第壱話~プロローグ~
私は生まれた時から血管に異常があった。
血管の所々で原因不明のコブが出来てしまうという異常体質だった。
医者あまり気にする必要はない、薬で治ると私の両親に言っていたらしい
でも、私の体質は薬では治らなかった・・・
中学の時、体育の持久走の途中で私は倒れた。
原因は異常体質で出来たコブが血圧に耐え切れなくなり破裂した事で起きた貧血だった。
私は国立病院で精密検査をする事になった。
学校に休学届けを出し、1ヵ月間入院をして私の体質を詳しく調べるらしい。
入院して3週間目のある日、季節は春、友達は新しい学年に上がっている頃だろう
病室の窓から入ってくる春の木漏れ日が眩しかった
でも、病室はとても寒かった・・・
私に告げられたのは[突発性動脈瘤発生症]という病名だった・・・
遺伝子の一部が壊れ、誤った情報が体を作る組織に伝わって起こる新種の病気らしい。
世界で私しか事例がないそうだ。
しかも精密検査の結果、私は脳の血管に動脈瘤が出来てしまっていた。
医者が私に下した余命は5年・・・
その後退院して、中学に戻った。
私の現状を知らないうちはクラスの皆もいつもどうりに接してくれて病気のことも忘れることが出来た。
でも、私の病気のことを知ったクラスメートは皆、どこか一線を引いた態度に変わってしまった。
あの子は病気だから優しくしないといけない
いつしかそんな雰囲気が学校中に流れていた・・・
修正版です