら、一緒に散歩でもどうかしら?」

私が庭の植物、気にしてるの気がついたのかな~やっぱり魔王だしきになるよ。というかひいお祖父ちゃんなんかいってよ。

「苑夜ちゃん行ってらっしゃい」

なんか無責任だなぁ


光の神殿の庭にはよく知っている植物もあったけど『明生和次元』に無い(私が知らないだけかも知れないけど)『紫世界』特有の植物も沢山あった。

「綺麗ですね。」

木ゆれる水分を多く含んだ透明の果実が光を通してキラキラ輝いた。

「ねぇ、苑夜さんには、この世界はどうみえるかしら。」

この世界か感覚を広げて見る...世界中の力の歪み...少し力が足りない気がした...あれ?領域魔王なのに見えすぎてる、もっと狭い範囲しか見えないはずなのに。

「力が少し足りなくて歪んでる気がします。」

そう告げるとそうと言って彼は黙りこんだ。

別に嫌な沈黙じゃないけど何か話した方がいいのかな?

「ねぇ、苑夜さんお願いがあるの」

彼が柔らかい声でいった。

「なんですか?」

「私と結婚してくれないかしら。」

.....はい?今なんとおっしゃいましたか?

「私は、あなたの事が気に入ってるの、はなしたくなければ、結婚もうしこめばいいって何かの本で読んだわ。」

どんな駄本ですか?

「別にプロポーズしなくても友達関係とかでもいいんじゃないですか?」

顔を上げた彼の目は真剣だった。

「友達じゃ嫌なの。」

これ、女装、女言葉じゃなかったら落とされてたかな、でも初対面だし。

「初対面じゃないわ、あなたはうちの世界の世界魔王だもの、あなたが幼い頃何回か会ってるわ。」

なんですって?

「うん、苑夜ちゃんはこの世界の世界魔王として産まれたから何度もレーホヘルト様とは会ってるよ。」

いつの間にかひいお祖父ちゃんが後ろにきてた。

「だって、私はひいお祖母ちゃんの跡取りで富士山の管理魔王」

「御不二さんはそのつもりだろうけど、苑夜ちゃんはこの世界が苦労なく見えただろう?」

ひいお祖父ちゃんは淡々と言った。

「見えた、見えすぎたよ。」

あの感覚は、どう説明すればいいんだろう、世界魔王が帰ってきた世界の喜び?

「僕もかつては見えた。苑夜ちゃんと違う所は世界に溶けきれないところかな。」

ということは、もしかして

「私を世界魔王にすえる為にプロポーズしたんですか?」

「そんなことでするわけ無いじゃない、純粋にあなたと一緒に居たいのよ、私はここにいないといけないの寂しいのよ。」

この世界を支えてる人...違う神様。

「私のどこがいいんだろう、婚約でいいならしますよ。」

私に飽きるまで支えとなるなら、でも結婚はまだ無理、だってやっと領域魔王位取った所だから....そういえば

「私、女ですよ可愛い男の子の方がいいんじゃないですか?」

って聞いたら

「私、女性方が好きよ、この格好は光の女神だったお母様の正装なの...言葉?お母様と同じように話してるけど変かしら?」

って言われました。

この人どのくらい引きこもってたんだろう?

「婚約者になってくれて嬉しいわ」

抱きしめられました、く、くるしーよ、力強すぎ。

「御不二さんに殺される~。」

ひいお祖父ちゃんの声が聞こえたけど

自業自得じゃないさ~。



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