ケース③ 官邸管理人 新井の場合
この作品は22/02/19 12:27にgoo blogに発表したものです。
スピンオフ3作品のラスト。でもこの作品が次の【改】に繋がりました。
その理由はあとがきで。
官邸管理人 新井の場合
新井 三郎(75)は首相官邸の管理人を任される前、まさに瀕死の生活環境に居た。
彼は若い時分人並みに結婚もし、子どもは娘がひとり。
しかし勤める会社からリストラされ人生の転落を味わう。
職を転々としながらも、何とか家族を守ろうと必死で頑張ってきたが、職を変えるごとに収入が減り続け、とうとう妻から三行半を突き付けられた。
「この、甲斐性なし!!」それが妻の最後の言葉だった。
娘は中学校を卒業する間際であったが、父親を疎んじるお年頃。当然母について家を出た。
散々母に父の悪口を聞かされ続け、父に対して良い印象がある訳がない。その後三郎は娘からも絶縁され、一度も会うことなく現在に至った。
それでも家族と心の支えを失ってもめげずに一生懸命働き続けた三郎。だが年々病状が進行し悪化する糖尿病を抱え、思うようには働けない。イザ年金を貰える年になった時、月に換算して6万円に届かない金額しか貰えなかった。
しかもその少ない年金から国の年金政策により、去年は0.4%、今年も更に0.4%削減された。不景気が祟り、来年も0.4%減らされる予定と云う。
これでは暮らしてゆけない。ただ座して死を待つのみなのか?三郎は勇気を振り絞って役所に赴き、最後の頼みの綱、生活保護の申請をした。
しかし、窓口の役人は三郎の申請書を受け取らない。生き別れの親族がいると云う理由で。でも不甲斐ない父に愛想を尽かし出て行った元家族が今更面倒を看てくれるはずもない。
案の定、年老いた元妻を抱えた娘に扶養を拒否され、三郎は再度生活保護の申請をしに、窓口に顔を出した。
しかし担当係官は前回同様、申請書の受け取りを拒否し、席をたち事務室奥に立ち去った。彼には最初から申請書を受理する意思は無かったようだ。
働けない崖っぷちの暮らしを支えてくれるはずの最後の砦のセーフティーネット。
でも彼にそのシステムは機能しない。ワシは生活保護を受けられないのか?心を打ち砕かれた。
恥を忍び、勇気をかき集め二度も挑戦したのに冷たくあしらわれたその扱いに、三郎のプライドはズタズタに引き裂かれ、惨めさ、無様さをいやと云う程突き付けられ、三度目の申請に行く気には到底なれなかった。
とうとう生活費は尽き、住む家を追われ、全ての生きる希望は絶たれてしまった。
もう野垂れ死ぬしかない。
でもそうなる前に橋の欄干から身を投げよう。生きる苦しみはもうたくさんだ。そんな時、彼に声をかける者がいた。
後に首相専属教育係兼、首相官邸スタッフチーム全体のアドバイス係となる板倉だった。板倉は三郎を一時自宅アパートに保護し、今後の受け入れ先探しに奔走した。
そんな時ネット政変が起きる。
三郎のような年金難民はたくさんいる。だがそれまで冷酷に見殺しにしてきた無策な政府は倒れ、一刻も早い救済措置をとるべく、新生ネット政府が動きだした。
でもそれには根拠となる財源が必要。まずは緊急対応として予備費から暫定予算が計上され、欠陥だらけの年金制度の改善が図られる。
月5万円台の年金で憲法が謳う『健康で文化的な生活』を保障したと云えるのか?
否!
年金生活者は現役時代この国の発展に寄与し、今活躍している責任世代を懸命に育て、立派に受け継がせて来たではないか!
だから彼らは本来ならこの国の功労者としてもっともっと讃えられ、褒賞されるべきではなかったのか?
庶民の労苦を肌で知る有権者たちが主体のネット新政府は、それまでの国の過ちを認め、国民に謝罪した。
新生ネット政府が掲げた方針と目標。それは二つの重点取り組み事項であった。
第一にこの国の宝物として、次代を担う子供たちの保護育成環境の拡充。
第二に国の尊い殊勲者として長年努力を積み上げてきたであろう低所得年金生活者たちを手厚く保護する。
それまで不備だらけだった国民生活インフラ整備の政策に大転換した。
その方法。子供の居る家庭に対し、貧困の度合いを係員が調査し支援するため、必要な生活支援を行う専門部署を各自治体に創設。
また年金生活者にも所得に応じた支援を行う。
年金額だけでは不足する人たちの生活資金の助成だけでなく、介護、医療などの支援をきめ細かく実行する仕組みを整え、ただ生きるためだけの生活支援ではなく、人生の最後と云える老後をエンジョイできるような人間の尊厳を守る政策がとられた。
ただ、その財源をいつまでも国の借金に頼る訳にはいかない。恒久的財源確保のためには国が富まなければならない。
それ故、本編第12話で紹介した通り、
* (参照資料)
ママチャリ総理大臣 ~時給1800円~ 第12話、第13話
国主導の産業振興が図られ、シェア40(各産業世界シェア40%を目指す)の掛け声の下半導体・家電・造船・自動車などの他、主要各産業の復活と税制改革が平行して行われた。
その結果日本の産業は復活し、経団連など国民から搾取の限りを繰り返してきた寄生団体は急速にその勢いと発言力を失った。
税制改革の道のり
それまでこの国の税制は国民生活の実態に即さない不公平なものだった。それも巧妙に段階を追って拡大させ、目立たぬよう仕組まれていた。
1974年までの所得税は累進課税方式で最高税率75%、住民税の最高税率は18%で合計93%だった。
金持ちはそれだけたくさんの税金を払っていたのだ。それが1984年最高税率が引き下げられ所得税70%に、住民税18%と合わせ88%に引き下げられた。
更に1987年60%、1989年50%、1999年に37%まで引き下げられた。2015年に45%とUPされたが、その後住民税が10%に減額されている。
現在の富裕層の税制は他の先進諸外国と比べ、そん色ないレベルであるとの財務省や財界の主張が根拠とされてきた。しかしそれならば、生産利益の分配も公平に成されるべきである。
経営層が経営資源を投入してきたのだから当然利益獲得は優先されるべきとの主張は、1800年代前半のイギリスなどの劣悪な独占資本主義の発想から一歩も出ていない。
今は社会インフラと法的労働契約制度が発達し、雇用者と労働者は対等であると保障され、企業活動で得られた利潤の分配も公平であるべき。しかしどれだけ企業が潤っても労働賃金は据え置かれ、正社員雇用が抑制され、地位や立場が不安定な非正規社員ばかりと様変わりした。
その結果、1990年のOECD加盟国のGDP指数を100とした場合、20⒚年の指数は日本のみが98と下回っている。国民所得が貧困化し、儲かる企業だけが莫大な企業内留保を貯め込んでいるのだ。
富裕層優遇措置が進む一方、低所得者層は非正規労働者として劣悪な労働環境に晒され、低賃金に甘んじ、税金も消費税UPなどで更に追い込まれ、目も当てられない凋落状態にあった。
バブル当時、日本人の90%が中流意識を持っていたが、そんなの嘘・幻だったのかと思わせるような激変に見舞われた。
そして年金の低収入構造が意図的に図られ老人=低所得者と云うイメージが定着。
老人とは貧しく、社会から見て介護や医療など、社会制度のお荷物となり、厄介な存在と見なされるようになっていた。
そんな状況になったキッカケがある。ある時期からそれまで経済界を牛耳ってきた
各経済団体を構成する有力大企業がこぞってこけてしまったのだ。平成の大不況と中国、韓国の台頭である。
その状況に長らく苦しめられてきた日本。いつまで国民は耐え忍ばなければならないのか?そこに追い打ちがかけられるように、コロナウイルスの世界的パンデミックが襲い掛かった。
飲食業や観光業、芸能文化活動など幅広い業界が深刻なダメージを負う。その結果、社会活動全体が沈殿する。
そこに登場した新生ネット政府は、それまで産業を支えてきた技術集団、町工場、中小企業を国家主導でマッチングさせ参集させた。
そうして構成した新たな企業体が日本復活の原動力となり、無能・無策な旧勢力に取って代わった。
その結果、それまでの有力企業だった経営陣や資本家が政府から勝ち取ってきた優遇税制などの既得権益は白紙に戻される。
公平な税負担と公正な処遇を改革が実現されたのだった。
ただ、有力資本家の既得権益をはく奪しただけでは、彼らの資産は海外に流出してしまう。
そこで政府はその防止策として増税(70%に)はするが、その分、顕彰等の名誉授与を以って讃え、顕彰碑を政府の名の下に作成、名誉を与えた。
(新たな経済界用叙勲ポストと考えて良い)
そして都心の一等地にずらっと銅像ならぬ、立派な顕彰碑が立ち並んだ様子は壮観であった。
でもそれでも流出する流れを完全に止める事が出来ないため、政府は飴と鞭の政策を執る。
国外への資本流出を企図する企業に対し、日本国内での企業活動を大幅に制限する
規制策を施行したのだ。(G7,G20での合意を取り付け済み)
要するに、日本国内で儲けた利益をみすみす国外へと持ち出させませんよ、と云う事。
そうした政策の結果、国際競争力は大幅に強化され税収は伸び、その対価として労働環境の改善とセーフティーネットの拡充を実現させた。
つまり一部の特権階級のみが利益を得て来た仕組みを、公平な分配へと転換し、今まで報われなかった真面目に、真摯に仕事に取り組む人々に光を当てたのだった。
これらはネット政府だから実現できたこと。
主権と云うより実権を名も力も無き一般の国民が握らなければ自分たちの生活環境改善のための施策などに目は向けられない。
新井 三郎はそうした政策の転換によって救われたのだった。
三郎の娘
三郎がまだ若い頃、慎ましくも幸せな家庭を維持出来ていた。娘が小学生の時、
夏休みの宿題に童話に登場するキャラクターの人形を作ることにした。
でも上手く作れない。思い余った娘は父に応援を頼む。父三郎はそんな可愛い娘の頼みを無下に断る筈はない。
二つ返事で娘の人形制作を手伝った。
その時のモチーフは白雪姫に登場する7人の小人たち。
もちろん制作の主役は娘なのだから、紙粘土のこね方から塗装までアドバイスはするが、手直し等、それ以上の介入は最小限に留めた。
だが、それでも人形たちの出来栄えは親の欲目を差し引いても、素晴らしいと云えた。
颯爽と学校に提出する娘。案の定、教室内では大評判だったそうである。
それを契機に味を占めた娘と父は時折おとぎ話のキャラクター人形を作っていた。
それ等思い出の人形は、成長した娘からはもう見向きもされない。そんな可哀そうな人形たちでも離婚し、全てを失った三郎にとって残された唯一の楽しかった思い出としてかけがえのない宝物となった。
彼はその後、どんなに辛くとも苦しくとも、何を失っても、その人形たちだけは手放さず、必死で守った。
そう、それは彼にとって残された段ボールひと箱分だけの唯一の財産だった。
首相官邸管理人
三郎が首相専属教育係の板倉に官邸の管理人を任された時、腰を抜かさんばかりに驚き、狼狽した。
だが官邸管理人と言っても、実質的な実務は何も要求されない。
官邸の入り口ゲートには厳重な警備がいるし、官邸の建物内には防災危機管理センターが存在し、SP詰所もある。実際の管理運営は総てそれらの部署が執り行い、管理人は只のお飾りなのだ。
だが、それらの物々しいセキュリティー体制は来館者への無言の圧力となり、ストレスとなる。庶民宰相を謳う首相の執務場所は庶民から親しまれ、慕われなければならない。
そうした事情から人当たりのよさそうな好々爺の三郎が来館者に笑顔で挨拶する事で親しみと好印象を与えるための存在として白羽の矢が立ったのだった。
官邸での彼の仕事ぶりと評判は頗る良い。
クシャクシャの笑顔で接し、不思議と人の心を和ませるのだ。七福神の布袋様を連想させるがそのやせ細った貧相な姿なので、実は似ても似つかないのに。
だから出入りするスタッフたちとは自然に打ち解けた関係ができる。
早朝、掃除担当のおばちゃん達がいつものようにガヤガヤと楽し気に世間話をしながら出勤する。
「三郎ちゃんおはよう!」管理人 新井三郎なのに、管理人さんでも新井さんでもなく、三郎ちゃんと呼ばれ、砕けた友達関係を築いていた。
「おや、お春さん、今日はいつもより華やかな格好だね。もしかして仕事終わりにまた皆でカラオケにでも行くんか?」
「ヤダね、違うよ!カラオケくらいでこんなオシャレはしないよ。今日は孫の慎吾がやってくる日なので、仕事が終わったら待ち合わせて一緒にレストランに行くのさ。
その後、写真屋さんに寄って七五三用の記念撮影をするんだって。だからね、とっときの一張羅を着ていくのさ。」
「そら良かったな~。今から孫に会えるのが楽しみだね。」
「三郎ちゃんにおすそ分けと云っちゃなんだけど、今日も差し入れのおにぎりあげるね。こっちがシャケ、ほら、こっちが梅だよ。いくら糖尿だからと云ってせめて一日一食くらいはまともな食事を摂らんとね。」
「そいつはありがと。いつもすまないね。」
「ホントに済まないと思うなら、今度みんなで行くカラオケに付き合いな。サブちゃんはいつもパスするから皆がっかりしているんだから。」
「へ?今日はワシの呼び名が三郎ちゃんからサブちゃんに格上げかい?それとも格下げかい?残念だが歌は自信が無いんだよ。また今度誘ってくれよ。」
「呼び名が格上げか格下げかはアンタの心がけ次第だよ。それとカラオケなんて、私ら皆下手同士、誰もサブちゃんの歌に期待なんかしてないさ。」
「そうかい?ワシの歌はホントに下手だからね。ずっと昔、同僚に誘われ断れず歌ったが、その歌を聴いた同僚はその晩、夢に出てうなされたそうだ。それでも良かったらね。」
「そうかい・・・。皆で検討してみるよ。」
(それでも良いとは言わないんだ・・・。)
三郎はそのようなまったりとした(?)一日を過ごし、数年にわたり管理人の仕事を全うした。
そんな彼だから官邸で仕事をする全てのスタッフに愛された。
次第に平助やカエデやエリカ、杉本や田之上たちはもちろん、警備員やSPの面々などからも「やあ、サブちゃん」と気安く声をかけられる存在となった。
だからカナダサミットの時もアメリカとの外交交渉の時も、皆で手に汗握り応援する三郎にとってその時の仲間たちはかけがえのない存在だった。
75歳となり、寄る年波には勝てず、とうとう退職する日がやってきた。すっかり腰が曲がり、物覚えが悪くなったサブちゃん。
カエデとエリカから花束を貰い三郎の一生で一番と思われるような満面の笑みを浮かべ官邸を去った。
ウラ寂しい6畳一間のボロアパート。退職した後もサブちゃんの部屋には官邸メンバーズが様子を見にひっきりなしに顔を見せた。その都度顔をクシャクシャにして迎えてくれるサブちゃん。
ある日平助とカエデがサブちゃんの部屋のドアをノックしても返事が無い。
留守か?
次の日も、次の日も返事なし。さすがに不信に思って大家さんに言ってドアを開けてもらう。
するとサブちゃんが布団の上で寝たまま動かない。
枕元には段ボールから出したと思われる手作り人形が並べられ、ラジオカセットが置かれている。
彼の死顔は天上に向かってそれはそれは幸せそうな表情を浮べていた。
その状況を見て平助は三郎の最後が浮かんだ気がした。
三郎にとってこの人形たちは宝物だったのだろう。最後の力を振り絞り枕元に置く。人生の最後に大切な宝物に囲まれ、あの世に逝こう。
平助とカエデは三郎の死を確認し、すぐさま救急車を呼んだ。
(こんな時、呼ぶのは救急車なのか?あれ?110番?だってサブちゃんはもう明らかに死んでいるし。ええい!この緊急時にそんな事で迷っていられない。四の五の言わずに救急車を呼ぶのだ!)
カエデがスマホで119番する間、 平助はサブちゃんの周囲を注意深く観察した。
そして待つ間、平助は多分死の間際まで使われていたであろう使い古されたいかにも安そうなラジオカセットの中身を確認しようと思った。
イジェクトボタンを押し、カセットが飛び出す。そこにはラフマニノフの交響曲第2番と書かれたラベルが貼ってある。
おそらく最後に彼が聴いた曲であろう。そう言えばサブちゃんは管理人室でいつもこの曲を聴いていたっけ。
そう・・・・サブちゃんは最後に娘との思い出の人形と官邸の温かい仲間たちの思いやりに包まれ一番好きな曲に送られ、天に召されたのだろう。
うっすらと涙の跡がある。それは彼の一筋の涙の跡が、人生を全うした者だけが持つ生命の厳かな最後を現わしていた。
平助はテープを巻き戻し改めて聴いてみる。
ラフマニノフ 交響曲第2番 第3楽章か・・・・。
幸せとはお金ではない。
サブちゃんは財産と呼べるものは何も持っていない。でも大切なものはしっかり離さずにいた。それは思い出と思いやりと素敵な仲間たちとの絆である。
そこには平助達が目指していた理想の生き方が確かに存在し、その生き様を目の当たりにした気がした。
おわり
*読者様のご要望のお応えし
ママチャリ総理大臣の登場人物を改めてご紹介いたします。
ママチャリ総理大臣登場人物
竹藪平助 主人公
元都内近郊のメンマ工場勤務の工場労働者(準社員)。
むつみ荘2階の住民。一階はラーメン屋『蓬莱軒』
愛車は3年前ホームセンターで買ったママチャリ『流星号』。
髪形を平凡な一般なものから角刈りに変更。
カエデ(楓) 平助のお目付け役。時給1500円。ジャニーズの「拓哉」押し。
エリカ 平助の第三秘書。父は売れない作家。
元銀座の高級クラブのホステス。
時々平助を評価し点数をつける。
100点溜まると豪華景品。
板倉 首相専属教育係。
田之上憲治 官房長官(32)北海道出身元宅配の配達員。平助の右腕役であり、
内閣一の気の合う仲間。
杉本に習い、平助と一緒に角刈りに変更。
大学時代の友人 河本 秀樹 友が集合する安下宿の主。俳優の松重豊 似
安嶋 本之 豆タンク、スキーが趣味。中高大と腐れ縁の同級生。
斎藤 学 学者肌。昆虫収集の趣味。新世界同好会結成。
井口外相 元『いっぱい喋れる英語塾』講師。おねェキャラ。
角刈りの杉本 専属SP 時々私邸(蓬莱荘の警備も行う。)
伝説の身辺警備人に心酔。
クイーンのフレディ・マーキュリーと同じ髪型。
佐藤鯖江 財務省主計局長。元スーパー≪激安≫のレジ店員。
石松 鯖江の旦那。交通事故で死去
昌枝 鯖江の母。助っ人で子供たちを見る
庄吉 鯖江の長男
瑛太 鯖江の次男。障害あり
新井 三郎 官邸の管理人。糖尿病持ち。
樋口 復興環境大臣。
カナダ首相 ペンス
フランス大統領 ルイシャルル
アメリカ大統領 JOKER
ロシア大統領 プー〇ン後に政権崩壊。
中国国家主席 習〇平。
これでママチャリ総理大臣は完結です。
でも後にもう一度ママチャリ総理大臣【改】を発表しています。
それは前作と舞台は同じですが、内容を大幅に変えています。何故なら訴えきれなかった事を新たに加えて主張を補強したかったため。それと前作からの時間の経過で政治的状況が変化した事。
それより何より、最初はできるだけくだけた内容と表現で興味を惹き、広く読者を募ろうという下衆な動機で物語を展開し表現も手を加えてみたが、そんなで良いのか?との自己の打算に辟易した事が大きかったのです。
私は一体誰に迎合しようとしたのか?読者の誰に訴えたかったのか?そこに何の意味があったのか?そんな想いがこの一連のスピンオフを描きながらそんな考えが芽生えていたのです。
これではいけない!もう一度書き直さなければ!だからこのスピンオフの次に【改】を発表し直しました。




