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小春の小庭〜転生先でも樹木医を目指します〜  作者: 楠結衣
5歳は異世界生活のはじまり

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30.ミントとレモングラス

こんにちは。

レモングラスを初めて見た時の衝撃を忘れません。

何で葉っぱなのに檸檬の香り?!


「にゃあぁぁ…」

すっごく不機嫌な様子のスゥが私とラルクの間に顔を出す。

「みゃあぁ…!」

—ちょっと来てくれる?

とでも言っているようでラルクと顔を見合す。


「スゥ、行きたいところがあるの?」

「みゃあ!」

—そうだよ!

と言ったみたいにスゥは私とラルクの前に立ってゆっくりと歩き出した。


「あ…待ってスゥ!」

慌てて立ち上がろうとしたら先に立っていたラルクが当たり前の様に手を差し出してくれていたので、その手にそっと自分の手を重ねる。

エスコートなんだろうけど、小春の時から免疫がないので毎回落ち着かなくて熱を持つ顔を伏せてしまう。

クスッと笑ったラルクに引き上げてもらいスゥを一緒に追いかける。


スゥはいつものネコヤナギもふもふ庭(スゥのお気に入り)じゃなくて最近色々なハーブが育って来ている方に向かっていた。


「にゃん!!」

—ちょっとどうなってるの?!

と怒っている言葉が聞こえた…。


スゥが何で怒っているのかよく分からずハーブの庭に目をやる。


「……っ!?」


ペパーミントが大量発生していた!


「…っこれは…!」

この前までラベンダー、ローズマリー、タイム、レモンバームにカモミールと賑やかなハーブの庭だったのにペパーミント が大量発生していて完全な『ミントテロ』状態だった。


「にゃああ?…みゃあ。」

—わかったでしょ?あとこっちに来て。

と言っているみたいなスゥのあとをしょんぼり付いて行く。

これは早急に対策が必要だ。

ミントの繁殖力は『爆殖植物』と言われる程でこの庭を乗っ取られかねない…。


ラルクはしょんぼりした私の頭をぽんぽんと撫でてエスコートをしてくれる。


「みゃあ。」

ミントに追いやられたレモングラスの側でスゥが鳴き、齧り食べ始めた。

「…にゃお?」

—これ好きなのよ。あっちに植え直してくれない?

そう言っているように聞こえた。


「レモングラス好きなの?ネコヤナギもふもふ庭(スゥのお気に入り)に植え直す?」

「みゃおおん!」

—お願いしまーす!

と聞こえた気がした。

その後、スゥはレモングラスに擦り擦りしてミント畑になったミントを見るとにゃんとひと鳴きして去っていった。

—あれも任せたわよ!

と言って…。


「スゥはその葉っぱが好きなの?」

ラルクは尻尾をふりふりして去っていくスゥを見ながら私に聞いてきた。

「そうみたい。レモングラスって言ってレモンの香りがする葉っぱなんだよ。猫も好きなこは好きみたいだね?」

小春の友達にも飼い猫がレモングラスが好きなのって言っていた子がいたなぁと思い出す。


「さてと…どうしよう…?」

「どうしたの?」

ラルクが心配そうに聞いてくる。


「ミントはすごく増えるからどうしようかな…と思って。」


「ああ!じゃあ収穫すればいいんじゃない?」

「うん…でもミントって根っこから取らないとまたどんどん増えちゃうんだよね…。」


ミントって本当に繁殖するんだよね。

除草剤は他の草に影響があるし、塩水で枯らすとしばらくはこの場所で植物が育たないもんね。

やっぱり大変だけど1つずつ手で抜くのが確実かな。よし頑張ろう!


「うん?だから収穫魔法で根っこから取ればいいんじゃない?」

ラルクが私の思考が飛ぶのを捕まえて話す。


「え?!収穫魔法でそんなこと出来るの?!」

「多分大丈夫なはずだよ」


ラルクがマタルさんに視線を送ると、頷くのが見えた。

危ないから少し下がっていて下さいと言われ大人しく下がる。

マタルさんが深呼吸をして…


収 獲 風 (エルンテ・ヴィント)


マタルさんの手がシトリンの黄色に輝くと、ふわぁと穏やかな風が吹いてミント畑を撫でていく。

風が撫でて行った場所からモグラが土を掘ったようにボコボコしていき、すぽんすぽんと気持ち良くミントが飛び出して来た!


…!

……!!


「すごい!」


収 獲 風 (エルンテ・ヴィント)が柔らかなつむじ風が起こし、こんもりした山のように収穫されたミントを見たラルク。


「リマ、このミントはどうするの?」

本日も読んで頂き、ありがとうございました!


ハーゲンダッツのキャラメルバタークッキー味を食べました◎

途中からキャラメルが溶け始めて最高でした。

アイスクリームが大好きです。


今日も一日頑張って行きましょう!

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ヘッダ
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