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223/551

223:最初のシステムログを掘り返してみよう

【第三層群・管制室】


館長キャプテン殿、おそらく、この図書館都市ダンジョンは根本の所で何か想定外のことを起こしている。図書館を雑に3,000も積み上げた高さ60kmを越える塔。という構造自体が、かなり不自然で無茶だと思われる。」

 新旧館の重複や公民館図書室なども含むため、異世界日本(台湾等を含む)の特定年に同時に存在する図書館。ではない。

「ミントさん、根本の原因が分かれば、マリーさんの問題の解決の糸口も見えてくるか。な。」

 以前何も分からなかったことは既に忘却の彼方。

「あるいは。それで、通常の自然発生ダンジョンの多くにはダンジョンマスターは居ない。ということはご存じと思います。」

「聞いたことあるな。」

(コアがあるのがダンジョン、無いのが自然洞窟や遺跡など。ですね。)

「マスターが居るダンジョンでは、マスターがコアに触れてイメージを『紡ぎ出す』ことでダンジョンを操作します。しかし、このダンジョンは『ダンジョン大百科』が用意されていて、入門マニュアルの『ダンジョン・ワンノーワン』を読みながらチュートリアルを進める。という親切設定です。」

(わたしがダンジョンシステムを確認したときには、チュートリアル自体、存在しませんでしたが。それ以前に消えていたのでしょう。)

「本は全部英語だったから読まずに放り出した。」

「英語は多くの異世界で事実上の共通語ですから、ダンジョンシステムも異世界と関係があり、英語なのでしょう。魔法がある世界でも呪文は英語のことが多々あるそうですが、真偽は不明です。」

(ダンジョンの固有法則も、通常の科学法則から逸脱するわけで、いわば魔法と言えるとは思いますが、別に英語ではありませんね。)

「では、操作記録(ログ)の最初の部分を見ていきます。まず、館長キャプテン殿が最初に行った操作がこれ。」

『マスターがオリジナルモンスターを設定しました。従来の主系列モンスターは召喚出来なくなります』

「元の『主系列』が何だったかは不明ですが、今の紫蘇(修羅)はオリジナルモンスターということです。また、通常、オリジナルモンスターには詳細な設定が必要ですが、どうやらマスター権限で無理矢理ねじ込んでいる模様です。」

「普通は主系列がそのダンジョンの基本となるモンスターだったな。確か元は牛頭馬頭だったような気がする。」

(牛頭馬頭で地獄図書館。というのも、第一層群が普通の図書館という点からすると妙だとは思うのですが。)

「牛頭馬頭という時点で、そもそも図書館と言う設定と合わない気はしますが、召喚リスト自体が書き換わっているので元が何だったかは分かりません。主系列モンスターは海賊船だと海賊、など、大抵はそのダンジョンに当然居ると思われるモンスターです。」

(図書館なら司書? そう単純なものでも無さそうですが。)

「既に召喚出来ないものは気にしても仕方ない。」

「初心忘るべからず。とも言いますし、最初は何だったか。が分かれば役には立つでしょう。分からないならしかたないですが。」

(ミント、それは志の話であって、初期設定とは違うと思いますが。)

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