第四章 登場人物
●ダンジョン
人の感情と生命をエネルギー源とするが世界のコアからも少量のエネルギーが供給される。あまりにも冒険者達がモンスターやアイテムを乱獲すると収支が合わず崩壊する。逆に大量に死者が出ると暴走して巨大化し結果として崩壊する。
人工物系のダンジョンは成長や長期的な維持には人命も必要だが、鍾乳洞ダンジョンのように完全に無人でも極めてゆっくり成長するものもある。
【図書館都市ダンジョン】
無人の荒野「足立」、高さ100m余りの丘の上にある、多数の図書館を積み上げた塔型ダンジョン。正式なダンジョン名は無い。累積獲得エネルギーの割に規模はかなり大きい。
近隣の地名は埼玉県付近に似るが、距離や位置関係は異なる。
タイプ:図書館(本・新聞・雑誌を産出)
規模:482層群3,520階・高さ15km・延床面積640万㎡
※階数は塔屋や屋根裏、あるいは地下機械室の数え方によってはもう少し多くなる
モンスター数:5(全てネームド)
固有法則:建物内火気使用禁止、コアルーム等は部外者立入禁止、高層階でも高山病にならない生活環境を維持出来る?
【ダンジョンマスター】
名前自体が無い。一人称は「我輩」。畜生。最近少し影が薄い。
【司書】(名前は未出)
異世界転生しチュートリアルで召喚されるはずだった大学図書館司書。チュートリアル報酬は勤務先(卒業生でもある)の国立大学図書館とその蔵書1,000万冊。ダンジョンマスターが入門マニュアル「ダンジョン・ワンノーワン」を読まなかったため出番は無くなった。
【マリー】
ローズマリー修羅。一人称は「わたし」。
身長はわずかに高め(163cm)でスターリンと同じ。1纏めにした青い金属光沢(構造色)の黒髪と尖った(長くは無い)耳を持つ。肌は白く目は深い青みがかった黒色(青を濃くした黒目)。女性の格好をしているが厳密には性別は無い。
ダンジョンでは一番体重が軽いが役割は最も重い。
【ミント】
ミント修羅。
中性的で、やや背が低い(158cm)。短い髪は明るい緑の金属光沢(構造色)の緑髪で、目も鮮やかな明るい緑。肌は淡褐色。
服装には頓着しない。主に科学技術関係を担当。
8体の分身を生成し仕事を分担させている。分身はダンジョン影響圏から出ることは出来ない。
【アン】
ラベンダー修羅。
背は高く(174cm)痩せ型、薄紫の金属光沢(構造色)の黒髪で、目の色は黒に近い深い紫。
服装はダークグリーンの地味なロングドレス、白のエプロンと帽子が標準。生活力のないマスター・マリー・ミント「達」の面倒を見るのが仕事。サピエン先生とラージャは自分のことは自分で出来る。
【サピエン先生】
セージ修羅。一人称は「私」または「儂」。
身長は普通(167cm)。髪はわずかに緑を含む灰色の金属光沢(構造色)で地の色は灰色。目は緑がかった灰色。格好は男性で雰囲気はオッサンだが、もちろん性別は無い。
主に医療と教育を担当。もっぱら裏方で、あまり出番は無いが重要な仕事。
【ラージャ】
バジル修羅。一人称は「私」。
背が高く(165cm)細マッチョな筋肉質。鮮やかな濃い緑の金属光沢(構造色)の腰近くまである長髪。目は黒(緑を濃くした黒)。肌は褐色。
薙刀と乗馬を嗜む武将だが関羽では無い。設定上は法学部卒だが当然設定だけ。主に軍事と行政を担当。
●人間など
修羅・人間・畜生(獣人)・餓鬼など。餓鬼の外見は寺にある絵の通り。
最も繁殖力が高い人間が最多だが、獣人や餓鬼が多い地域もある。
【代官】
吉田西市佑従七位下相当。基本的に一人称は使わない。
偉そうなオッサン。この地域としては背は高い方だが、1.7m程度で、別に6尺あるような大男ではない。
ダンジョン都市より西方「入間」地方の代官(非世襲領主)で、入間赴任以来、米を食べていない。
なお、ちゃんと諱=実名はあるが、呼ぶのは上司の武蔵守くらい。
【越前屋】(名前は未出)
燃料商。一人称は「わたくし」が多いが場合によっては違う。
石炭を扱うのが夢。図書館都市ダンジョンに入り浸る。
【岡田太郎左衛門】
入植者の世話役。半ハゲの男。一人称は普段「俺」だが、目上には「拙者」。
読み書きは下手だが猛特訓中。
【岸団長】
岸播磨介。
馬が1頭も居ない武士団「岸団」惣領。一人称は某・俺・儂など使い分けるが、この世界の人間にはよくあること。(なお、修羅や獣人は、あまり一人称の使い分けをしない)
【三郎】
比企小森新戸三郎、無位無冠。
北西の比企に住む武士団の生き残りで兄二人をマリーに殺された。筑波軍があっさり全滅したため出番無し。
【右馬太夫】【兵衞次郎】【左衛門太郎】
冒険者。以前、比企小森新戸三郎と出くわしたことがある。
【ハルナ】
毛の国から来た馬獣人(馬脚)。一人称は「あたし」。
下半身と目・耳が馬で、頭は人間。毛色は鹿毛。牝。顔が動物では無いが、この世界では畜生道なので獣人。
ラージャが騎乗、つまり背負子に乗っている。かなり足が速い(さすがに競走馬よりは遅い)。大食いと言う以外に特筆すべき欠点は無いため、悍馬を好む武将の騎乗には向かない。
【カスミ】【ツクバ】
東の国の馬獣人姉妹。下半身と目・耳が馬で、頭は人間。毛色はカスミが栃栗毛で全体に暗い赤茶色っぽい色。ツクバが尾花栗毛で体は赤茶色だが、髪と尾は金髪。どちらも気性難で武将の騎乗に向くがタイプは異なる。
【内薬佑】
筑波内薬佑。常に一人称を使わない。
遥か東方、総の国のさらに東の国にある筑波の殿様。配下に加え傭兵や冒険者をかき集め図書館都市ダンジョンを制圧しようとしたが、本隊・別働隊とも虐殺された。
宇都宮氏や小山氏といった屋形号を称する名門よりもさらに古い古代氏族であり、屋形号を称することが出来ないのが最大の不満。




