第五章 地域情勢(参考地図あり)
技術水準・文化とも、概ね江戸時代程度だが江戸は無い模様。図書館都市ダンジョンなど一部のダンジョンは進んだ技術の産物を産するが、産業基盤の制約があるため量産どころか維持すら出来ず普及していない。
【図書館都市ダンジョン】
無人の荒野「足立」、高さ100m余りの丘の上にある、多数の図書館を積み上げた成層圏に届く塔型ダンジョン。
筑波内薬佑の敗北によりダンジョン災害を起こし巨大化。ダンジョン影響圏を広げつつ周囲に広大な農村地帯を形成しつつある。
住民は大部分が人間。人口は2000人余り。
【武蔵の国】
図書館都市ダンジョン付近から西一帯に広がる。図書館都市ダンジョンに最も近いのは入間。首都は多摩の府中・国主は武蔵守。入間・比企など地域ごとに代官が置かれている。松山・川越といった一部の城は代官ではなく城主が支配。
武蔵は当て字で語源は全く不明。悪口では「穢し」=ムサい、など。
住民は多くが人間。人口約160万人。砂漠なので生産力は乏しく人口密度は低い。
【総の国】
南東方向に位置する。首都は葛飾の国府台・国主は上総介。
住民は人間が多く畜生と修羅がいくらか。人口約110万人。千葉氏・結城氏が居る。国土は国府台を中心に南北と東へ長く延びる。
国府台近くに農園ダンジョン「中山競馬場」があるが、実は本質は農場ではないため徐々に衰退中。
東部に大規模な水属性のダンジョンがあり魚を産するため、干物が有名。残念ながら塩水なので農業用には使えない。ダンジョンから溢れた塩水は天然塩田となっているが、この地域、塩は特に貴重品と言うことは無い。
【毛の国】
北の方に位置する。首都は群馬郡の総社・国主は上野介。特に一芸に優れた者に上野介の名乗りを許す慣習がある。
住民は毛の者、つまり畜生が多い。人口約100万人。宇都宮氏・小山氏が居る。国土は東西に長く延び、その北側は人口希薄な山岳地帯。
東部に広大な塩の大地「那須塩原」がある。
【東の国】
東方に位置する。厳密には総北部を挟んだ向こうだが境界は曖昧。郡の範囲が不明になるほどの混乱状態。本来の国主は常陸介だが、現在は有力者が自称する状態。
筑波内薬佑が討たれたことでさらに混乱が酷くなっている。小田氏・佐竹氏が居る。
住民は人間が多く畜生と修羅がいくらかだが、東部はほぼ人間。人口不明(およそ60万人程度)。
【相撲の国】
武蔵の南に位置する。相模では無いがガザミ(蟹)は産する。首都は餘綾にある。
人口約35万人。
森ダンジョン「丹沢ヒルズ」があるが、不快な吸血動物が多い。
【粟の国】
総の南にある。文化的には南方系で多数の民族集団からなる。
住民は人間・修羅・畜生。狸獣人が有名。人口約60万人。
主な産物は砂糖・柚や染料の藍など。サツマイモは川越芋より美味しいと言う人もいる。
【甲の国】
武蔵の西に位置する。農業という視点では貧しく風土病だらけの土地だが、山の産物が多い。
住民は人数では人間が多いが、活躍しているのは餓鬼。人口約35万人。
【科の国】
武蔵の西に位置する山岳地帯。
住民は人間・修羅・畜生・餓鬼とも居るが人数では人間が多い。人口約90万人。
多くのダンジョンがあり食品・木材・鉱物資源などを産するため、冒険者も多い。
【越の国】
毛の国よりさらに北、山の向こうにある。
人口は300万を数える。




