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小春の小庭〜転生先でも樹木医を目指します〜  作者: 楠結衣
14歳は魔法学校のはじまり
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92.植物所属員


「新しく所属員になった、リマニーナとチェダとアミーだ」


エド様が植物(プランツェ)所属の皆さんに私達を紹介してくれる。


「リマニーナです」

「チェダです」

「アミーです」


私はあれから朝の水やりを無事に終えて正式な植物(プランツェ)所属になった!

驚いた事に、チェダも私の次の日に試験を受けて1週間一緒に水やりをした。チェダに聞いたら収穫の魔道具を試作する為に植物(プランツェ)の本をかなり読み込んだらしく筆記試験は余裕だったらしい。


「リックも植物(プランツェ)所属だったんだね」

「ああ。よろしくな」

「うん!」


久しぶりに会ったリックは背も伸びてググッと大人っぽくなっていて驚いた。リックはミンツェ村のミントに役立つ様に植物(プランツェ)所属に入会したらしい。

魔法学校の植物(プランツェ)所属は、伝統があり、王宮庭師長もここ出身だと言っていた。庭師を目指す人や家業が農作物に関わる家は所属する事も多く、ここで出来る繋がりが今後も役立つと考え入会する人も多いとか。


ただここ数年、繋がりだけ求めて活動を真面目にしない人も増えた為に、筆記試験と朝の水やり試験を始めたんだとエド様が教えてくれた。

エド様は水やり試験の時、毎日付き合ってくれて植物(プランツェ)所属や魔法学校の事について教えてくれて、面倒見がとてもいい人なんだよね。



「リマニーナ様、よろしくお願いします」

「リマ、アミーは専門店街の蜂蜜屋の娘なんだ。俺とエイミとは幼馴染。仲良くしてやって」

「そうなんだ!アミーよろしくね。リマって呼んで?」

「リマ…よろしくね」


アミーはとっても可愛いいい子で直ぐに仲良くなった。


朝の水やりを終えて、アミーと私、そして植物(プランツェ)所属副長のローゼ様の3人で女子更衣室で着替えをしている。


「2人はどうして入会したの?」

「私はププリュを復活させるお手伝いがしたいからです」

「私は、蜂蜜作りに役立つと思って」


アミーは植物(プランツェ)所属に入り、蜂蜜作りに役立つ花について詳しくなりたくて、チェダに筆記試験の相談をしたらしい。

チェダの事を話すアミーはほんのり頬が赤くて、とっても可愛い!チェダもアミーの筆記試験を手伝って自分も入会しちゃうくらいだから脈ありだと思うんだよね?


「アミー、私、応援するね」

「……うん」


こっそりアミーに耳打ちすると、こくんと頷くアミー…可愛いすぎる…!



「さっきエドとも話していたけど、今年はまだ増えそうなのよ」

「そうなんですか?」

「…ええ。1年生で筆記試験を受けている子が多いわね。あと上級生でも筆記試験受けてる人がいるのよ…エドが容赦なく落としているから入れないと思うけど」

「…ああ…」


ローゼ様とアミーがちらりと私を見て頷くけど、なんか顔に付いてる…?


「今年は、コーフボールと剣術と植物(プランツェ)に人気が集中してるのよね」

「確かに、そうですよね」


コーフボールは、ラシャドル王国で人気の球技だから毎年人気なんだよね。剣術は格好いいもんね?騎士団を目指す子は入会することが多いし、ラルクも入会して頑張っているんだよね。

植物(プランツェ)はみんなやっぱり草花が好きってことなんだろうな!



「…本人は全く気付いてなさそうね」

「だと思います…」



こそこそとローゼ様とアミーが話していたのは聞こえなかった。


植物(プランツェ)は試験があるからそこまで増えない予定だけど、増えたらよろしくね」

「「はーい」」



エド様とチェダが待っていてくれた。エド様は上級生棟なのに毎日私達を下級生棟に送ってくれるのだ。面倒見のいい人だな。さすが所属長。

アミーの恋を応援する為に、少しだけゆっくり歩き赤毛のチェダとオレンジ色の髪のアミーが並ぶ様子をエド様と後ろから見つめる。うふふ、とってもお似合いだな。


「リマニーナ…?どうした?」

「あ、2人ってお似合いだなって思って見てました」

「そういうことか。君は他の人の事は分かるんだな?」

「…エド様、なんですか?」


最後、よく聞こえなくてエド様に顔を向ける。エド様、たまに声が小さくなるんだよね?


「…こほん、リマニーナ、正式な所属おめでとう」

「エド様、ありがとうございます」

「がんばったからだよ」

「エド様が色々教えてくれておかげです」

「放課後はププリュのお世話をする予定だよ」

「今から楽しみです」


途中、チェダがこちらを振り返り、何か言いたそうな顔をしたけど、アミーと話したらいいのに!乙女心がわからないんだから…!

Cクラスのアミーを送り、エド様とチェダとAクラスに向かう。



「チェダって鈍感だよね?」

「…はぁ?リマにだけは言われたくないよ」



私、鈍感じゃないですよね?とエド様に同意を求める様に見上げると、こほんと咳払いをされ、目を逸らされた…なんで?



「エド様、送って頂いてありがとうございます」

「気にしないでいいよ。また放課後」

「はい!エド様、いつも送って頂いていたのですが、正式な所属員になりましたのでもう大丈夫です!迷子にならないと思います!」


ね?チェダと顔を見ると、まあな…最初から迷子になってないけどな……ん?チェダ最後聞こえないけど、チェダも大丈夫そうだし、いいよね?


「…こほん。そ、そうか?」

「はい!」


エド様に手を振ると、少しぽかんとしたエド様も少し手を振り返してくれた。エド様、面倒見がいいから送ってくれていたけど、毎日だと大変だよね?


やれやれとチェダに首を振られた。


…なんで?

本日も読んで頂き、ありがとうございました!


今日も忙しくなりそうです。

頑張って行きましょう◎

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