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32.魔王の使い走り

おはようございます。

魔王や商業ギルド…憧れていた単語なので書くことが出来て嬉しくなってます◎


「リマ!魔王の使い走り(・・・・・・・)に効く薬が出来たって聞いたわよ!!」


お母さんが恐ろしい単語を言った様な…?

魔王…?!そんな恐ろしい物は作っていない…。

只のミントスプレーなんだけど…?


「リマ、魔王の使い走りはカーカーラック(ゴキブリ)の事だよ。」

お父さんが青ざめた私を見て教えてくれる。

魔王の使い走りって言われているのか…どこの世界でも邪険にされているのは分かるね。

小春(前世)の友達も黒の悪魔って呼んでたもんね。


「魔王の使い走りに効くって言うより嫌いな匂いがして近くに来ないんだよ。」


「「見ないなんて最高よ!!です!!」」

お母さんとマリィの声が揃う!


お母さんとマリィの目がギラギラしていて怖い。

今回作ったミントスプレーを説明した。


「ミントスプレーを魔王の使い走りに来て欲しくないところに吹きかけて拭くといいんだよ。」


奥様とマリィが言うとお母さんは深く頷き、それを見たマリィは疾風のような速さでミントスプレーを持って出て行った。


「あのね、我が家にミュッケ()も魔王の使い走りもあんまりいないでしょ?効果がいまいち分からないんだよね…。」


どちらも居なくていいのだが『虫よけスプレー』の効果は知らないと商品としては駄目だと思い、口にする。


「たしかにそうね。鑑定にも出してみるけど、魔王の使い走りの効果は私の知り合いのお店に使って貰うわ。」

お母さんがにっこり笑って引き受けてくれたので効果は分かる筈だ。


「…ミュッケ()は心当たりがあるから頼んで使ってみてもらうよ。」

お父さんが少し考えながら引き受けてくれる。



この後『ミント虫よけスプレー』がラシャドル王国で一大旋風を巻き起こすことになるのだが、この日の私達はまだ知らない。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


「リマ!大変よ!あのミントスプレーが凄いのよ!魔王の使い走りがいなくなってるそうよ!」


「リマ!大変だ!あのミントスプレーが凄いそうだ!ミュッケ()に全然刺されないらしい!」



…うん。

何だか思っていた以上に効果があるらしい。

小春(前世)の世界では刺されにくい出にくい程度だったと思うんだけどな?


「知り合いの奥様方からどんどん伝わっていて早く売って貰えないか聞かれているわ。」


「知り合いの兵士からどんどん伝わっていて早く商品化しないのか聞かれているよ。」


…うん。

何だか思っている以上に口コミが広がっているらしい。



「…そうなんだね。まだミントも残っているから作れるよ?売ったらだめなの…?」


「「リマが6歳になるまでは販売出来ないの!」」


お父さんとお母さんの息ぴったり!

さすが仲良し夫婦だね。

あれ?


「…6歳にならないとだめなの…?」

全く話しが読めない首を傾ける私にお母さんが優しく言い含めるように話し出す。


「仕事や商売を始める時はそれぞれのギルド…リマの場合は商業ギルドに登録が必要なの。親のお店や家業の手伝いをする場合は6歳から登録することが出来るのよ。」


へぇそうなんだ。

うんうんと頷く私を見てお母さんは話しを続ける。


「リマは今5歳だからあと少ししないと商業ギルドに登録出来ないからリマ印回復薬(ポーション)やミントスプレーを販売出来ないのよ。」


………?


「…?なんで…?(リマ印)じゃなくてお父さんのお店でエディンリーフ印として売ればいいんじゃないの…?」


「「…!?」」

鳩が豆鉄砲を食ったような顔ってこういう顔なんだね。2人で同じ顔になってる。


「いや…リマが作った物なんだからそれは駄目だろう?」

「そうよね…?あと少しで販売出来るんだし…?」



ミュッケ()に効くなら夏に売った方がいいよ?ミントスプレーは足湯に使っても頭洗う時に少し混ぜてもスッキリするから夏がいいよ。」

それにエディンリーフ印はリマ印と同じでしょ?と付け足す。


「…それもそうね!エディンリーフ()として販売しましょう!」


お母さんの一声で決まった。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


そこからは忙しかった…

大好きな色水あそびも木苺摘みもスゥともふもふ庭で遊ぶのも少ししか出来なかった…。

少しは遊んだよ?子供(5歳)だもん。


干したドライペパーミントだけじゃ全然足りなくてハーブ(ガーデン)にペパーミント畑を作った。

他の場所で『ミントテロ』が起こらないようにしたいと相談したら火の魔道具で囲いがされているらしい。

魔道具って便利だね。


ペパーミント畑いっぱいに広がるように想像して《大きくなーれ》魔法を使って増やす。

収 獲 風 (エルンテ・ヴィント)は出来ないけどミントが抜ける風の魔道具を使って抜いた物をマリィと集めた。

《おいしくなーれ》魔法を使って『ミント濃縮エキス』を作る毎日をひたすら繰り返す。


ラルクとマタルさんが遊びに来てくれた時は 収 獲 風 (エルンテ・ヴィント)や『ミント濃縮エキス』作りを手伝ってくれたけど私やマリィの必死さに気まずくなったのかあんまり遊びに来てくれなくなった…ような?



私やマリィがもうミントは見たくない!と思う頃…

お父さんとお母さんも売って売って売りまくって他の物を売りたい!と思う頃…


ラシャドル王国の『魔王の使い走り』は他国へ逃走を図り、ラシャドル王国から見かけなくなったそうだ…!




本日も読んで頂き、ありがとうございました!


ホットケーキを食べました。

バターと蜂蜜をたっぷりかけて食べるのが最高です。

『しろくまちゃんのホットケーキ』が大好きです◎


今日も一日頑張っていきましょう!

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