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025:二度目の襲撃……次郎襲来

※R-18G描写は省略していますが、賊が処刑されますので、ご注意ください。

【コアルーム】


「マスター、敵襲。距離2万5千、数およそ20。」

 ミントが監視カメラからの映像を読み上げる。第三層群増設により建物が高くなったため前回より監視能力は大幅に向上しており、ほぼ20km範囲を監視可能。戦力は相変わらずゼロだが。

「明日には来るか。で、どうする? マリーさん。」

「問題は、せっかくの青菜を食べられる危険がある。ってことなんですよね。おとなしく街道を歩いて来てくれたら手はあるのですが。」

「いっそ、畑ごと城壁で囲むとか。確かダンジョン構造物は壊せないんだったな。」

「道以外からの侵入者は、電気柵で1人だけは退治できますが、団体で来られると困りますからね。ダンジョン構造物は、絶対とは言いませんが、少々では壊れませんね。ダンジョンエネルギーの余裕は……想定よりかなり余裕はありますね。世界コアからの供給が多かったのでしょうか。」

「ヨシ、万里の長城だ。」

「マスター、さすがに万里は無理ですよ。ダンジョン影響圏を越えてしまいます。」

「影響圏は今どれくらいだ?」

「半径500m程度ってところ、だいたいこの丘が1km程度ですから、半分、面積だと1/4ってところですね。」

「畑の範囲よりは外か。」

「当然です。影響圏より外側に畑を作っても、肥料が全部地面に取られてしまいます。逆に言うと、畑は半径500m、実質的には面積40町歩程度が限界ですから、生産力的に現状では200人か300人が限界でしょうね。」



【図書館ダンジョン近郊】


「爺、さすがに気付かれているな。」

「次郎様、あの塔は数里も向こうから見えますからな。当然相手も気付いているでしょう。」

「矢の射程近くまで慎重に進め。」

「はっ。」

「しかし高い塔だな。300尺くらいあるだろ。」

「次郎様、もうすぐ村の範囲ですぞ。道を外れましょう。」

「いや、まだ道の両側は岩だらけで足場も悪い。矢が届くとは思えないし、伏兵もいなさそうだ。畑に着いたら野菜を収穫しつつ、小休止して腹ごしらえだ。」



【コアルーム】


「マスター、賊、目標地点に到達。道を外れる様子はありません。」

 ミントが報告。

「道路の両側は迂回しにくいように、わざと状態を悪くしてありますからね。わたしが合図したら、道をダンジョン構造物から外してください。……今です!」



【丘の中腹】


 突然道が陥没し、次郎達は落とし穴に転落。落とし穴の底には大量の新聞紙が積み上がっており、そこに火が放たれる。身軽な者が1人だけ難を逃れたが、次郎を含む残りの全員は消し炭になりダンジョンに吸収された。



【コアルーム】


「追撃を!」

「マスター、戦力がありません。」

「逃がすしかないか。復讐に来そうだ。」

「敵の動きを見定めながら……万里ならぬ1里長城を造ることも視野に入れなければなりませんね。ダンジョンの成長で、どうせすぐに無駄になるから、あまり意欲は湧きませんが。」

「当然同じ罠にはかからないだろうな。」

「それにしても、『本を焼く者は、やがて人も焼くようになる』ですか……。彼らがどこの誰かは分かりませんが、生き残りが報復に来る。なんてことが繰り返されたら、いずれ生贄の数で『石の神殿アスカ』を越えかねませんね。」

「ま、それでダンジョンは強化できている訳で、ヨシ!」

(明日は休載です)

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