31.ミント畑
おはようございます。
今日は朝から忙しくなりそうです◎
「ハーブで作ろうと思っていた物があるんだ。ミントでためしてみる!」
私は薬屋さんで見た回復薬以外の薬草や薬が気になっていた。
回復術師は高価で、病気や症状によるが1回の治療で大銀貨1枚から金貨1枚近くする。
私が少し倒れただけで回復術師を呼んでくれる我が家はお金持ちなんだなって改めて気づいた…。
普通の家では回復薬も滅多に使わず、薬草を自分で煎じたり薬やサプリを症状に合わせて買うらしい。
もっと気軽に使える役立つ物を作るんだ!
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ラルクとマタルさんと一緒に大量のミントを運んだらマリィに目をまん丸にして驚かれた。
「リマ、一緒に見てていいの?」
「もちろんいいよ。一緒に手伝ってくれる?」
「ふふ。もちろんいいよ。」
「いい香りだね!」
ラルクと一緒にペパーミントの葉っぱを取っていくと鼻がすーすーするミント独特のメンソールの爽快感が部屋中に充満する。
ミントの茎はあまり香りがしないから葉っぱだけを使う。
今回はお試しだからそんなに量は使わないので山のような残りのミントはドライハーブにする為に干しておくことにした。
全部の葉っぱを取ると瓶の中にぎゅうぎゅうと詰めて行く。
瓶の中に8割程度ペパーミントを入れたらマリィが用意してくれたアルコール度数の高いウォッカみたいお酒を入れる。
小春も19歳でウォッカを飲んだことがなくマリィに蒸留酒の説明をして出て来たお酒がこれだった。ウォッカなのかなと思っている。
本当はこれを数週間から数ヶ月かけてペパーミントのエキスを抽出するのだけど…
私の場合はこれです!
純粋に食べるものじゃないけど、口に入れることもあるもんね。だからきっと大丈夫…なはず?
「おいしくなーれ!おいしくなーれ!」
……ぱあぁぁ…私の両手が淡くミントグリーン色に光り、その光がゆっくりペパーミントとウォッカを入れた瓶を包み込む…
ペパーミントの葉っぱからエキスが抽出されていく…無色透明なウォッカが淡くて薄い緑の若菜色に染まっていった…
瓶を包んでいた淡いミントグリーン色がゆっくり収まっていった…。
『ペパーミントの濃縮エキス』が出来ました!
この濃縮エキスは、『チンキ』や『ティンクチャー』と呼ばれる。
アルコールでハーブの有効成分を抽出した物。
小春でも海外では薬局で売ってる身近な物らしいけどリマの世界では売ってなかったから作ってみようと思ったんだ。
でもさ…チンキってチキンっぽいよね?ちょっと美味しそうな響きに聞こえちゃう。私だけ?
「ラルクできたみたい!」
「…うん。…これは試し飲みはできないね。」
この世界も大人にならないとお酒は飲めないから、ラルクと私がお酒を飲むのはまだまだ先の話だけど、これは飲まないで使う。
「これは飲まないで使うんだよ!」
「そうなの?」
「うん!色々な使い方が出来るの。」
色々使い道はあるけど…
ペパーミントだったら…
「『虫よけスプレー』になるんだよ!!」
マリィにスプレーボトルを貰いペパーミントのチンキを少しと魔力水を加える。
ラルクとマリィに精製水を純粋な水だと説明したら魔力水は純粋な魔力の水だと言われたからだ。
同じなのか?まあお試しだからいいかな?
よく振ってシュッシュッと自分の腕にかける。
ラルクもかけてと言ったので同じようにシュッシュッとかけた。
「いい匂い!」
「うん。だけど効果はわからないね?」
「うぅ…たしかに…。」
「これはね、虫が嫌いな匂いだからミュッケやカーカーラックにも効くんだよ!」
「ええ?!リマ様、本当ですか?!」
急に前のめりなマリィに驚きコクコクと首を縦にふる。
「リマ様、これは至急、旦那様と奥様にお知らせしましょう!!」
あれ?このパターン…久しぶりな気がするけどね…
「マリィ、もしかして…これって…?」
「はい!とても素晴らしい発明でございます!」
あ、やっぱり…。
『リマ印の虫よけスプレー』出来ました!
本日も読んで頂き、ありがとうございました!
昨日は大好きな小説を沢山読んでいました◎
本当に面白くて止まらず楽しかったです。
世の中に沢山の小説がある中、私の拙い文章を読んでもらえると言うのが本当に嬉しいことだなぁと思いました。
また遊びに来て頂けるように頑張りたいと思います。
今日も一日頑張りましょう◎















