ベッドの下の男
ある日のこと、僕の弟が何やらベッドの下に誰かいるような気がすると僕に相談してきました。
なんでも、ひとりでにベッドが揺れて、ギシギシとうるさくなる時があるのだとか。
まーたまた、僕に脅かし返したいからってそんな嘘をつかれても…って思っていたのですが、どうやら弟は真剣そのもののようでどうやら嘘をついているというわけではないようでした。
ですので、僕は深夜まで起きて本当にベッドの下に誰かがいるのかを確かめることにしました。
その日の夜、弟の頼みにしかたがなく、僕はベッドに寝転がって口笛を吹きながらゲームに没頭しつつ見張りをしていたのですが、何やら"はぁはぁ"っというまるでもう限界だっと言わんばかりの息遣いが聞こえてきました。
息遣いがするほうへと目を向けてみるとそこには……
2段ベッドの上部分の四隅を手足でぷるぷる震えながら捕まり、なんとかその状態を保とうと頑張っているおじさまがいらっしゃいました。
そう、何を隠そう。僕と弟は2段ベッドでベッドを共有していて僕は下のベッドで寝転がっていたのです。
それはともかく、おじさんには少しばかりそこから降りてもらって事情徴収することに…
するとなんでも子供を怖がらせてエネルギーをもらうとかいう某会社の社員らしくこの寓話、「ベッドの下の男」はうちの弟を怖がらせてエネルギーを稼ぐためにやってきたのだとか。
これが初めての仕事で緊張もあってかなかなか脅かしに行けず、ベッドのふちに捕まってどうやって脅かしに行こうかと頑張って考えていらっしゃったらしい。っというか、2段ベッドの四隅にずっと捕まっておくのは至難の業だよね…っというか僕には無理だ。
今回はとにかく弟がもう十分怖がっていたということを伝えて帰ってもらうことにした。いや、僕が当事者なら不安になってたね。このベッドの耐久値の限界なのかしら?っと
後日、またもやベッドの下の男がやってきた。が、前回のような驚かしますというような格好ではなく、笑わせに来るような格好だった。なんでも会社の運営方針が変わったのだとか…寓話社会も大変だね。
<子供を怖がらせてエネルギーをもらうとかいう某会社
・ピクサー作品の某映画の会社
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